「胃バリウム検査」のメリット・デメリットを解説! どんな人にオススメ?【臨床検査技師が解説】
公開日:2024/01/10
「胃バリウム検査」では小さな病変を見つけられないこともあると聞きますが、利点はあるのでしょうか。今回は、胃バリウム検査のメリット・デメリットを「臨床検査技師」の吉元さんに解説していただきました。
監修臨床検査技師:
吉元 彩香(臨床検査技師)
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熊本保健科学大学衛生技術学科(現・医学検査学科)卒業。大学卒業後、埼玉県の総合病院に就職。主に人間ドックでの検査を担当し、熊本に戻ってからは糖尿病専門病院に勤務。2児の子どもを出産後は、医療の知識を生かしフリーライターとして活動。医療系記事のほかさまざまな分野でも情報を発信している。
編集部
胃バリウム検査の特徴を教えてください。
吉元さん
胃バリウム検査(上部消化管造影検査)は、バリウムと呼ばれる造影剤を飲んで胃を膨らませ、X線(レントゲン)を連続照射しながら胃の内部を観察する検査です。胃全体にバリウムを行き渡らせるため、検査台の上で体を上下左右に回転させ、さまざまな方向から撮影を行います。バリウムはX線を透過しないため、食道→胃→十二指腸へと通過する様子を確かめることができます。
編集部
胃バリウム検査の長所を教えてください。
吉元さん
バリウムには発泡剤(炭酸)が含まれており、ゲップが出る前に撮影を終える必要があるため撮影時間は短く、5~15分ほどで終わります。また、バリウムを飲むだけなので痛みを伴わない点は長所と言えるでしょう。
編集部
胃バリウム検査に短所はありますか?
吉元さん
検査の前に飲むバリウムの味やドロドロした感じが苦手という人や、胃がムカムカするという人は多いようです。また、X線を使うため妊娠中、または妊娠の可能性がある人、バリウムアレルギー(過敏症)の人は検査できません。