「花咲乳がんの主な3つの原因」はご存知ですか?医師が徹底解説!
花咲乳がんとは?Medical DOC監修医が花咲乳がんの症状・原因・生存率・治療法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。
※この記事はMedical DOCにて『「花咲乳がんの前兆となる3つの初期症状」はご存知ですか?原因も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
山田 美紀(医師)
目次 -INDEX-
「花咲乳がん」とは?
乳がんが進行し、皮膚の表面に顔を出し、潰瘍を形成した状態を「花咲乳がん」と表現します。「花咲乳がん」は局所進行乳がんの一つであり、正式な病名ではありません。
花咲乳がんの原因
花咲乳がんの原因の多くは乳房の症状を長期間無治療で放置してしまうことです。中には進行の速いタイプの乳がんで花咲の状態になってしまう場合や治療した乳がんの再発で花咲の状態になる場合もあります。
乳房のしこり、赤みや変形を放置
乳房の皮膚のしこり、赤みや変形を無治療で放置すると、徐々に進行し潰瘍を形成してしまいます。花咲の状態までなぜ放置してしまうのか疑問に思う方もいると思います。皮膚のできものだと思って受診が遅れる場合や、症状に気が付いていても忙しさや不安から受診できないこともあります。治療をすれば、症状を和らげることができます。一人で悩み続けず、早めに乳腺科を受診することをおすすめします。
進行が早い乳がん
花咲乳がんの中には悪性度が高く、進行スピードが速いタイプの乳がんである場合があります。稀ですが長期間放置したわけではなくても、花咲の状態になってしまうことも考えられます。症状に気が付いたら、早めに乳腺科を受診することが重要です。
乳がんの再発
がんを放置して花咲の状態になる場合以外に、一度治療をした乳がんが乳房の皮膚に再発して花咲の状態になる場合があります。治療後もご自身の乳房を観察し、異変に気が付いた場合は早めに主治医に相談することが大切です。
「花咲乳がん」についてよくある質問
ここまで花咲乳がんの症状・原因・生存率・治療法などを紹介しました。ここでは「花咲乳がん」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
花咲乳がんの末期症状について教えてください。
山田 美紀 医師
花咲乳がんの場合、すでに遠隔転移があるケースも多いです。骨に転移がある場合は、転移部位の痛み、肺に転移がある場合は息苦しさや長引く咳、肝臓に転移が進行した場合はお腹の張り、脳に転移した場合は頭痛や麻痺、けいれんがある場合があります。
花咲乳がんは完治しますか?
山田 美紀 医師
花咲乳がんであっても遠隔転移がなく、抗がん剤が良く効き、手術を行えた場合に完治することがあります。あきらめずに治療を行うことが大切です。
花咲乳がんを発症するとどんな臭いがしますか?
山田 美紀 医師
花咲乳がんは腫瘍の壊死組織と嫌気性菌の感染による、強く、独特な腐敗臭がします。創部の洗浄、メトロニダゾール外用薬の使用、空気清浄機などで匂いのケアをすることで軽減されます。
花咲乳がんを放置するとどうなりますか?
山田 美紀 医師
花咲乳がんを放置すると、潰瘍部分の範囲が拡大し、カリフラワー状にもりあがり、陥凹が出現する場合があります。そのような状態になると、さらに出血や感染が悪化しQOLが著しく低下します。
編集部まとめ
花咲乳がんはステージ3以上の局所進行乳がんです。乳房のしこりや赤みを放置すると、潰瘍からの出血、浸出液、悪臭、そして痛みが生じ、QOLを著しく損ないます。このような状態は精神的にもつらく、受診が遅れてしまう場合があります。何よりも大切なのは早期に発見し、早期に治療を開始することです。一人で抱え込まずに、早めに受診をすることが重要です。
「花咲乳がん」と関連する病気
「花咲乳がん」と関連する病気は2個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
皮膚科の病気
- 皮膚腫瘍(炎症性粉瘤など)
乳腺科の病気
- 肉芽腫性乳腺炎
乳房の皮膚にできた炎症性粉瘤や肉芽腫性乳腺炎はしこりと発赤の症状があり、花咲乳がんの初期症状と似ています。異変に気が付いた場合は早めに皮膚科や乳腺科を受診しましょう。
「花咲乳がん」と関連する症状
「花咲乳がん」と関連している、似ている症状は3個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 出血
- 痛み
- 悪臭
花咲乳がんは潰瘍部からの出血、痛み、悪臭があり、QOLが著しく低下します。治療をすればこれらのつらい症状を和らげることができます。一人で悩まずに、早めの受診をおすすめします。