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「食道がんの5つの初期症状」はご存知ですか?医師が徹底解説!

 公開日:2025/01/07

食道がんを発症すると体のどこに痛みを感じる?Medical DOC監修医が食道がんの初期症状・痛みを感じる部位・原因・検査法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

※この記事はMedical DOCにて『「食道がん」を発症すると体のどこに「痛み」を感じるの?初期症状も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

齋藤 雄佑

監修医師
齋藤 雄佑(医師)

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日本大学医学部を卒業。消化器外科を専門とし、現在は一般外科、消化管内視鏡検査、生活習慣病を中心に診療を行っている。現在は岩切病院、高砂内科・消化器科クリニックに勤務。
日本外科学会外科専門医。日本医師会認定産業医。

「食道がん」とは?

食道がんは、食道に発生する悪性腫瘍です。食道は、口から胃へと食べ物を運ぶ管状の臓器であり、その内側の粘膜からがんが発生します。食道がんには主に2つの種類があります。
● 扁平上皮がん: 食道がんの約9割を占め、喫煙や飲酒との関連が強い。
● 腺がん: 胃酸の逆流などにより食道下部に発生しやすく、近年増加傾向にある。

食道がんの前兆となる初期症状

食道がんの初期症状は、比較的軽微で気づきにくい場合があります。しかし、早期発見・早期治療が予後を大きく左右するため、以下の初期症状に注意が必要です。

胸やみぞおちの違和感や痛み

がんが食道の壁に浸潤したり、周囲の組織を圧迫したりすることで、胸やみぞおちに違和感や痛みが生じることがあります。初期は鈍痛や圧迫感であることが多く、進行すると焼けるような痛みや持続的な痛みに変わることがあります。逆流性食道炎などの良性疾患でも、おなじような症状がでることがあり、区別がつきづらいです。このような症状があるときは消化器内科を受診しましょう。緊急性は高くありませんが、早めの受診が大切です。

食べ物がつかえる

食道がんが進行すると、食道の内腔が狭くなり、食べ物がスムーズに通過しにくくなります。特に固形物の飲み込みづらさが目立ち、進行すると水や唾液さえも飲み込みにくくなることがあります。消化器内科を受診しましょう。緊急性は高くありませんが、放置すると症状が悪化し、食事が困難になる可能性があります。

声のかすれ

食道がんが進行し、反回神経という神経を圧迫すると声帯の動きが悪くなり、声のかすれが生じることがあります。風邪などによる一時的な声のかすれとは異なり、長期間続く、または悪化していく傾向があります。声のかすれの症状があれば、耳鼻咽喉科または消化器内科を受診しましょう。緊急性は高くありませんが、早めの受診をおすすめします。

体重減少

食道がんが進行すると、食欲低下や食べ物の飲み込みづらさから体重が減少することがあります。特に食事量を減らしていないにもかかわらず体重が減る場合は注意が必要です。原因不明の体重減少があれば、お近くの内科を受診しましょう。緊急性は高くありませんが、早めに受診をしましょう。

長引く咳

食道がんができることで胃酸の逆流症状が出たり、時には食道と気管支の間に瘻孔(穴)ができたりすると、咳が長引くことがあります。風邪などの咳とは異なり、長期間続く、または痰に血が混じる場合は注意が必要です。呼吸器内科または消化器内科を受診しましょう。長引く咳は呼吸器疾患の可能性もあるため、早めの受診をおすすめします。

「食道がんの痛み」についてよくある質問

ここまで食道がんの痛みなどを紹介しました。ここでは「食道がんの痛み」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

食道がんの末期症状について教えてください。

齋藤 雄佑齋藤 雄佑 医師

食道がんの末期症状は、がんの進行度や転移の状況によって異なりますが、以下のような症状が現れることがあります。
​​激しい痛み: がんが神経や骨に転移すると、激しい痛みが生じることがあります。
嚥下困難: 食べ物や飲み物が全く飲み込めなくなり、栄養摂取が困難になります。
呼吸困難: がんが気管や肺に転移すると、呼吸が苦しくなることがあります。
出血: がんが血管を侵食すると、吐血や下血が起こることがあります。
全身衰弱: がんの進行に伴い、全身の倦怠感や食欲不振、体重減少などが起こります。
食道がんの治療では、手術ができれば手術、手術が難しければ、化学療法や放射線療法を本人の体調によって選択して加療をします。

食道がんを発症すると喉に違和感を感じたりすることはありますか?

齋藤 雄佑齋藤 雄佑 医師

食道がんを発症すると喉に違和感を感じることがあります。特に、がんが頸部食道に発生した場合、以下のような症状が現れることがあります。
● 異物感: 喉に何かが詰まっているような感じがします。
● つかえ感: 食べ物や飲み物が喉を通過しにくい感じがします。
● 痛み: 飲み込む際に喉に痛みを感じることがあります。
これらの症状は、風邪や逆流性食道炎などでも起こることがありますが、長引く場合は医療機関を受診し、検査を受けることをおすすめします。

編集部まとめ 飲み込みづらさを感じたら、早めに消化器内科へ

食道がんは、初期症状が軽微で気づきにくい病気ですが、早期発見・早期治療が重要です。特に喫煙や過度の飲酒などのリスク要因がある方は、定期的な検診を受けることをおすすめします。また、食べ物が飲み込みにくい、胸やみぞおちの違和感や痛み、声のかすれ、原因不明の体重減少、咳が長引くなどの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

「食道がん」と関連する病気

「食道がん」と関連する病気は3個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

消化器科の病気

食道がんは早期発見・早期治療が重要です。気になる症状がある場合は、消化器内科を受診しましょう。

「食道がん」と関連する症状

「食道がん」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 呑酸(どんさん:すっぱいものが上がってくる)
  • 嚥下困難
  • 心窩部痛
  • 胸部痛

食道がんは早期発見・早期治療が重要です。気になる症状がある場合は、消化器内科を受診しましょう。

この記事の監修医師