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「咽頭がんの初期症状」はご存知ですか?医師が解説!

 公開日:2026/01/25

咽頭がんの初期症状とは?メディカルドック監修医が解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

※この記事はメディカルドックにて『「咽頭がんの初期症状」はご存知ですか?原因やなりやすい人の特徴も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

小柏 靖直

監修医師
小柏 靖直(上福岡総合病院)

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2001年防衛医大卒。頭頸部がんの診療・手術に長年携わり、現在は上福岡総合病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科部長として多数の手術を手がける。アスリートとしても活動し、2023年にはフランスで行われた自転車の超長距離大会「パリ・ブレスト・パリ」(1200km)を90時間以内で完走。医師の視点からスポーツ・健康・食事の重要性を伝える講演や、頭頸部がんに関する著書も多数。専門性と行動力を活かし、医療・健康分野での発信に力を注いでいる。

「咽頭がん」とは?

「最近、のどの調子が悪いけど、ただの風邪かな?」
そんなふうに思っているうちに、じつは重大な病気が隠れていることもあります。
「咽頭がん(いんとうがん)」とは、のどの奥にある「咽頭」と呼ばれる部分にできるがんのことです。咽頭は、鼻や口と気管・食道をつなぐ大切な通り道で、呼吸や食事、声を出すなどの機能に関わっています。
咽頭がんは、上咽頭・中咽頭・下咽頭という3つの場所に分けられ、それぞれに特徴的な症状や原因があります。早い段階では、風邪やアレルギーと見分けがつきにくいこともあり、発見が遅れることもあります。
この記事では、咽頭がんの種類や症状、受診のタイミングについて、できるだけわかりやすく解説します。のどや首に気になる症状がある方、あるいは家族や知人が気にしている方も、ぜひ参考にしてください。

咽頭がんの種類

上咽頭がん

上咽頭がんは、鼻の奥にあって鼻と喉の境目に位置する部位に発生するがんで、特にエプスタイン・バーウイルス(EBウイルス)との関連が強いことが知られています。遺伝的な要素や環境的な影響も発症に関係していると考えられています。上咽頭は非常に狭く奥まった場所にあるため、がんが初期の段階ではほとんど自覚症状が現れないことも多いですが、がんが進行するに従って片側だけの鼻づまりや鼻血、耳の詰まった感じや聞こえにくさといった症状が現れることがあります。これは、がんが中耳炎を引き起こす場合もあるためです。また、首のリンパ節が腫れてしこりとなり、これが症状として気づかれることも多く、風邪や花粉症の症状と間違えられやすいため、注意が必要です。

中咽頭がん

中咽頭がんは、のどちんこの周囲や扁桃、舌の付け根にできるがんで、特に中年以降の男性に多く見られます。主なリスクとしては喫煙や過度の飲酒が知られていますが、近年ではHPV(ヒトパピローマウイルス)感染が原因となるケースも増加しており、比較的若い世代にも見られるようになってきています。中咽頭は比較的目に見えやすい部位であるため、のどの痛みや飲み込みにくさ、声のかすれといった症状に気づきやすいのが特徴です。特に片側だけのどが痛みが長く続く場合や、飲み込みに違和感がある場合は注意が必要です。また、首にリンパ節のしこりが現れることもあり、これらの症状は風邪の症状に似ているため放置されがちですが、いつまでも治らない場合は早めの受診をおすすめします。

下咽頭がん

下咽頭がんは、のどぼとけのさらに奥に位置し、食道や気管の入り口にあたる部分に発生するがんです。咽頭がんの中でも比較的多く見られ、特に長期間の喫煙や過度の飲酒習慣がある中高年の男性に多い傾向があります。症状としては、飲み込みにくさやのどにひっかかるような違和感が続くことがあり、声のかすれが現れる場合もあります。また、がんが首のリンパ節に転移してしこりとなることもあり、これをきっかけに発見されるケースも少なくありません。これらの症状は初期には軽いため見過ごされがちですが、「なんとなく変だな」と感じたら、早めに耳鼻咽喉科を受診して専門的な診察を受けることが重要です。

咽頭がんの初期症状

上咽頭がんの初期症状

上咽頭は、鼻の奥で喉との境目にあたる場所にあり、初期症状が非常に風邪や耳鼻科系の病気と似ているため、気づかれにくいのが特徴です。鼻づまりや鼻血が続いたり、片側の耳が詰まったような感覚、耳鳴り、あるいは聞こえにくさなどが代表的な症状として現れます。とくに、片方の耳だけに違和感がある場合や、風邪が長引いているような状態が数週間続く場合には注意が必要です。

市販の風邪薬や点鼻薬などで一時的に症状が和らぐこともありますが、根本的な原因ががんである場合、これらの対症療法では十分な改善は得られません。特に「片側だけの鼻づまり」や「耳の聞こえにくさ」が長引くときには、上咽頭に何らかの異常が起きている可能性を考えるべきでしょう。

