【管理栄養士監修】卵にコレステロールはどのくらい含まれているの?
健康に良い食材のひとつとして人気な「卵」ですが、しばしばコレステロールについて議論されることがあります。卵にはどのくらいコレステロールがふくまれているのでしょうか? そこで今回は管理栄養士の長井さんに卵のコレステロール量についてお聞きしました。
監修管理栄養士:
長井 彩子(管理栄養士)
編集部
卵1個に含まれるコレステロールの量はどれくらいなのでしょうか?
長井さん
※日本食品標準成分表2020年版(八訂)
https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
編集部
ほかの食材と比べて、卵はコレステロールの量が多いのでしょうか?
長井さん
卵と同じたんぱく源で、1食あたりのコレステロールの量を見てみましょう。日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると、脂身付きの豚バラ肉1食(100g)あたりのコレステロール値は70mg、塩サケ1切(80g)あたりのコレステロール値は51mgとなっています。この数値から卵のコレステロール値が、ほかの食材と比べいかに多いかがよく分かりますね。
編集部
コレステロールは、1日にどれくらいとっても大丈夫なのでしょうか?
長井さん
コレステロールの摂取量の基準値は、現在定められていません。日本人の食事摂取基準(2015年版)では、生活習慣病予防のための目標量として1日男性750mg、女性600mgを上限としていた食事からのコレステロールの目標量を、設定するのに十分な科学的根拠が得られなかったためという理由で撤廃しています。ただし、日本人の食事摂取基準(2020年版)では、脂質異常症の重症化予防を目的として、コレステロールを200mg/日未満に留めることが望ましいとされています。