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「食道がんの原因や検査法」はご存知ですか?医師が徹底解説!

 公開日:2025/01/08

食道がんを発症すると体のどこに痛みを感じる?Medical DOC監修医が食道がんの初期症状・痛みを感じる部位・原因・検査法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

※この記事はMedical DOCにて『「食道がん」を発症すると体のどこに「痛み」を感じるの?初期症状も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

齋藤 雄佑

監修医師
齋藤 雄佑(医師)

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日本大学医学部を卒業。消化器外科を専門とし、現在は一般外科、消化管内視鏡検査、生活習慣病を中心に診療を行っている。現在は岩切病院、高砂内科・消化器科クリニックに勤務。
日本外科学会外科専門医。日本医師会認定産業医。

「食道がん」とは?

食道がんは、食道に発生する悪性腫瘍です。食道は、口から胃へと食べ物を運ぶ管状の臓器であり、その内側の粘膜からがんが発生します。食道がんには主に2つの種類があります。
● 扁平上皮がん: 食道がんの約9割を占め、喫煙や飲酒との関連が強い。
● 腺がん: 胃酸の逆流などにより食道下部に発生しやすく、近年増加傾向にある。

食道がんの主な原因

食道がんの発生には、複数の要因が複雑に絡み合っていると考えられています。以下に主な原因を挙げます。

喫煙

喫煙は、食道がんの最も重要なリスク要因の一つです。タバコの煙に含まれる発がん物質が食道の粘膜を傷つけ、がん化を促進します。喫煙本数や喫煙期間が長いほど、食道がんのリスクは高くなります。禁煙外来または内科を受診し、禁煙サポートを受けましょう。禁煙は食道がんだけでなく、他の多くのがんや病気のリスクを減らすことができます。

過度の飲酒

アルコールは、食道の粘膜を刺激し、炎症を引き起こします。長期間にわたる過度の飲酒は、食道がんの危険因子です。特に喫煙と飲酒を合わせると、相乗効果でリスクがさらに高まります。内科を受診し、飲酒習慣について相談しましょう。節酒または禁酒することで、食道がんのリスクを減らすことができます。

熱い飲食物、刺激物

熱いお茶やスープ、香辛料などの刺激物は、食道の粘膜を傷つけ、炎症を引き起こします。長期間にわたる刺激は避けるべきです。熱いものは冷ましてから、刺激物は控えめに摂取するようにしましょう。

食道がんの検査法

食道がんの検査は、主に以下の方法で行われます。

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)

消化器内科で、口から内視鏡を挿入し、食道内部を観察します。検査中に病変が発見された場合は、組織を採取し、顕微鏡で詳しく調べる生検を行います。基本的には外来で行われます。検査自体は30分程度で終了し、入院は不要です。生検を行った場合は、結果が出るまで数日〜1週間程度かかることがあります。

バリウム検査

消化器内科または放射線科で、バリウムという造影剤を飲んでレントゲン撮影を行い、食道内部の形状を調べます。病変が疑われる場合は、内視鏡検査で詳しく調べます。外来で行われ、検査自体は15分程度で終了します。入院は不要です。

超音波内視鏡検査(EUS)

消化器内科で、先端に超音波装置が付いた内視鏡を挿入し、食道がんの深達度や多臓器への触接浸潤の有無、周囲のリンパ節への転移を調べます。基本的には外来で行われますが、鎮静剤を使用する場合や合併症のリスクがある場合は、短期間の入院が必要となることがあります。

「食道がんの痛み」についてよくある質問

ここまで食道がんの痛みなどを紹介しました。ここでは「食道がんの痛み」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

食道がんの末期症状について教えてください。

齋藤 雄佑齋藤 雄佑 医師

食道がんの末期症状は、がんの進行度や転移の状況によって異なりますが、以下のような症状が現れることがあります。
​​激しい痛み: がんが神経や骨に転移すると、激しい痛みが生じることがあります。
嚥下困難: 食べ物や飲み物が全く飲み込めなくなり、栄養摂取が困難になります。
呼吸困難: がんが気管や肺に転移すると、呼吸が苦しくなることがあります。
出血: がんが血管を侵食すると、吐血や下血が起こることがあります。
全身衰弱: がんの進行に伴い、全身の倦怠感や食欲不振、体重減少などが起こります。
食道がんの治療では、手術ができれば手術、手術が難しければ、化学療法や放射線療法を本人の体調によって選択して加療をします。

食道がんを発症すると喉に違和感を感じたりすることはありますか?

齋藤 雄佑齋藤 雄佑 医師

食道がんを発症すると喉に違和感を感じることがあります。特に、がんが頸部食道に発生した場合、以下のような症状が現れることがあります。
● 異物感: 喉に何かが詰まっているような感じがします。
● つかえ感: 食べ物や飲み物が喉を通過しにくい感じがします。
● 痛み: 飲み込む際に喉に痛みを感じることがあります。
これらの症状は、風邪や逆流性食道炎などでも起こることがありますが、長引く場合は医療機関を受診し、検査を受けることをおすすめします。

編集部まとめ 飲み込みづらさを感じたら、早めに消化器内科へ

食道がんは、初期症状が軽微で気づきにくい病気ですが、早期発見・早期治療が重要です。特に喫煙や過度の飲酒などのリスク要因がある方は、定期的な検診を受けることをおすすめします。また、食べ物が飲み込みにくい、胸やみぞおちの違和感や痛み、声のかすれ、原因不明の体重減少、咳が長引くなどの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

「食道がん」と関連する病気

「食道がん」と関連する病気は3個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

消化器科の病気

食道がんは早期発見・早期治療が重要です。気になる症状がある場合は、消化器内科を受診しましょう。

「食道がん」と関連する症状

「食道がん」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 呑酸(どんさん:すっぱいものが上がってくる)
  • 嚥下困難
  • 心窩部痛
  • 胸部痛

食道がんは早期発見・早期治療が重要です。気になる症状がある場合は、消化器内科を受診しましょう。

この記事の監修医師