黄色ブドウ球菌食中毒の症状や原因、治療方法とは?
黄色ブドウ球菌食中毒(読み方:おうしょくぶどうきゅうきんしょくちゅうどく)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。
この記事の監修ドクター:
春名 令子 医師(はるなクリニック副院長)
黄色ブドウ球菌食中毒とは
黄色ブドウ球菌は人や動物の皮膚などの体表面や消化管などに常在しています。通常は無害ですが、皮膚の切り傷や刺し傷などのケガを不潔にしておくと化膿を起こす細菌です。肺炎や腹膜炎、さらに敗血症や髄膜炎に至るまで、様々な重症感染症の原因となります。また、エンテロトキシンと総称される毒素を放出し、これが食品に付着し増殖したものを摂取した場合、人の腸管内で中毒を引き起こします。エンテロトキシンは耐熱性があり、通常の加熱調理で不活性化(無毒化)することができません。また、冷凍下でも安定しています。酸に対しても抵抗性が強く消化管内でもほとんど分解されません。
引用:ライオンハイジーン株式会社
https://www.lionhygiene.co.jp/food-poisoning/causes/Staphylococcus-aureus/
黄色ブドウ球菌食中毒の症状
◆主な症状
吐き気、嘔吐、腹痛、下痢(発熱はあまり見られません)。◆潜伏期間
1〜5時間(平均3時間)引用:ライオンハイジーン株式会社
https://www.lionhygiene.co.jp/food-poisoning/causes/Staphylococcus-aureus/
黄色ブドウ球菌食中毒の原因
様々な食品が原因食となる可能性を持っており、にぎりめし、寿司、肉、卵、乳などの調理加工品及び菓子類など多岐にわたっています。
引用:東京都福祉保健局
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/micro/oushoku.html
黄色ブドウ球菌食中毒の検査法
胃腸炎であることは、通常は症状だけで診断がつきます。より具体的なブドウ球菌食中毒の診断は、同じ食べものを食べた他の人にも同様の症状がみられる場合や、胃腸炎の原因が1つの汚染源に追跡できる場合に疑われます。診断の確定には、検査室で中毒の原因と疑われる食べものの中にブドウ球菌が存在することを特定認する必要がありますが、この検査は通常は行われません。
引用:MSDマニュアル家庭版
hhttps://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/03-消化器の病気/胃腸炎/ブドウ球菌食中毒
黄色ブドウ球菌食中毒の治療方法
通常、治療は水分を十分に補給することで行われます。激しい吐き気や嘔吐を抑えるために、注射か坐薬で制吐薬が投与されることがあります。ときに、水分が非常に大量に失われ、静注輸液による補給が必要となることがあります。
引用:MSDマニュアル家庭版
hhttps://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/03-消化器の病気/胃腸炎/ブドウ球菌食中毒