「頭痛を和らげる栄養素・食べ物」をご存知ですか? 管理栄養士が解説

日本人の3,4人に1人が「頭痛持ち」と言われており、今や頭痛は国民病と言われるほど多くの方を悩ませるものとなっています。普段の食事から頭痛を予防するためには、どのような栄養素を摂取すればいいのでしょうか。管理栄養士の田辺さんに詳しく伺いました。
編集部
頭痛を和らげるために重要な栄養素は何ですか?
田辺さん
脳の血管の拡張による頭痛(偏頭痛)の予防には、コエンザイムQ10、ナツシロギク、マグネシウム、ビタミンB2が有効とされています。
編集部
それらの頭痛に効果的な栄養素はどんな食べ物に含まれますか?
田辺さん
コエンザイムQ10は青魚のイワシやサバ、牛肉、豚肉、ナッツなどに多く含まれます。ナツシロギクはヨーロッパで古くから重宝されてきたハーブで、別名フィーバーフューと呼ばれ、サプリメントやハーブティーの形で販売されています。マグネシウムは必須ミネラルのひとつで、玄米、わかめなど海藻類、納豆などの豆類、アーモンド、かぼちゃの種などナッツにも多く含まれます。ビタミンB2は水溶性ビタミンで、レバーやうなぎ、鮭、マグロ、ほうれん草やモロヘイヤ、乳製品、納豆、卵などに多く含まれます。
編集部
コーヒー以外におすすめの飲み物はありますか?
田辺さん
アーモンドミルクはアーモンドと水からできた飲料で、片頭痛予防に効果が期待できるマグネシウムが摂れます。最近ではスーパーやコンビニにもアーモンドミルクは売ってあるので、ぜひ試してみてください。また、ココアもマグネシウムを多く含む飲み物としておすすめです。水はミネラルの含有量を表す硬度によって硬水、軟水があります。ミネラルを多く含む硬水は、マグネシウム含有量の多さの点で効果が期待できます。ただし、硬水は飲みなれていないとお腹がゆるくなることもあるので、少しずつ取り入れていきましょう。ハーブティーであるフィーバーフューティーはナツシロギクの有用成分を摂れるので、頭痛を感じやすいという方は家に常備させておくとよいですね。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
田辺さん
コーヒーはカフェインの中枢神経刺激作用によって頭痛を和らげる作用を持ちます。一方で、人によっては頭痛の引き金ともなり、個人の体質に合わせて飲む・避けるを判断する必要があります。また、コーヒーは頭痛の緩和だけでなくさまざまな健康効果を持ちます。飲みすぎには注意しつつ、ご自身の体質や体調にあわせて、コーヒーを取り入れてみましょう。

監修管理栄養士:
田辺さゆり(管理栄養士)
※この記事はMedical DOCにて【「コーヒーが頭痛に効く」のはなぜ? 秘密はカフェインと神経にあり【管理栄養士監修】】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。