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「腎臓がん」を疑うすぐに病院へ行くべき症状はご存知ですか?【医師監修】

 公開日:2025/11/07
「腎臓がん」を疑うすぐに病院へ行くべき症状はご存知ですか?検査方法も医師が解説!

腎臓がんは、50代以降の年齢で好発するがんです。男性は女性の2倍の発症率で、家系によって発症しやすくなる可能性があります。 早期発見を心がけ治療を開始することで、根治率や5年生存率が大きく異なるのが特徴です。 本記事では、腎臓がんの初期症状と主症状・検査方法をご紹介します。腎臓がんの余命に関するよくある質問もまとめているので参考にしてください。

※この記事はメディカルドックにて『「腎臓がんの余命」はご存知ですか?症状・検査・治療法も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

村上 知彦

監修医師
村上 知彦(薬院ひ尿器科医院)

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長崎大学医学部医学科 卒業 / 九州大学 泌尿器科 臨床助教を経て現在は医療法人 薬院ひ尿器科医院 勤務 / 専門は泌尿器科

腎臓がんとは?

腎臓がん(腎細胞がん)は、腎臓内の細胞が悪性腫瘍になることで発生します。腎臓がんの特徴は、以下の通りです。
  • 初期症状がほとんどないため、ほかの臓器の不調などを調べていくうちに腎臓がんが発見されることが多い
  • 転移していない場合は、腫瘍を手術で摘出することで、生存率が大きく改善される
  • 透析患者の方は、一般の方よりも発症率が高い
  • 転移が認められたら、薬物治療を受けつつ今後の治療方針を決める
腎臓がんは、初期に発見することで手術による根治が目指せます。症状が出にくい部分だからこそ、思いもしなかった告知に驚く方もいるでしょう。

腎臓がんの初期症状と主な症状

腎臓がんは、初期ではほとんど体調に変動がありません。そのため、気づかず生活を送って発見が遅れることが難点です。腎臓がんが進行すると、以下の症状が目立ち始めます。
  • 血尿
  • 腰に違和感・痛みがでる
  • 腹部にしこりを発見する
  • 足がむくみやすくなった
  • 食欲減退
  • 腹痛
  • 便秘
  • 吐き気など
腹部のしこりや血尿の症状が出現したら、すぐに医療機関を受診しましょう。そのほか、血痰や麻痺などの症状が出ている場合は、すでに肺や脳といった他の臓器への転移の可能性が高いです。

腎臓がんの検査方法

腎臓がんの検査は、問診・尿検査・超音波検査・CTとMRIの検査を行います。体に変調を感じたら、できるだけ早く医療機関を受診して検査を受けましょう。早期に見つけることで、その分根治の可能性が広がります。

問診

最初に、医師による問診を受けます。最近現れた体調の変化を医師に素直に話しましょう。医師からの触診や質問もあるので、当てはまることや問われたことに対して素直に答えることが重要です。
そうすることでがんの状態を正しく認識しやすくなり、気になる部位を集中して検査しやすくなります。
  • 問診票の内容の確認
  • 家族歴
  • 透析の有無など
上記のことは、しっかりと医師に伝えて下さい。

尿検査・超音波検査・CT検査

問診が終了したら、次の検査に移ります。
  • 尿検査:血尿の有無を調べる
  • 超音波検査:がんの場所を確認・形状の把握・周囲の期間や臓器との関係の確認など
  • CT検査:腎臓がんである診断をするため、造影剤を使って検査を行う
尿検査だけでは、初期の腎臓がんを見つけることは非常に難しいです。血尿が出ていたとしても、腎臓がんだと断定するのは難しいため、さらに検査を行うため超音波とCTの検査でがんの状態を詳しく診ていきます。

CT・MRI検査

CTで検査を行い、その後MRI検査に移ります。
  • CT検査:造影剤を投与し、がん化しているであろう部分の血流を観察する
  • MRI検査:がんの大きさや浸潤域、がんであるかを検査する
アレルギーなどでCT検査ができない事情がある方は、MRI検査を受けます。また、CT検査や超音波の検査だけではがんだと判断しにくい状態のときにも、MRIでの検査結果が重要になります。

「腎臓がんの余命」についてよくある質問

ここまで腎臓がんの余命・ステージ数ごとの5年生存率・症状・検査方法・治療方法などを紹介しました。ここでは「腎臓がんの余命」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

効果が期待できる予防方法はありますか?

村上 知彦医師村上 知彦(医師)

腎臓がんの予防に適していることは、以下の通りです。
  • 禁煙
  • バランスのよい食事内容
  • 定期的な運動による、肥満の解消
がん全般に関わっているのが、タバコと肥満といわれています。因果関係ははっきりと証明されているわけではありませんが、リスクを高めることは確かです。がんリスクを高めるだけでなく、全身に悪影響を及ぼすものなので、禁煙と体重のコントロールは日々気をつけるようにしましょう。

腎臓がんは再発の可能性がありますか?

村上 知彦医師村上 知彦(医師)

腎臓がんは、家族がかかっていると自分も患う可能性があります。そのため、まずは自分の家族が腎臓の病気やがんを患っていないかを確認し、定期的に健康診断などでがんが発生していないかを確認する習慣を持ちましょう。腎臓がんを一度発症すると、再発する可能性は十分にあります。数年ののち再発することもあるので、定期検診が欠かせません。再発後は、状態に応じた治療を行い再度根治を目指します。

編集部まとめ

腎臓がんは、加齢とともに発症する確率が高くなります。それだけでなく、家族ががんを発症している・腎臓に病気を抱えている方は、発症リスクが高いです。 自分の家族や今の状況などを加味し、定期的な検診を受けましょう。腎臓がんは、初期であれば自覚症状が出ないことが大半です。そのため、見過ごしてしまうケースが少なくありません。 初期の発見で根治率や5年生存率がかなり改善されるので、年に一度の健康診断を受けて体のメンテナンスを行いましょう。

「腎臓がん」と関連する病気

「腎臓がん」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法などの詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

内科系の病気

泌尿器科系の病気

  • 腎臓に関する病気で透析が必要なもの:糖尿病性腎症・慢性腎不全・腎硬化症など
  • フォン・ヒッペル・リンドウ病(VHL)
  • バート・ホッグ・デュベ症候群(BHD)
聞き慣れない病気も含まれていますが、上記の病気は腎臓がんと深くかかわりを持っています。高血圧は幅広い年齢層の方が注意すべき現代病なので、他人事として片づけてしまうのはよくありません。肥満も含めて、腎臓がんは身近にある可能性が高い病気なのです。

「腎臓がん」と関連する症状

「腎臓がん」と関連する症状は3個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 腰の痛み
  • 腹部のしこり
泌尿器科を受診し、症状を説明して検査を受けてください。事前にホームページなどで問診票があるか確認し、ある場合は記入を済ませておくとスムーズに検査が進みやすくなります。CT検査はアレルギーで受けられないことがあるので、アレルギーの有無はしっかりと医師に伝えてください。

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