「H2ブロッカー」を服用する際の注意点を薬剤師に聞く 副作用・飲み合わせの悪い薬は?
胃薬の一種である「H2ブロッカー」、効能を知っていても、副作用や飲み合わせの悪い薬まで知らないという方も多いと思います。薬は病気や症状を治す反面、副作用をおこすリスクがあります。そこで今回は、薬剤師の本多さんに、H2ブロッカーを服用する際の注意点について伺いました。
※この記事はMedical DOCにて【H2ブロッカーって何? どうして即効性があるの?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修薬剤師:
本多 修平(薬剤師)
編集部
副作用にはどのようなものがありますか?
本多さん
一般的な副作用では、便秘や下痢、口の渇き、食欲低下があります。注意が必要な副作用に発熱、ダルさ、喉の痛み、脱力感、青あざ、呼吸困難感などがあり、これらの症状が現れた場合はすぐに受診してください。65歳以上の高齢者では、錯乱状態になったり、認知症のような症状が出たりすることがありますが、服用をやめると速やかに改善します。
編集部
長期間飲み続けても大丈夫ですか?
本多さん
市販のH2ブロッカーを自己判断で飲み続けるのは危険です。胃がんなどの重要な病気の発見が遅れる可能性があるからです。3日間続けても症状が治まらない場合や、短期間に何度も使う必要がある場合は受診をおすすめします。また、高齢者や腎臓の悪い方では、長期服用によって副作用が出やすくなる可能性があります。
編集部
耐性ができることはありますか?
本多さん
耐性については様々な報告がありますが、継続服用による耐性が問題となった報告は見つかりません。いずれにしても、医師の監督のもと服用を続けるのであれば問題ないでしょう。
編集部
飲み合わせが悪い薬はありますか?
本多さん
一部の抗真菌薬、抗パーキンソン病薬、抗がん剤、抗てんかん薬、抗HIV薬など、多くの薬物と相互作用を起こす可能性があります。市販のH2ブロッカーを使いたい場合は、医師または薬剤師に相談してみましょう。