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根管治療は何日おきに通院が必要?通院回数の目安や治療期間を短くするポイントを解説!

 公開日:2024/12/12

歯髄が炎症や感染を引き起こしたときに必要な治療が、根管治療です。

根管治療は、1回で完了する治療ではなく、適切な間隔できちんと通院することが重要とされています。では、根管治療において、何日おきに通院するとよいのでしょうか。

ここでは、適切な通院の間隔とあわせて、通院回数の目安や治療期間を短くするポイントも解説していきます。

また、適切な間隔で通院ができなかった場合に、どのようなリスクがあるのかを理解しておくことも大切です。

自分の大切な歯を守るためにも、根管治療において適切な間隔で通院することの大切さを理解しておきましょう。

根管治療とは

歯を見せる女性

根管の中には、歯髄と呼ばれる神経や血管を含む組織が入っています。

歯髄や根管が細菌に感染した場合、細菌の除去・消毒を行って詰め物でフタをする治療が根管治療です。

根管治療が必要となる主な原因として、深いむし歯や外傷などがあげられます。これらを放置しておくと炎症が広がり、場合によっては歯の症状だけでなく、発熱などの全身的な症状が出るかもしれません。

このような症状を軽減・治癒などをする根管治療は、細菌を減少させるために消毒を繰り返す必要があります。そのため、根管治療には定期的な通院が必要です。

治療を途中で中断してしまうと、細菌が残った状態となり、症状の悪化につながります。そのため、治療が終了するまで、きちんと通院を続けることが大切です。

また、むし歯による歯の痛みや根管で起こっている症状は自然治癒することがないため、放置していると症状が悪化していく可能性があります。

歯に痛みや違和感を覚えた際は、早めに歯科医院を受診しましょう。

根管治療は何日おきに通院が必要?

カウンセリング

根管治療を行う際、1週間から2週間ごとの通院が一般的とされています。

あまりにも通院の間隔があきすぎると、仮蓋が外れたり再び感染してしまったりなど、症状が悪化することがあります。

また、根管治療において一般的に使用される仮蓋の耐久性が4週間程度とされているため、4週間の通院間隔が推奨されています。仮蓋に使用される材料によってはその限りではありません。

治療期間を短くしたい方は、医師と相談しながら、適切な間隔で通院を行うことがポイントとなります。

また、どうしても通院期間があいてしまうことがある場合は、早めに医師に相談することが大切です。

根管治療の間隔が長くなることで考えられるリスク

相談

根管治療は、適切な間隔で通院することが大切です。

痛みがなくなってきたからなど、自己判断で間隔を伸ばしたり通院を中断したりしてしまうと、症状の悪化につながる可能性があります。

根管治療が必要となった歯は自然治癒することはなく、放置していると悪化していくこともあります。医師と相談しながら、適切な間隔で治療を行いましょう。

仮蓋が外れてしまう可能性

まず、根管治療において仮蓋は、重要な役割を果たしていることを知っておくことが大切です。

根管治療で使用する一般的な仮蓋の耐久性は、長くても4週間程度です。そのため、根管治療の間隔が長くなると、仮蓋が外れてしまう可能性があります。

仮蓋が外れてしまうと、細菌が入り込み根管が感染する可能性があります。

痛みがなく仮蓋も外れていないからと、自己判断で通院間隔を伸ばしてはいけません。2週間以内に歯科医院に行くことが難しい方は、治療前に相談するようにしましょう。

仮蓋の隙間から菌が入り込む可能性

口の中を見る

上記で説明したとおり、根管治療で使用される仮蓋の耐久性は4週間程度です。そのため、4週間を過ぎると十分な蓋の役割を果たせなくなり、隙間から細菌が入り込んでしまう可能性が高まります。

「仮蓋が外れていないから大丈夫」と、自己判断することは危険です。根管治療の際は、仮蓋が外れていなくても細菌が侵入してしまう可能性があることを理解しておきましょう。

治療を長引かせたくない方や治療期間を短くしたい方は、適切な間隔での通院がポイントのひとつです。

万が一仮蓋が外れてしまった場合、早急に歯科医院に相談しましょう。放置しておくと、細菌が入り込み感染が広がる危険性があります。

根管治療の通院回数と治療期間の目安

スケジュール

根管治療は、通院が必要となる治療です。歯の状態や治療する歯の本数によっては長期間の通院が必要となる方も少なくありません。

では、根管治療の通院回数の目安はどのくらいなのでしょうか。また、長期間といわれる治療期間はどのくらいになるのかを知っておくことも大切です。

自分の歯の状態を把握し、治療完了までの通院回数や治療期間を理解しておきましょう。

根管治療の通院回数の目安

根管治療に必要な通院回数は、前歯・奥歯・歯の状態によって異なります。前歯と奥歯の根管治療における通院回数の目安がこちらです。

  • 前歯:2〜3回
  • 奥歯:3〜4回

どちらも歯1本あたりの回数です。そのため、治療する歯の本数が増えるとそれだけ通院回数も必要となります。

また、根管治療完了後に蓋を被せる期間までを踏まえると、合計6〜7回必要となるでしょう。このことから、根管治療は歯1本だけであっても、複数回の通院が必要であることがわかります。

