腎結核の症状や原因、治療方法とは?
腎結核(読み:じんけっかく)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。
この記事の監修ドクター:
名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長
腎結核とは
腎臓に結核菌が感染することで発症します。感染後は数年以上かけてゆっくり進行する経過をたどり、壊死した腎組織がチーズ状になる乾酪化、組織の空洞化が生じ、尿に結核菌が混じるようになります。さらに進行すると、尿管、膀胱、尿道にも結核病巣が広がります。
引用:五本木クリニック
http://www.gohongi-clinic.com/section/hinyoukika/jinkekkaku.html
結核は過去の病気ではありません。 抗生剤の治療をしても膿尿(白血球尿)が改善しない場合には結核菌が原因である可能性があります。
腎結核の症状
症状としては,病変が腎杯,腎盂に及ぶと膿尿や結核菌尿がみられ,進行すると尿管狭窄による水腎症で背部痛などを起こします。病変が尿管や膀胱まで及ぶと,膀胱刺激症状(頻尿,排尿時痛,残尿感など)がみられます。
引用:日本医事新報社 web医事新報
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=3879
腎結核の原因
肺の結核病巣から結核菌が血液にのって腎臓に運ばれることによって発症します。初期には腎実質に結核病巣を形成しますが、腎結核が進行すると結核菌が尿とともに尿路を流れて、尿管や膀胱、尿道にも病変が及びます。肺以外の臓器から結核菌が血流にのって感染することもあります。
引用:五本木クリニック
http://www.gohongi-clinic.com/section/hinyoukika/jinkekkaku.html
腎結核の検査法
尿検査では,無菌性膿尿(尿中には白血球を認めるが,細菌を認めない)が最も重要な所見です。結核菌の証明には抗酸菌染色(チール・ネルゼン法)や抗酸菌培養が必要です。ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR法)やQFTR-2G(クォンティフェロンTB-2G)も診断に使用されます。
次に画像診断としては,CTや排泄性または逆行性尿路造影法が行われます。CTでは,初期には所見が乏しく,腎盂の表面に軽度の不整がみられる程度です。その後,肉芽腫が低吸収域としてみられるようになり,単発性または多発性腫瘤を形成し,石灰化と乾酪壊死を認めるようになります。さらに進行すると,皮質の不整,菲薄化,石灰化をきたした漆喰腎となります。
また,排泄性尿路造影法では,水腎症,腎盂,腎杯の破壊像(虫食い像),腎の萎縮,腎杯と交通のある膿瘍や空洞,腎の石灰沈着を認めます。腎杯頸部の狭窄が起こると,腎盂拡張を伴わない腎杯拡張が特徴的な所見として生じます。引用:日本医事新報社 web医事新報
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=3879
・尿細菌培養検査:無菌性膿尿(尿中に膿尿がみられるものの、一般細菌が検出されない)
・尿中結核菌培養検査・PCR検査:結核菌の検出
・腹部超音波検査:腎臓の大きさや形を調べる
・腹部CT検査:腎臓の大きさや形を調べる
腎結核の治療方法
基本的に薬で治します。3~4種類の薬剤を服用します。服用期間は、基本的に6ヵ月ですが、個人の病状や経過によって長くなることがあります。
引用:公益財団法人結核予防会
http://www.jatahq.org/about_tb/index3.html#402