「胃がんになりやすい人の特徴」はご存知ですか?医師が解説!
胃がんの原因とは?Medical DOC監修医が胃がんの原因・胃がんになりやすい人の特徴・予防法や何科へ受診すべきかなどを解説します。
※この記事はMedical DOCにて『「胃がんの原因」となる可能性の高い食べ物はご存知ですか?医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
和田 蔵人(わだ内科・胃と腸クリニック)
目次 -INDEX-
「胃がん」とは?
胃は食道から続いているふくろ状の臓器で、主な働きは食べ物の消化です。胃がんは、胃の内側の粘膜の細胞がさまざまなリスクや原因によってがん細胞となり、発生します。2019年の部位別がん罹患数(病気にかかった人数)は、男性で第3位、女性で第4位とされています。
胃がんになりやすい人の特徴
50歳以上の男性
胃がんの男女比は、2:1と男性に多いことが知られています。年齢は男女ともに50歳以上の方に多く、飲酒や喫煙などの生活習慣がリスクを増加させることが知られています。
肥満
BMI(体重と身長から算出される肥満度を示す体格指数)が27以上の肥満の男性に胃がんが多いことが報告されています。
「胃がんの原因」についてよくある質問
ここまで胃がんの原因を紹介しました。ここでは「胃がんの原因」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
胃がんの原因となる可能性の高い食べ物について教えてください。
和田 蔵人 医師
刺激の強い食べ物をとりすぎた場合には、胃に炎症が起こり胃がんの原因となる場合があります。具体的には塩分の多い食事や、揚げ物などが挙げられます。また、過度のアルコール摂取も胃がんのリスクを高めることが知られています。
ピロリ菌が体内にいなくても胃がんを発症することはありますか?
和田 蔵人 医師
胃がんのほとんどがピロリ菌によるもので、ピロリ菌の治療(除菌治療といって薬を1週間飲みます)を行うことで胃がんのリスクは約1/3程度に減少するとされています。ただし、ピロリ菌の治療が成功し、ピロリ菌が体内からいなくなっても、胃の炎症は残存することがあり、胃がんを発症することがあります。これを「除菌後発見胃がん」といい、治療後10年以上経過した後に発症するケースもあります。
編集部まとめ
胃がんの原因のほとんどがピロリ菌とされており、治療を行うことで胃がんのリスクを下げることができます。ただし、ピロリ菌の感染による症状は乏しい場合が多く、健康診断などでのバリウム検査や胃カメラ検査を受けていただき、ピロリ菌の感染の有無を確認しましょう。また、ピロリ菌の治療後も胃がんを発症することがありますので、年1回の定期的な胃カメラ検査などを受けるようにしましょう。
「胃がんの原因」と関連する病気
「胃がんの原因」と関連する病気は6個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
内分泌・代謝科の病気
- 糖尿病
- 肥満
精神科の病気
胃がんは胃に発生するがんであることから、主に胃に関連する病気が多く考えられます。胃がんの主な原因であるピロリ菌の感染によって胃潰瘍が生じることがあり、胃ポリープががん化する場合もあります。また肥満や過度のアルコール摂取が胃がんのリスクとなることもあります。
「胃がんの原因」と関連する症状
「胃がんの原因」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 胃もたれがする
- 胸やけがする
- ゲップが出る
- 便秘
胃もたれ、胸やけ、ゲップが出るなどの症状がある場合には胃がんの原因となる、胃炎の可能性があります。また胃がんが進行し、腫瘍が腸を圧迫した場合には便通障害が起こり便秘となる場合があります。複数の症状が併発している場合や長期化している場合には必ず医療機関を受診しましょう。
参考文献
- 全国がん登録 罹患数・率 報告(厚生労働省)
- 患者さんのための胃がん治療ガイドライン 2023年版(金原出版)