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“トランス脂肪酸”を摂取すると「心筋梗塞」「冠動脈疾患」の発症リスクが高まる!?

 公開日:2024/10/23
なぜ身体に悪い?

「トランス脂肪酸」というと体に悪いことが知られていますが、実際にどのようなリスクがあるのかご存知でしょうか。管理栄養士の片村さんによると、「肥満だけでなく冠動脈疾患のリスクも高まる」といいます。詳しく伺いました。

片村 優美

監修管理栄養士
片村 優美(管理栄養士)

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「無理をしない健康づくり」をモットーに、手間をかけずに食べられる家庭料理を推奨している。現在は短期大学において栄養士を目指す学生に調理学を教えている。これまで従事した業務は記事の執筆や商品開発、レシピ開発など。地域活動として料理教室や健康講座をおこなってきた。

編集部編集部

トランス脂肪酸は日本人の体への悪影響はありますか?

片村 優美さん片村さん

日本人は脂質の摂取量が少なく、通常の食生活をしていれば健康への影響は小さいと考えられています。ほとんどの日本人はWHO(世界保健機構)が設定している基準よりも下回っていますが、脂質に偏った食生活をしている人は脂質の摂取量に気を付ける必要があります。ほとんどの研究報告が海外のものであり、脂質の摂取量が少ない日本人に対するトランス脂肪酸の情報はまだ少ないのが現状です。

編集部編集部

外国ではトランス脂肪酸についてどのようなことが言われているのでしょうか?

片村 優美さん片村さん

トランス脂肪酸を多く摂取することによって、心筋梗塞などの冠動脈疾患、肥満、アレルギー性疾患のリスクが高まるとされています。しかし、トランス脂肪酸にはたくさんの種類があることから、どれが健康に悪影響を及ぼすのか、天然と加工過程でできるトランス脂肪酸には体への影響に違いがあるのかなどの詳しいことについては、十分な科学的根拠が得られていません。

編集部編集部

トランス脂肪酸の摂取目安量というのはあるのでしょうか?

片村 優美さん片村さん

摂らなければならないという量はありません。WHOでは、総摂取エネルギー量の1%を基準としています※。2000kcalのエネルギー摂取では20kcalに相当する量になりますので、グラムに換算すると約2g程度となります。マーガリンを例にすると、マーガリン100gあたりには7.0gほどのトランス脂肪酸が含まれています。しかし、マーガリンを一度に100gも食べることはほぼないので、通常の食事をしていれば基準量を超えるというのはほぼあり得ないことです。ちなみに、日本人のトランス脂肪酸の平均摂取量は総エネルギー量の0.3%程度と考えられています。

※厚生労働省「トランス脂肪酸に関するQ&A」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091319.html

※この記事はMedical DOCにて【トランス脂肪酸は身体に悪いもの? どんな食品に含まれているの? 管理栄養士が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修管理栄養士

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