市販目薬に入っている防腐剤の目への影響は? 眼科の目薬との違いも解説
市販薬の目薬は防腐剤の量が処方薬よりも多いことが少なくないそうで、コンタクトを使用している人は注意が必要なこともあると薬剤師の福島さんは言います。詳しく教えてもらいました。
※この記事はMedical DOCにて【目薬は開封後なるべく早く使い切るべき! 処方される目薬の有効期限が短い理由を薬剤師が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修薬剤師:
福島 沙織(薬剤師)
編集部
市販の目薬のほうが、眼科でもらった目薬より有効期限が長いのですが、なぜでしょうか?
福島さん
一般的に、市販薬は処方薬より防腐剤の量が多いため、有効期限が長くなります。よく見かける防腐剤の成分としては、塩化ベンザルコニウムがあります。防腐剤を加えることで、開封後の目薬の中に雑菌が繁殖するのを防いでいます。
編集部
防腐剤が入っていても目に影響はないのですか?
福島さん
通常使用する分には問題ない程度の濃度に調整されています。しかしながら、コンタクトレンズをしている人は注意が必要です。防腐剤はコンタクトレンズに吸着されやすいため、防腐剤が角膜に触れる時間が長くなり、角膜障害やコンタクトレンズの変形、白濁や変色を引き起こす可能性があります。市販の目薬を購入する場合は注意書きをよく読み、眼科で処方してもらう場合は医師の指示に従ってください。
編集部
防腐剤の入っていない目薬にはどんなものがありますか?
福島さん
市販薬ではパッケージに「防腐剤フリー」「防腐剤無添加」などと書かれているものがあります。また、1回ごとに使い切りの形状になっているものもあります。防腐剤の入っていないものは有効期限が短いため、限られた使用期間で使い切るようにしましょう。