笑うと歯ぐきが目立つ「ガミースマイル」とは? 3つの原因を歯科医が解説!
笑うと歯ぐきが目立つ「ガミースマイル」の原因はご存じですか? 今回は、ガミースマイルの3つの原因について「中野デンタルクリニック」の松尾先生に解説していただきました。
監修歯科医師:
松尾 幸一(中野デンタルクリニック)
編集部
ガミースマイルとは、具体的にどのような状態を指すのでしょうか?
松尾先生
簡単に言うと、「笑ったときに歯ぐきが大きく見えすぎてしまう状態」です。笑った状態で歯ぐきが1~2mm見える程度であれば正常範囲ですが、3mm以上歯ぐきが見えている場合を欧米などではガミースマイルと呼んでいます。
編集部
ガミースマイルの原因はなんですか?
松尾先生
ガミースマイルの原因は「歯の問題」「骨格の問題」「上唇の筋肉の問題」の大きく3つに分けられます。これらのどれか1つに問題があるケースもあれば、複数の問題が生じているケースも少なくありません。そして、どの部分に問題があってガミースマイルを生じているのかを慎重に判断していくことが、治療法を選択する上でとても重要です。
編集部
これら3つの問題について、もう少し詳しく教えてください。
松尾先生
歯の問題では、主に上の前歯の位置や大きさ、歯並びに起因してガミースマイルが生じます。例えば、上の前歯が正常なラインよりも低い位置にある場合、それに続くように歯ぐきも下に落ちてくるため、笑ったときに歯ぐきが目立ってしまうわけです。一方で、上の前歯が正しい位置にあっても、その周囲を取り巻く骨に厚みがあったり大きすぎたりすると、その上に乗っている歯ぐきが前方に突出して目立ちやすくなります。これが骨格の問題によって生じるガミースマイルです。
編集部
では、3つ目の上唇の筋肉の問題とは、どのような問題なのでしょうか?
松尾先生
上唇を引き上げる「上唇挙筋」という筋肉の問題によって、ガミースマイルが生じます。この筋肉が発達しすぎると、笑ったときに上唇だけが上がりすぎてしまい、歯ぐきの露出量が増えてガミースマイルになってしまうのです。
※この記事はMedical DOCにて【自力では治せない「ガミースマイル」は歯科医院で治療が可能? 原因やリスク、治療法を歯科医が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。