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「大腸がん」の発症リスクを抑えるにはどうしたらいい?【医師監修】

 公開日:2026/04/22
大腸がんの発症や進行速度を遅らせるポイント

大腸がんは、食の欧米化などの影響で近年患者さんの数も死亡数も増加している病気です。

がんと聞いただけで怖い病気というイメージが先行して、「余命はどのくらい?」「進行速度は速い?」と不安が押し寄せてくる人も少なくないでしょう。

しかし、近年では検査や治療の方法が進化している病気でもあります。

この記事では大腸がんの発症や進行速度を遅らせるポイントについて解説します。参考にしてみてください。

※この記事はメディカルドックにて『「大腸がんの進行速度」が”速くなる人の特徴”は?発症した時の症状も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

大腸がんの発症や進行速度を遅らせるポイント

大腸がんの発症を抑制したり進行を遅らせたりするにはどうしたらいいのでしょうか。生活習慣の改善ポイントや治療法などをご紹介します。

発症リスクを抑えるために生活習慣を見直す

一部の例を除き、大腸がんの大きな原因は生活習慣です。食べ物では豚肉や牛肉などの赤い肉や加工肉などはその発症リスクを高めるといわれ、魚や野菜を多く食べると大腸がんのリスクが低下するといいます。
食物繊維やカルシウムの摂取も大腸がん予防に効果的な可能性が高いとされています。また、喫煙と過度の飲酒も避けるべき習慣です。さらに日常生活を活動的に過ごして適正体重を保つことも大切です。運動は大腸がんの予防に効果的であることがほぼ確定的だといわれています。

化学療法や放射線治療を受ける

化学療法とは、抗がん剤などを使ってがん細胞の増殖を抑えたり破壊したりして治癒や延命を図る治療方法です。化学療法は全身に対してくまなく治療することができるため、複数箇所に転移があるがんを治療するのに効果が期待できます。
放射線治療とは、エックス線やガンマ線などの放射線をがんのある部位に当て、がん細胞を壊す治療法です。放射線によって正常な細胞も壊れますが、正常な細胞は自ら修復できます。これらの方法は、手術と組み合わせて進行速度を遅らせたり再発を防いだりするために用いられます。

感染症にかからないよう注意する

一部のがんは細菌やウイルスによる感染が原因でリスクを高め、日本人では、B型C型の肝炎ウイルスによる肝がんやピロリ菌による胃がんがよく知られています。その他にもヒトパピローマウイルスによる子宮頚がん、ヒトT細胞白血病ウイルス、Ⅰ型による成人T細胞白血病リンパ腫などがあります。
さらに、予防的な観点からだけでなくがん治療中の患者さんの視点からも感染症には注意が必要です。がん治療中は免疫力が低下するため、その状態で感染症にかかると重症化する危険があります。

身内にがん患者がいる場合は特に注意する

大腸がんのうち約5%は遺伝性のがんです。異常のある遺伝子を持っていることで、がんになりやすいのです。遺伝性の大腸がんには以下のようなものがあります。

  • リンチ症候群:遺伝子の異常を修復する遺伝子に異常があって発生します。リンチ症候群は50歳未満で発症することや右側大腸に多いこと、子宮体がんなど大腸以外のがんが発生するなどの特徴があります。
  • 家族性大腸腺腫症(FAP):腺腫と呼ばれるポリープの一種が大腸に数え切れない程たくさんできる病気です。この病気は大腸がんを発症する可能性が高く、40歳代までに半数の患者さんに大腸がんが発生します。

身内にこれらの病気の患者さんがいる場合は、若い頃から定期的な検診を欠かさないようにすることをおすすめします。

大腸がん検診を受ける頻度

大腸がん検診は、40歳以上の大腸がんの発症リスクが高い傾向にあることから、40歳以上の方は年に1回受診してください。受診のメリットとしては、大腸がんを早期発見し早期治療することができます。
デメリットとしては、受診のための時間や労力、また偽陰性や偽陽性、過剰診断や偶発症などの可能性があることです。これらを考慮したうえで、大腸がん検診の適正な頻度は年に1回となります。

大腸がんの進行速度についてよくある質問

ここまで大腸がんの症状・進行速度・検診の受診頻度などを紹介しました。ここでは「大腸がんの進行速度」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

大腸がんが進行するとどのような症状が現れますか?

大腸がんが進行してがんが大きくなると、腫瘍が便の通り道を邪魔して腹部に違和感や痛みが起こったり、腫瘍からの出血によって便に血が混じったりすることがあります。がんによって慢性的な出血があると貧血によるめまいが現れたり、腸が狭くなって便秘や下痢、お腹の張りを感じることもあります。がんが大きくなり腫瘍が完全に腸をふさいでしまった状態が腸閉塞です。腸閉塞になると便は完全に出なくなり、腹痛や嘔吐などの症状が出てきます。体重も目に見えて減ってくるケースがあります。

大腸がんは進行していても治りますか?

大腸がんは、がんが粘膜の深くまで達している場合やリンパ節への転移がある場合も、手術の適応範囲です。またほかの臓器への転移がある場合でも、化学療法のステップを踏んでから手術を行い、完全に切除すれば長期的な生存が見込まれます。化学療法も近年は成果が上がっているため、進行度などにもよりますが治る可能性は十分にあります。

編集部まとめ

今回は、大腸がんの進行速度と発症や進行を遅らせるポイントについて解説しました。

また、年齢による進行速度の違いが一概にはいえないことを紹介しましたが、意外に思われた方もいらっしゃるかもしれません。

大腸がんは増加傾向にあるがんですが、早期に発見すれば手術などによる身体への負担も軽く、しっかり治しやすい病気です。

年に1回大腸がん検診を受診することは、早期発見につながる方法です。不安なく過ごすためにもぜひ受診しましょう。

大腸がんと関連する病気

大腸がんと関連する病気は3個程あります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する病気

  • 腺腫性ポリープ
  • 家族性大腸ポリポーシス
  • 大腸炎(潰瘍性大腸炎やクローン病など)

これらの病気は、放置することで将来がん化したりがんの原因となったりするため、適切な治療が必要です。

大腸がんと関連する症状

「大腸がん」と関連している、似ている症状は7個程あります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 便通の変化
  • 便の性状変化
  • 腹部膨満感
  • 肛門痛
  • 腹部のしこり

大腸がんは、最初は無症状かつ多少の症状が出てもお腹の調子が悪いという程度で見過ごされやすいものです。普段から排便習慣や便の状態を気にかけておき、生活や食事スタイルに大きな変化がないのに上記のような症状が現れた場合は、特に注意が必要です。

この記事の監修医師

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