市販薬と処方箋が必要な医薬品は一緒に飲まない方がいいワケ【薬剤師が解説】
市販薬と処方薬は一緒に服用しても問題ないのか、気になる人もいるかと思います。もしかしたら体に悪影響を及ぼすかもしれません。今回は、市販薬と処方薬を一緒に飲んでも大丈夫なのか、それとも同時服用は止めた方がいいのかについて「薬剤師」の廣瀬さんに解説していただきました。
監修薬剤師:
廣瀬 安國(りら薬局)
編集部
処方箋が必要な医薬品と一緒に市販薬を飲んでもいいでしょうか?
廣瀬さん
基本的に、処方箋が必要な医薬品と市販薬を、自己判断で一緒に服用しない方がいいでしょう。処方箋の必要な医薬品と市販薬とでは名称が異なっていても、同じ成分が配合されていることがあり、重複して服用すると副作用が強く出る可能性もあります。また、飲み合わせが悪いことも考えられます。
編集部
市販薬を使わない方がいい場合とは、どういった時ですか?
廣瀬さん
すでに処方箋の必要な医薬品を服用中の人は、飲み合わせによる問題が起こりかねません。そのほかに、アレルギー体質の人は、市販薬を購入しない方がいいでしょう。例えば、風邪薬の一部にはリゾチームという卵由来の成分を使用したものがあるので、卵アレルギーをもっている人が服用すると、重篤なアレルギーを引き起こす可能性があります。それ以外にも、アレルギーを引き起こす可能性のある薬が存在しているので注意が必要です。
編集部
市販薬以外に気をつける必要があるサプリメントはありますか?
廣瀬さん
サプリメントの中には、薬との飲み合わせがよくないものも存在しています。例を挙げると、睡眠や時差ぼけの緩和に効果が期待できる「メラトニン」というサプリメントは、うつ病に使われる医薬品の副作用を強めてしまいます。また、サプリメントだけでなく健康食品にも薬と飲み合わせに気をつけるべきものは多く存在しているので、医薬品を使用する場合には注意した方がいいでしょう。
編集部まとめ
市販薬と処方薬を同時に服用することは、副作用が強く出てしまうリスクがあるので控えた方がいいとのことでした。また、飲み合わせによる問題も起こり得ることに加え、アレルギー体質の人やサプリメントとの併用も要注意です。医師や薬剤師に相談した上で服用してくださいね。