【看護師解説】入院で「差額ベッド代」を節約する方法とは? 意図せぬ請求には注意
入院時の小部屋の料金はどれぐらいかかるものなのか、看護師の小笠原さんに解説してもらいました。果たして「差額ベッド代」はどのように加算されるのか、差額ベッド代についての気をつけることとは?
監修看護師:
小笠原 あゆ美(看護師)
編集部
小部屋の場合、料金はどれぐらいかかるのでしょうか?
小笠原さん
差額ベッド代は1日単位で加算され、その額は病院によって異なります。平均的には大体個室で7000円/日、2人部屋で3000円/日、3人部屋で2800円/日、4人部屋で2500円/日あたりが目安のようです。設備が充実していて食事も豪華な病院は、さらに高額ということもあります。入院日数が増えれば増えるほど高くなってしまうので、小部屋を希望する場合は必ず病院に料金を確認しましょう。
編集部
差額ベッド代を節約する方法はありませんか?
小笠原さん
差額ベッド代は健康保険の対象外なので、基本的には全て自己負担です。医療控除の対象にもなりません。ただ、民間の医療保険に入っていれば、差額ベッド代を含む入院費の節約が可能です。例えば1日の入院につき5000円の保険料が支給される場合、保険料を使って差額ベッド代を補えることもあります。ぜひ、ご自身が入っている保険内容を確認してみださい。
編集部
本人が希望していないのに小部屋になることもあるのでしょうか?
小笠原さん
大部屋のベッドに空きがない時は、小部屋になることがあります。この場合によく聞かれるのが、本人の意志ではないのに差額ベッド代を請求されるというトラブルです。このような事態を避けるには、入院同意書をよく読むことが大切です。同意書に差額ベッド代について記載があった場合、サインをした時点で「差額ベッド代にも了承した」とみなされてしまいます。
編集部
それを避けるにはどうすれば良いでしょうか?
小笠原さん
不要な争いを避けるには、同意書をしっかり読み、病院側にも説明を求めるようにしましょう。差額ベッド代がかかる場合は同意書にはサインしない、もしくは自分には請求をしないという旨を加筆してもらうことをおすすめします。