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緑内障(あおそこひ)の症状・治療方法をご紹介

公開日:2018/06/29  更新日:2021/03/25

緑内障(あおそこひ)(読み方:りょくないしょう、別名:あおそこひ)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
田中 民江 医師( アイビー眼科院長)

緑内障(あおそこひ)とは

緑内障とは、眼圧が高くなることによって、視神経が障害され、視野(見える範囲)が狭くなったり、部分的に見えなくなったりする病気です。ただし、眼圧が正常範囲内の人でも、緑内障が起こることがあって、これは正常眼圧緑内障と呼ばれています。

田中 民江 医師( アイビー眼科院長)監修ドクターのコメント
緑内障とは視神経に障害が起こり、視野が狭くなる病気です。緑内障は治療が遅れると失明に至る疾患です。緑内障の全体から見ると失明する状態までいく人は多くはありませんが、日本では失明原因の1位は緑内障です。 緑内障を早期に発見するためには、物の見え方に違和感を覚えたら早い段階で病院にかかることが大切になってきます。

緑内障(あおそこひ)の症状

緑内障の症状は、少しずつ視野(見える範囲)が狭くなっていくことです。しかし、その進行は非常にゆっくりで、両方の目の症状が同時に進行することは珍しいので、病気がかなり進行するまで自覚症状はほとんどありません。
緑内障は中高年の方に起こる代表的な病気のひとつです。自覚症状がない場合でも、定期的に眼科検診を受けることをおすすめします。

田中 民江 医師( アイビー眼科院長)ドクターの解説
緑内障は進行が緩やかなため、なかなか自覚症状があらわれにくい疾患です。そのため、見えにくいという自覚症状が出てきたときには、緑内障がかなり進んでいることが多いのも特徴のひとつです。見え方に違和感を覚えた時点で、早めに眼科を受診することが進行を遅らせるためにも大切になってきます。
緑内障の初期の頃は、緑内障が発症していない方の眼で、緑内障の症状が出ている眼をカバーするため、両眼で見ていると見え方の変化に気づかないこともあります。日常生活の中で左右の眼による物の見え方の違いを確認しておくことで、早い段階で緑内障に気づくことが可能になります。その際は、片方ずつの眼で物を見て、見え方に差異がないか確認します。片方の眼で見た際、どちらか一方の眼で見た時に抜けている視野がある場合は、緑内障の可能性があるため、一度眼科を受診されることをお勧めします。
また、眼圧が高くなっていても、急激に眼圧が上がらなければ「頭が痛い」「吐き気がする」という症状がないため、もし見えにくくなってきたという自覚症状があれば、ときどき眼科で眼圧を測定してもらうことも必要になってきます。

緑内障(あおそこひ)の原因

緑内障の確実な原因はわかっていません。眼圧(目の硬さ)が高い状態が続くと、目の奥についている視神経が障害されて緑内障になります。眼圧は10~20mmHgが正常範囲とされていますので、20mmHgを大きく超えるような眼圧が続くと、視神経が障害される可能性が高くなります。

しかし、眼圧が高くない人にも緑内障が少なくないことから、眼圧以外にも緑内障の原因があると考えられています。原因として「視神経が弱い」、「血流が少ない」、「視神経に毒として働く物質が存在する」、「免疫の異常」などいろいろと考えられていますが、どれも確実な証拠は見つかっていません。

田中 民江 医師( アイビー眼科院長)監修ドクターのコメント
緑内障は眼圧が上昇することによって症状が悪化する疾患です。中高年の方に起こりやすい疾患ですが、その中でも家族に緑内障の人がいたり、高度の近視がある人は、他の人に比べて発症しやすい傾向があります。

緑内障(あおそこひ)の検査法

緑内障の診断には、細隙灯顕微鏡検査、眼圧測定、眼底検査、視野検査、隅角検査など多くの検査が必要です。

細隙灯顕微鏡検査
角結膜,前房,虹彩,水晶体などを観察します。また、補助レンズの併用により,隅角や眼底を観察することができます。
緑内障の有無や種類などが判明することがあります。

眼圧測定
直接、眼の表面に測定器具をあてて測定する方法と、眼の表面に空気をあてて測定する方法とがあります。
眼圧は血圧と同様に、1日のうちでも高くなったり、低くなったりしますし、個人差もあります。

眼底検査
眼に光をあてて視神経乳頭部の変化をみます。眼には見たものを脳に伝えるための視神経があり、網膜の神経線維が集まって眼球外へ出て行く部分を視神経乳頭と呼びます。
また、乳頭にあるくぼみのことを専門用語で「視神経乳頭陥凹(かんおう)」と呼びます。
視神経が障害され、神経が死んでなくなると視神経乳頭陥凹(かんおう)の形が大きくなったり変形したりします。

視野検査
眼を動かさずに見えている範囲(視野)での光の見え方を検査して、視野の欠け具合を見ます。
視野の欠け具合や視野障害の程度から、緑内障の進行状況を判断します。

隅角検査
隅角鏡という特殊なレンズを使って、隅角の広さや異常の有無を調べます。
隅角とは房水が眼内から出て行くところをいいます。

緑内障(あおそこひ)の治療方法

一度障害を受けた視神経は元には戻らないため、緑内障を完治させることはできません。したがって、緑内障の治療は、視神経がダメージを受けてこれ以上視野が狭くならないように、眼圧を下げることが基本となります。信頼できるお医者さんにかかり、根気よく治療を続けていくことが大切です。

薬物療法
眼圧を下げる効果のある目薬を点眼します。具体的には、房水の産生を抑える効果がある薬や、房水の流出を促す効果がある薬を点眼して、眼圧を低下させます。もともと眼圧が高くない人でも、眼圧を下げることによって、病気の進行を抑えることができます。

点眼薬を使っても、視野の欠損が進行する場合には、外科的治療を行います。

レーザー治療
主に2種類あります。
レーザーで虹彩に小さな孔を開けて、眼内の房水の流れを変える治療(多くの閉塞隅角緑内障や急性緑内障発作に効果がある)と、
レーザーを房水が排出される部分(線維柱帯)に照射し、房水の流出を促進する治療(一部の閉塞隅角緑内障に効果がある)とがあります。

手術
薬物療法やレーザー治療の効果が不十分な場合に行われます。
房水が眼外に流れる別の経路を新たに作る手術と、線維柱帯を切開して房水の排出を促進する手術とがあります。また、房水の排出を改善するため眼内に留置するチューブ状の器具も認可されました。これらの手術方法は症例に応じて選択されます。

田中 民江 医師( アイビー眼科院長)監修ドクターのコメント
緑内障は完治する病気ではなく、一生つきあっていかなければいけない病気です。緑内障の治療方法は、進行速度を遅くするという治療になるため、なるべく早い段階で治療をスタートさせることが望ましいです。 治療方法はまず点眼薬になります。目薬は1日に1回か2回のものが大半です。2種類の目薬が混ぜてあるものもあります。目薬を忘れてしまうことで緑内障が進行してしまうため、忘れずに目薬をさすことが大切です。通院頻度は、治療の開始時や眼圧高い人など安定しない時は月に1、2回ぐらいの受診が必要ですが、眼圧がコントロールできるようになり、症状が落ち着けば3ヶ月に一度ぐらいの受診でもよいでしょう。

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