このような症状がある場合には、耳鼻咽喉科を早めに受診することが重要です。上咽頭は内視鏡でなければ確認が難しい部位のため、自己判断せず、専門の医師に診てもらうことが早期発見につながります。また、病状が進行すると首のリンパ節が腫れることもあり、このようなサインが見られるときには、より早急な対応が求められます。

中咽頭がんの初期症状

中咽頭は、口を開けたときに見える「のどちんこ(口蓋垂)」のまわりや扁桃(へんとう)、舌のつけ根などが含まれる場所で、会話や食事、呼吸にも関わる重要な部分です。初期には、のどに軽い違和感や痛みを感じることが多く、とくに片側だけの症状として現れることがあります。飲み込むときに引っかかるような感覚や、声がかすれる、さらに首のリンパ節が腫れてしこりとして触れることもあるため、「風邪かな」「扁桃炎かも」と見過ごされがちです。

うがいやのど飴で一時的に楽になることもありますが、もし「のどの片側だけが痛い」「飲み込みにくさが続く」「首のしこりが消えない」といった症状が2週間以上続く場合は、自己判断で様子を見るのではなく、早めに医療機関を受診することが大切です。

受診先としては、耳鼻咽喉科が最も適しています。のどの奥は自分では見えにくく、医師による内視鏡などの専門的な検査でなければ、正確な診断が難しい部位です。とくに中咽頭がんは、比較的早い段階で首のリンパ節に転移しやすいため、首にしこりがある場合は放置せず、できるだけ早く耳鼻咽喉科の専門医に相談するようにしましょう。

下咽頭がんの初期症状

下咽頭は、のどのさらに奥、ちょうど食道や気管の入り口にあたる場所で、空気と食べ物が交差する重要な通り道です。この部位にがんができると、初期には「飲み込むときに何かが引っかかる感じ」や「のどの違和感」といった症状が見られることがあります。また、声がかすれたり、咳が出たり、ごく軽い呼吸のしづらさを感じる人もいます。進行すると、首のリンパ節に転移して「首のしこり」として現れることもあり、そこからがんが発見されるケースも少なくありません。

風邪のような症状だと思って放置してしまいがちですが、「飲み込みづらさ」や「声のかすれ」が1〜2週間以上続く場合は、自然に治るのを待たずに医療機関を受診しましょう。とくに、のどの奥の異常は自分では見えにくく、市販薬などでは根本的な改善が期待できません。

受診先は耳鼻咽喉科が適切で、必要に応じて内視鏡による詳細な検査が行われます。下咽頭は専門的な機器でなければ診断が難しい部位であるため、がんの可能性を早期に確認するには専門医による評価が欠かせません。首のしこりがある場合や、のどの違和感が長く続くようであれば、迷わず早めに耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。

「咽頭がんの初期症状」についてよくある質問

ここまで咽頭がんの初期症状を紹介しました。ここでは「咽頭がんの初期症状」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

咽頭がんの好発年齢について教えてください。

小柏 靖直小柏 靖直 医師

咽頭がんは一般的に中高年の男性に多いがんです。特に50〜70代での発症が多く見られます。これは、喫煙や飲酒などの生活習慣が長期にわたって蓄積されることが関係しています。
ただし、近年ではヒトパピローマウイルス(HPV)感染が関係する中咽頭がんが、比較的若い年齢層にも増えてきており、40代以下でも発症するケースがあります。
そのため、「若いから安心」と思い込まず、のどの違和感が長く続く場合は早めに耳鼻咽喉科を受診することが大切です。

編集部まとめ

咽頭がんは、「のどの違和感」「声のかすれ」「首のしこり」など、風邪のような症状から始まることが多いがんです。そのため、初期のうちは見逃されがちで、気づいたときには進行しているケースもあります。
咽頭がんの種類(上咽頭・中咽頭・下咽頭)によって症状の出方や原因は異なりますが、共通して言えるのは、「2週間以上続く症状があれば、迷わず耳鼻咽喉科へ」ということです。
日常のちょっとした違和感こそが、早期発見のサインかもしれません。この記事が、読者の皆さん自身やご家族の健康を守るきっかけになれば幸いです。

「咽頭がん」と関連する病気

「咽頭がん」と関連する病気は7個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

気道・呼吸器科の病気

消化器科の病気

ウイルス感染症の病気

  • HPV関連病変
  • EBウイルス感染症

咽頭がんは、ウイルス感染や飲酒、喫煙が危険因子と言われており、それらと関連する病気を列挙しております。

「咽頭がん」と関連する症状

「咽頭がん」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • のどの片側の痛みが続く
  • 飲み込みにくさ(嚥下困難)
  • 声がかすれる、しゃべりにくい
  • 耳のつまった感じ、聞こえにくさ
  • 鼻づまりや鼻血

これらの症状が2週間以上続く場合や、繰り返し現れるようであれば、自己判断せず早めに医療機関を受診することが重要です。

この記事の監修医師

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