風邪をひいたらお風呂は控えたほうが良いって本当? 療養中の注意点を看護師が解説
感染症にかかったとき、正しい対処法を知っていますか?症状の悪化を防ぐためのセルフケアや、医療機関を受診すべき重症化のサインを看護師の安倍さんにお聞きしました。
監修看護師:
安部 直子(看護師)
編集部
感染症にかかった場合はどうしたらいいですか?
安部さん
病原菌に対する治療薬がない場合は、対症療法が行われます。睡眠を取り、悪化させないよう自己免疫力の働きを高めましょう。熱が出た場合は、発汗による脱水に注意して十分な水分補給が必要です。
編集部
対症療法とは何ですか?
安部さん
対症療法とは、原因となる病原体に対してではなく症状をやわらげるための治療です。インフルエンザと違い、風邪のウイルスには特効薬がありません。鼻水を止める、喉の炎症を抑えるなど症状に応じた薬が使用されます。ただし、下痢をした時に下痢止めを使うと病原体を体内に残すことになり、回復が遅れる場合があります。自己判断をせずに、医師に相談してください。
編集部
風邪の時はお風呂に入らない方がいいと聞きましたが、本当ですか?
安部さん
基本的に入浴は可能です。昔は浴室が寒い環境だったためそのようにいわれてきましたが、今の住環境ではそれほど問題になりません。入浴は体力を消耗するので体調に合わせて行い、入浴後は体を冷やさないように注意しましょう。
編集部
食事や睡眠に注意すれば病院に行かなくてもいいですか?
安部さん
・けいれんや呼びかけにこたえない
・呼吸困難、息切れ
・顔色が悪い
・嘔吐や下痢が続いている
・症状が悪化
・胸の痛みが続いている
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
安部さん
私たちの身の回りにはたくさんの感染症があります。無理をせずに、ご自身の生活でできる感染対策から始めてください。
※この記事はメディカルドックにて≪【看護師解説】感染症を予防する具体的方法は? 流行しやすい冬こそ取り入れたい生活習慣≫と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。