あくまでも目安ではありますが、根管治療が必要となった際は、長期間の通院が必要であることを理解しておきましょう。

根管治療の治療期間の目安

上記の通院回数で計算してみると、週1回通院したとしても歯1本あたりおよそ半月、2週間に1回となるとさらに長くなります。そのため、歯の状態や治療本数によっては、数ヶ月かかる方も少なくありません。

このように根管治療は、長期間の通院が必要となる可能性があることを理解しておくことが大切です。治療期間が長すぎると感じる方もいるかもしれませんが、自分の歯を守るために重要な治療となります。

また、ここでご紹介した通院回数や治療期間は目安であり、歯の状態などによってそれぞれ異なります。

自分の歯の状態を知り、歯科医師のアドバイスを聞きながら、適切な治療を行うようにしましょう。

根管治療の治療期間を短くするポイント

歯が痛む

通院が必要となる根管治療ですが、通院回数・治療期間は、歯の状態や症状によって異なります。

治療する歯の本数が少ない方ほど、治療期間も短くなることが多いですが、場合によっては予定よりも治療期間が長くなってしまうことがあるかもしれません。

そこで、根管治療の治療期間を短くするポイントを把握しておきましょう。

根管治療の治療期間を短くするためのポイントとして、適切な間隔で通院することはもちろん、食生活や歯磨きなど普段の生活から見直してみることも大切です。

適切な間隔できちんと通院する

歯科衛生士

根管治療の通院間隔は、1週間から2週間ごとが一般的と考えられます。それ以上長く通院間隔があいてしまうと、仮蓋が外れる・隙間から細菌が侵入するなど、症状の悪化につながるかもしれません。

また、症状が悪化することで通院回数が増える・治療期間が伸びる・再根管治療になるなど、さまざまなデメリットが出てきます。

また、歯だけでなく全身的な症状があらわれることも考えられます。一方で繰り返し何度も治療を行うことは、細菌が感染するリスクもそれだけ高まります。

自己判断の間隔で通院することは避け、医師と相談のもと適切な間隔で通院しましょう。また、歯の痛みが少なくなっていたとしても、通院の間隔をのばしてはいけません。

治療完了まで適切な間隔で通院することが治療期間を短くするポイントのひとつです。

通院を途中でやめない

根管治療の途中は、歯に仮蓋を被せている状態です。その状態で通院をやめてしまうことは、症状の悪化につながります。

一般的にしようとされる仮蓋の耐久性は長くても4週間のため、長期間細菌の侵入を防ぐことはできません。

また、根管治療を行っている歯が自然治癒することはないため、放置していくと症状は悪化していく可能性があります。場合によっては、歯だけでなく熱が出るなど全身的な症状がでてくることもあるでしょう。

痛みが気にならなくなった・通院がめんどくさいなどの理由をつけて、自己判断で通院を中断してはいけません。自分の大切な歯を守るためにも、きちんとした間隔で通院を続けることが大切です。

どうしても通院の間隔があいてしまうことがある場合は、早めに医師に相談することで、対策をとることができるでしょう。

まとめ

虫眼鏡

根管治療は、歯髄が炎症や感染を引き起こした際に行われる治療です。

根管治療が必要である歯は、自然治癒することがありません。そのため、放置しておくと炎症が広がったり歯が痛んだりなど、症状が悪化していく可能性があります。

根管治療が必要となった場合、通院が必要なことがほとんどです。通院の間隔は1週間から2週間ごとが一般的適切と考えられされています。

通院間隔が長くなってしまうと、仮蓋が外れる・細菌が侵入してくるなどのリスクが高まり、再根管治療となるかもしれません。

目安として、歯1本あたり2〜4回の通院が必要となる根管治療ですが、適切な間隔できちんと通院することが治療期間を短くするポイントです。

ただし、歯の状態によって必要な通院回数や治療期間が異なるため、医師と相談しながら治療完了まで、きちんと通院をするようにしましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
遠藤 眞次歯科医師(グランメゾンデンタルクリニック)

遠藤 眞次歯科医師(グランメゾンデンタルクリニック)

長崎大学歯学部を卒業後、東京と群馬の歯科医院で分院長を歴任。臨床のかたわら、歯周治療やインプラント治療についての臨床教育を行う「Dentcation」の代表を務める。他にも、歯科治療のデジタル化に力を入れており、デジタルデンチャーを中心に、歯科審美学会やデジタル歯科学会等で精力的に発表を行っている。

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