インプラントの寿命を延ばすには?治療後のセルフケアと定期メンテナンスの重要性【医師解説】

インプラント治療を決意したものの、「手術前にどんな準備が必要?」「手術後の過ごし方は?」など、疑問や不安がつきまとうと思います。インプラント治療を成功に導き、長く快適に使い続けるためにも、事前準備と治療後のケアは不可欠です。そこで、これからインプラント治療を始める人に向けて、インプラントを長持ちさせるためのケアとメンテナンスの重要性について、「横浜駅西口デンタルオフィス」の大羽先生に解説していただきました。

監修歯科医師:
大羽 陽樹(横浜駅西口デンタルオフィス)
編集部
インプラントの寿命を延ばすために、患者さんができることはなんでしょうか?
大羽先生
治療後、インプラントが問題を起こす主な原因は「インプラント周囲炎」です。インプラント周囲炎を予防するためにも、治療後は毎日のセルフケアを徹底することが肝心です。また、インプラント周囲炎は初期の段階では自覚症状がなく、気づかないうちに周囲の骨が溶けてしまうことも少なくありません。早期発見のためにも、歯科医院での定期メンテナンスが不可欠です。
編集部
インプラントを入れる前と後とで、セルフケアのやり方や内容は変わるのでしょうか?
大羽先生
基本的な手順は大きく変わりませんが、個々の状況によって細かい違いがでてくることはあります。例えば、それまで歯ブラシだけで磨いていた場合、インプラント治療後はデンタルフロスや歯間ブラシを併用するなど、より丁寧なケアが必要になります。また、被せ物の形や歯と歯の間のすき間も個々で異なるため、一人ひとりのお口の状態にあった磨き方や磨きやすい器具などを取り入れることが大切です。
編集部
インプラント治療後、歯科医院にはどのぐらいの頻度で通ったらいいでしょうか?
大羽先生
治療後しばらくは3カ月に1回の頻度で来院していただき、セルフケアの状況やインプラントの状態、全体的な噛み合わせを確認していきます。その後、口腔内の状態が安定し、ご自身でもケアがしっかりできている人については徐々に間隔を空けていき、最終的には半年に1回程度の定期メンテナンスに移行していきます。
編集部
インプラントに何か異常を感じた場合、メンテナンスの時期を待たずに受診した方がいい症状や兆候などはありますか?
大羽先生
インプラント周囲炎の初期症状として、歯ブラシ使用時の出血や歯ぐきの腫れがみられることがあります。このような出血や腫れの症状がある場合は、メンテナンスの時期を待たず早めに受診しましょう。また、インプラントも長く使っているうちに、噛み合わせの変化によって被せ物とインプラントを固定するネジが緩んでしまうことがあります。したがって、被せ物にぐらつきを感じたり、あるいは被せ物の一部が欠けたりした場合も、時間を空けずに早めにご相談ください。
編集部
最後に、読者へメッセージをお願いします。
大羽先生
インプラント治療は「入れたら終わり」ではありません。手術前の準備から術後のケア、そして日々のメンテナンスまで、全てが成功のカギを握ります。不安なことがあれば、遠慮なく歯科医に相談し、納得したうえで治療を進めてほしいと思います。正しい知識と丁寧なケアで、インプラントを快適に、そして長く使い続けられるよう、手入れしていきましょう。
※この記事はメディカルドックにて<インプラント治療で“やってはいけないこと”はご存じですか? 成功に導く術前から術後の流れを歯科医が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

