瞳孔の先天異常の症状や原因、治療方法とは

瞳孔の先天異常(読み方:どうこうのせんてんいじょう)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
山田 潔 医師(眼科山田クリニック 院長)

瞳孔の先天異常とは

先天無虹彩とは、先天的な素因によって生まれつき虹彩(茶目)が根元を残して欠損する病気です。5~10万人に1人の頻度で起こるまれな疾患で、男子にやや多く、60~90%は両眼性です。全体の2/3は常染色体優性遺伝で、1/3は散発性に発症します。PAX6という眼の組織形成にかかわる遺伝子の変異が関係しているため、無虹彩の他にも種々の合併症が起こることがあります。散発性の場合は約20~30%に腎臓の腫瘍や泌尿器生殖器異常、精神発達遅滞を伴います

引用:日本小児眼科学会
http://www.japo-web.jp/info_ippan_page.php?id=page07

瞳孔膜遺残は、世の中でもっとも多い先天異常(生まれつきの異常)の一つですが、弱視等の問題を起こすことはほとんどなく、稀にみる超重症例や、たまたま光の侵入経路の中心部を邪魔するような膜が残った場合のみに、問題となります。

引用:山王台病院附属眼科・内科クリニック
http://www.blog.sannoudaiganka.jp/?p=283

瞳孔の先天異常の症状

虹彩がないための症状として眩しさを感じます。また黄班低形成や白内障のため視力は0.2前後となります。また生まれつき視力が悪いため眼振といって目が小刻みに振幅する状態や斜視があることが多いです。また緑内障を合併しやすく、視野や視力が障害される場合があります。また成人期以降に角膜輪部疲弊症となった場合には視力がさらに低下します。

引用:難病情報センター
http://www.nanbyou.or.jp/entry/5452

山田潔医師 眼科山田クリニック院長ドクターの解説
瞳孔の先天異常は症例の少ない病気ですが、症状の種類は多岐にわたります。その中でも症例の多い症状には、黒目が大きく見える無虹彩症、瞳孔の膜が残ったままになっている瞳孔膜遺残(これは分かりにくい場合も多く、大人になってから見つかる方もいます)、虹彩の色が異なっている虹彩異色などがあります。

瞳孔の先天異常の原因

無虹彩の多くは、自身が無虹彩である親から遺伝して、発症します。これは、家族性無虹彩と呼ばれます。次に多いのは、遺伝性ではないもので、散発性無虹彩と呼ばれます。家族性と散発性いずれの無虹彩も、PAX6という遺伝子の変異によって生じます。

引用:日本WAGR症候群の会
https://sites.google.com/site/wagrjapan/medical_iwsa-1/aniridia

瞳孔の先天異常の検査法

B.検査所見
1.細隙燈顕微鏡検査で、部分的虹彩萎縮から完全虹彩欠損まで様々な程度の虹彩の形成異常を認める。(注3)
2.眼底検査、OCT検査等で、黄斑低形成を認める。(注4)
3.細隙燈顕微鏡検査で、角膜輪部疲弊症や角膜混濁などの角膜病変を認める。(注5)
4.細隙燈顕微鏡検査で、白内障を認める。(注6)
5.超音波検査、MRI、CTで、小眼球を認める。
6.眼球振盪症を認める。
7.眼圧検査等で、緑内障を認める。(注7)

引用:難病情報センター
http://www.nanbyou.or.jp/entry/5453

瞳孔の先天異常の治療方法

羞明(まぶしがり)を軽減するために遮光眼鏡や虹彩付きコンタクトレンズを使うことがあります。屈折異常に対して適切な眼鏡を装用し、よりよい視機能の発育をうながします。緑内障などを合併している場合には、手術や点眼薬による治療が必要となります。生直後には異常がなくても、成長とともに合併症が起こって視力が低下することがありますので、定期的な眼科受診が必要です。

引用:日本小児眼科学会
http://www.japo-web.jp/info_ippan_page.php?id=page07

山田潔医師 眼科山田クリニック院長ドクターの解説
基本的には経過観察をおこないますが、まずは気になる症状がある場合は医療機関を受診するとよいでしょう。

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