「高齢者とうまく話せない…」高齢者と話す際の3つの注意点を介護福祉士に聞く
介護におけるコミュニケーションはとても重要です。しかし、高齢者と一口に言っても難聴や認知症を患っている人もおり、その人の状態はさまざまです。介護をする上でどのようなことに注意してコミュニケーションをとればいいのでしょうか。介護福祉士の若井さんに伺いました。
監修介護福祉士:
若井 由加(介護福祉士)
編集部
コミュニケーションが上手くいかない場合はどうすればいいのでしょうか?
若井さん
コミュニケーションが苦手なご高齢の方もいらっしゃいます。短期間で、コミュニケーションができないと判断するのではなく、ゆっくり時間をかけて一言ずつ言葉を増やしていく根気のいるコミュニケーションも必要です。
編集部
それでも上手くいかないときはどうすればいいでしょうか?
若井さん
- 耳の聞こえ具合
- 声を出して言葉が出てくるかどうか
- 体に疲れがないか(体調確認)
時々、話しかけても返事をされない方がいらっしゃるのですが、難聴だったことが後でわかったことがありました。その他、認知機能の低下(認知症)で話しを理解できない高齢者もいらっしゃいました。コミュニケーションが上手くいかないことが介護として重要な情報になることもあります。無理に予想する必要はありません。医師や看護師、ケアワーカーなどに「何度話しかけても返事がしてもらえない」といったように、事実をそのまま伝えてください。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
若井さん
高齢者と言っても、同じ人間です。尊敬はあっても怖いものでも壊れ物でもありません。傷つけることもあれば、傷つけられることもあります。特別な何かではなく、同じ人だと思って接すると自然と出てくる言葉や姿勢もあります。構えず、自然体で高齢者に向き合ってみてください。