「子どもの野菜嫌い」を克服する方法をご存知ですか? 調理法のコツを管理栄養士が解説
なかなか子どもが野菜を食べてくれず、日々の料理に悩んでいる親御さんは多いのではないでしょうか。今回、管理栄養士の小山さんに「子どもの野菜嫌いをなくす調理のコツ」について、取材しました。
※この記事はMedical DOCにて【子どもの野菜嫌いを直すことはできる? 具体的な方法を教えて!】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修管理栄養士:
小山 有美(管理栄養士)
編集部
お子さんの野菜に対する苦手意識をなくすためには、どんな工夫をすれば良いでしょうか?
小山さん
まず実践してみてほしいのは、野菜の下処理をしっかりすることです。例えばほうれん草のえぐみを苦手としているなら、ゆでた後にしっかりと水にさらし、水気を絞るとえぐみが和らぎます。ピーマンは、ヘタを上にして縦方向に切ると苦味が軽減されます。下茹でをしておくと、さらに食べやすくなるでしょう。
編集部
ほかにもありましたら教えてください。
小山さん
やわらかく煮て、味噌汁やスープにするのもおすすめです。特に葉物野菜は食べやすくなります。野菜に含まれるビタミンCや葉酸などは水溶性ビタミンと呼ばれ、茹でたり水にさらしたりすると溶け出してしまいますが、スープにすると溶け出したビタミンも余すことなく摂ることができます。また、お子さんの好きな味付けで調理すると食べやすくなります。ケチャップやマヨネーズなど、お子さんの好みに合わせて選んでみましょう。
編集部
小さく刻んで、他の食材に混ぜ込んでしまう方法はどうでしょうか?
小山さん
よく見かける方法ですね。どんな野菜も全く口にしない、お手上げという場合には実践してもよいかもしれませんが、お子さんは野菜を意識せずに食べている状態なので、根本的な野菜嫌い克服にはつながりません。混ぜ込む方法で食べてくれたら、刻む大きさを少しずつ大きくして、野菜を味わえるようにステップアップしていくといいでしょう。
編集部
調理を工夫する以外にも、方法はありますか?
小山さん
お子さんが少しでも口にできたら、「食べられたね!」とほめてあげましょう。成功体験が大きな自信になり、「また頑張ろう!」という気持ちにつながります。食べられたらシールを貼るなど、ちょっとしたご褒美を作るのもおすすめです。野菜が食べられるようになる過程をお子さんと一緒に楽しみましょう。