糖尿病の合併症の症状や原因、治療方法とは?
糖尿病の合併症(読み方:とうにょうびょうのがっぺいしょう)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。
この記事の監修ドクター:
春名 令子 医師(はるなクリニック副院長)
糖尿病の合併症とは
糖尿病が進行して、血糖値が高い状態が続くと、血管をはじめとする臓器に障害が起こります。末梢神経や網膜または腎臓の細い血管に障害が起こると、糖尿病の三大合併症と呼ばれる糖尿病性神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症を発症します。細い血管に障害が起こって発症するため、細小血管症とも呼ばれます。
また、全身の太い血管の動脈硬化が促進することにより、心筋梗塞、脳梗塞、足の閉塞性動脈硬化症などを発症することがあります。これらを、大血管症とも呼びます。
上述は高血糖が長期に続いた後に起こってくるので、慢性合併症と呼ばれます。
慢性合併症とは別の急性合併症もあります。糖尿病薬が強く作用しての低血糖症、さらに進んで意識障害、糖尿病昏睡です。意識障害や昏睡は、高血糖状態でも起こりえます。引用:患者さんのための糖尿病ガイド
http://www.dminfo.jp/pc/gappeisyo/index.xhtml
糖尿病の合併症の症状
細小血管症
糖尿病に特有な合併症として、細い血管が傷つけられて生じる細小血管症があります。
糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症などがあります。
「しんけい」、「め」、「じんぞう」の頭文字をとって、「しめじ」と覚えます。
大血管症
高血糖は、血管がかたくなったり、狭くなったりする、「動脈硬化症」(いわゆる「血管の老化」)を進める原因にもなります。
高血糖のほかに、高血圧や脂質異常症(悪玉コレステロール[LDLコレステロール]が高い、中性脂肪[TG・トリグリセリド]が高いなど)、肥満、喫煙、加齢も動脈硬化症につながります。動脈硬化症はからだの比較的大きな血管と、それにつながる臓器を障害し、大血管症を引き起こします。
大血管症には、心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈疾患、足病変(足壊疽など)といったものがあります。
「えそ」、「のうこうそく」、「虚血性心疾患(きょけつせいしんしっかん)=心筋梗塞、狭心症のこと」の頭文字をとって、「えのき」と覚えます。
引用:国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター
http://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/060/020/02.html
糖尿病の合併症の原因
血糖値が高いままの生活を続けると、血管がもろく、ボロボロになってしまういわゆる血管病になります。
そして、全身にネットワークを結んでいる血管と神経が、血糖値の高い状態が続くことで侵され、適正な栄養の供給が途絶えて全身の臓器にさまざまな障害が起こってくるのです。
糖尿病の合併症の検査法
腎臓の機能・眼底検査・大血管症などの糖尿病の合併症の状態を調べる検査があります。
引用:国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター
http://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/030/010/02.html#03
糖尿病の合併症の治療方法
合併症は一度発病すると、今の医学では治すのはなかなか大変です。ですから、糖尿病と診断されたらきちんと血糖値をコンロールして、合併症を予防することが大切です。また、たとえ合併症が起きているとしても、よりよい血糖コントロールを保つことで、その進行を遅らせることができます。
引用:アボット
http://jp.abbott-diabetescare.com/patient/general/diabetes/tonyo/6-1.html