「グレープフルーツジュース」と「薬」を一緒に飲んでしまった時の対処法とは 薬剤師が解説
薬を服用した際、グレープフルーツジュースを一緒に飲むと、薬が効きすぎてしまい体に悪影響を及ぼします。薬を処方される際、薬剤師から注意喚起をされますが、誤って同時に摂取してしまった場合、どのように対処すればいいのでしょうか。薬剤師の渡辺さんに伺いました。
※この記事はMedical DOCにて【薬は「食後」に飲まないとダメ? 薬剤師に食間・食後の意味や理由、飲み忘れの対処法を聞く】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修薬剤師:
渡辺 るい(薬剤師)
編集部
グレープフルーツ以外にも気をつけた方がいいフルーツはありますか?
渡辺さん
グレープフルーツと近縁のスウィーティーにも同様の成分が含まれているので、注意が必要です。ほかにもブンタン、ハッサク、夏みかんなどは相互作用を起こす可能性があるため摂取を控えてください。オレンジ、日向夏、レモン、ポンカン、カボス、イヨカン、ユズ、スダチ、キンカンなどは少量であれば摂取しても大丈夫とされています。温州みかん、デコポンは相互作用を引き起こす成分の含有量がないとされているため、摂取しても構いません。
編集部
ほかに飲み合わせの悪いものはありますか?
渡辺さん
牛乳やミネラルを多く含むサプリメント、ミノマイシン、セフジニルなど一部の抗生物質を一緒に飲むと、薬の成分がミネラルと結合してしまい効果を発揮できなくなってしまうことがあります。この場合、2時間ほど間をあければ大丈夫です。また、ワルファリンを服用している方は納豆、クロレラ、青汁などのビタミンKが多く含まれる食材を食べると、血液を固まりにくくするワルファリンの効果を弱めてしまいますので注意が必要です。
編集部
それらの食材と一緒に飲んでしまった場合はどうすればいいでしょうか?
渡辺さん
グレープフルーツや牛乳を薬と一緒に飲んでしまっても、すぐに影響が出るわけではありません。様子を見て、違和感がなければ特に対処しなくても大丈夫です。薬を飲んでから違和感があったり、体調の異変を感じたりした場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください。