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矯正歯科の選び方は大人と子供で違う?大人が選ぶときのポイントや矯正を受けるメリット・注意点も解説

 公開日:2023/06/08
矯正歯科 選び方 大人

大人が矯正治療を受ける場合、矯正歯科はどのように選べば良いのでしょうか。

本記事では、大人が治療を受ける際の矯正歯科の選び方について解説します。さらに、矯正治療を受けるメリットや、注意点などについても紹介しています。

大人の方で矯正治療を受けてみようと考えている方は、ぜひ本記事をご一読ください。歯科矯正に関する知識を身につけて、適切な治療が受けられるようにしましょう。

古田 博久

監修歯科医師
古田 博久(歯科医師)

矯正歯科の選び方は大人と子供で違う?

口元を指さす女性
「歯の矯正治療は子供がやるもの」というイメージをお持ちの方もいるでしょう。しかし、矯正治療年齢に関係なく受けることが可能です。
近年では、歯並びに関する悩みを解消するために矯正治療を受ける大人の方も増えてきています。大人の方でも、歯並びが気になったら矯正治療を受けてみると良いでしょう。
ただし、矯正歯科の選び方は、大人と子供で違う場合があります。
矯正治療は、患者さんの骨格や口腔内の状態に合わせて治療を行います。骨格などには個人差があり、年齢によっても変化するため、自分に合った治療法を選択することが大切です。
矯正治療を受ける際は、矯正歯科について事前に調べて比較し、慎重に判断するようにしましょう。

矯正の種類

歯を指さす女性
矯正治療には、主に5つの種類があります。治療方法によってそれぞれ特徴やメリット・デメリットなどが異なるので、事前に把握して自分に適した治療を選びましょう。
ここからは、矯正治療の種類についてそれぞれ詳しく解説していきます。ぜひ矯正治療を選ぶ際の参考にしてください。

ブラケット矯正

歯科矯正中の歯
ブラケット矯正は、ワイヤー矯正や表側矯正とも呼ばれる治療方法です。歯の表側にブラケットと呼ばれる装置を着けて、ワイヤーで引っ張って歯を移動させます。
ブラケット矯正のメリットは、歯列の細かな調整が可能であることです。また、費用が比較的安く、行いやすい治療法となります。
ただし、歯の表側に装置を着けるため、装置が目立ちやすいです。近年では、目立ちにくい透明や白色のブラケットも用意されているので、気になる方はチェックしてみましょう。
また、歯磨きなどの口腔ケアが行いにくくなるというデメリットもあります。

裏側ブラケット矯正

裏側ブラケット矯正は、裏側矯正舌側矯正とも呼ばれます。舌側(内側)にブラケットを取り付け、歯の位置を移動させる方法です。
ブラケット矯正と同じく、細かく歯の位置が調整できるため、治療後のきれいな仕上がりが期待できます。
ただし、一般的には表側矯正より高度なテクニックが必要となり、熟練した歯科医師でないと、表側矯正と同等の仕上がりを期待できない場合があります。
裏側ブラケット矯正では歯の内側にブラケットを取り付けるため、ブラケット矯正に比べて目立ちにくいというメリットがあります。
しかし、ブラケット矯正に比べると、費用が高くなりやすいです。また、着けはじめのころは話しにくさなどの違和感があるでしょう。
歯の裏側に装置が着くため、ブラケット矯正よりもさらに歯磨きなどが行いにくいというデメリットもあります。

マウスピース矯正

マウスピースをはめる女性
マウスピース矯正は、透明なマウスピースを装着して歯列を整える矯正方法です。
マウスピースは取り外しが可能です。そのため、口腔ケアやマウスピースのケアが行いやすく、清潔さを保ちやすいというメリットがあります。
矯正治療の中でも、気軽に始めやすい方法でしょう。
ただし、歯並びの状態によってはマウスピースでは治療が難しいことがあります。加えて、治療の効果がみられるようにするためには、患者さんの努力が必要です。
マウスピース矯正を始める方は、医師の指示に従って治療に取り組むようにしましょう。

セラミック矯正

セラミック矯正は、歯並びが悪い部分を削り、セラミック製の被せものをすることで歯並びをきれいにする方法です。
「矯正」と名付けられていますが、一般的な「歯を動かす矯正治療」とは違いますので、注意が必要です。
セラミック矯正のメリットは、治療に時間がかからないことです。歯を削って被せものをするだけで治療が完了するので、装置などを長く着けておく必要がありません。
しかし、セラミックを被せるためには、自分の歯を削らなくてはなりません。
セラミックの見た目はほとんど歯に近いため違和感はありませんが、健康な歯を削ることに抵抗を感じる方もいるでしょう。
また、費用も他の治療よりかさみやすくなります。治療する歯の本数によって値段は変わりますが、多くの歯を治療すると100万円ほどかかることもあります。

部分矯正

部分矯正とは、一部の歯を対象に矯正治療を行う方法です。上の歯だけを治療したいケースなど、歯を部分的に矯正したい場合に用いられます。
部分矯正は、治療にかかる費用が比較的安く済みます。また、治療に必要な期間もブラケット矯正などに比べれば短くなりやすいです。
ただし、歯並びの状態によっては、部分矯正では治療を行えない場合があります。部分矯正では一部分の歯しか動かせないため、全体の歯並びを整えたい方には向いていません。
部分矯正で治療が可能かどうかは、医師の診断を受けて判断する必要があります。
矯正を検討している方はまず歯科医院を受診して、自分の口腔内の状態に適した治療方法を提案してもらうようにしましょう。

大人が矯正を受けるメリット

歯を指差す女性
矯正治療を受けることには、いくつかのメリットがあります。すでに大人になっている方でも、矯正治療を受けることで抱えている問題が解消される可能性があります。
以下で、矯正治療を受けることで得られるメリットについて詳しく解説していきましょう。

噛み合わせが良くなる

矯正治療を行うことで、歯並びだけでなく噛み合わせを改善する効果が見込めます。
歯並びが悪いと、噛み合わせも悪くなりやすいです。噛み合わせが悪いことを不正咬合といい、これによって身体にさまざまな問題が生じるリスクがあります。
例えば、姿勢が悪くなるというリスクが挙げられます。不正咬合では口周りの筋力のバランスが崩れやすくなり、それが原因で姿勢が悪くなることがあるでしょう。
また、顎関節症を引き起こすリスクや、肩こり・頭痛などが生じる可能性もあります。
そのため、不正咬合がある場合は、矯正治療を行って歯並びと噛み合わせを改善することが望ましいです。

虫歯・歯周病リスクが下がる

歯列矯正を受けると、虫歯・歯周病リスクが下がる可能性があります。
歯並びや噛み合わせが悪いと、歯磨きやフロスなどの口腔ケアが十分に行いにくいです。歯に歯垢が溜まってしまい、虫歯や歯周病が発症しやすくなります。
歯列矯正で歯並びや噛み合わせを整えれば、歯垢や食べかすを取り除きやすくなるでしょう。それによって歯垢が溜まりにくくなり、虫歯・歯周病の発症を抑えることができます。
ただし、ブラケット矯正などを行っていると、装置の隙間などの口腔ケアが行いにくくなります。治療中は、念入りに口腔ケアを行うように心掛けましょう。

コンプレックスが解消される

歯並びがあまり良くない方の中には、外見をコンプレックスに感じている方もいるでしょう。そのような方は、治療を受けることでコンプレックスが解消される場合があります。
矯正治療を受けると、不揃いだった歯並びが整います。その結果、口元が美しく見える効果が期待できるでしょう。
歯並びのコンプレックスによって人前で口を開けられなかった方も、自信を持って笑顔を見せることができるようになる可能性があります。

矯正を受けるときの注意点

男性患者と歯科衛生士
先に紹介したように、矯正治療を受けることにはいくつかのメリットがあります。しかし、治療を受ける際には気を付けなければならないこともあります。
矯正を受ける場合は、注意点についても理解した上で治療を行うようにしましょう。以下で、矯正を受けるときの注意点について詳しく説明していきます。

保険適用外の治療もある

矯正治療は、全て保険が適用されるわけではありません。治療方法によっては保険適用外の場合もあります。
基本的に、一般的な矯正治療では保険が適用されません。がたがたの歯並びを改善したい方や、出っ歯が気になる方の矯正治療自費治療になるでしょう。
保険が適用されるケースは、歯の移動だけでは噛み合わせの改善が難しく、顎の手術が必要だと判断された場合です。
また、国に定められている先天性疾患の治療を行う場合も、保険が適用されます。
保険が適用されない場合、治療にはそれなりの費用がかかります。そのことに留意した上で、矯正治療を受けるようにしましょう。

治療期間が長い

歯列矯正治療は基本的に治療期間が長くなります。ブラケット矯正などの一般的な治療を行う場合、月に1〜2回の通院でおよそ1〜3年の治療期間が必要になります。
治療を始める際には、事前にどれほどの治療期間がかかるのかを把握した上で、適切な治療計画を立てるようにしましょう。
治療期間を長引かせたくない方には、セラミック矯正がおすすめです。セラミック矯正では、およそ1〜3ヶ月で治療が完了します。
ただし、歯を削らなければならないなどもデメリットがあるので、慎重に選択する必要があります。
治療方法を選ぶ際には、治療期間も踏まえて選ぶようにしましょう。

大人が矯正歯科を選ぶポイント

歯医者と男性患者
矯正治療を行っている歯科医院は数多くあります。そのため、「いざ治療を受けようと思っても、どの矯正歯科を選べば良いか分からない」という方もいるでしょう。
ここからは、矯正歯科を選ぶ際に意識しておきたいポイントを紹介します。ぜひ歯科医院を選ぶ際の参考にしてください。

カウンセリングが丁寧か

カウンセリングの丁寧さは、矯正歯科を選ぶ上で非常に重要なポイントの1つです。矯正治療の治療期間は長いため、患者さんと歯科医師との信頼関係が大切になります。
そのため、治療前には矯正治療に関する詳細な情報を提供してくれる矯正歯科を選ぶようにしましょう。悩みや希望をしっかりと聞き取ってくれることも重要です。
カウンセリングを受ける際には、医師に気になることを質問してみましょう。丁寧に説明を行い、デメリットなども誤魔化さない矯正歯科を選んでみてください。

費用が明確か

多くの場合、矯正治療にはそれなりの費用がかかります。そのため、事前にどれほどの費用がかかるのかを把握しておくことが大切です。
矯正歯科を選ぶ際には、費用を明確に提示していることを確認しましょう。
また、他院と比べて安すぎる料金を提示している医院は、避けた方が良い場合があります。そのような医院では精密検査を行わないことがあるためです。
精密検査を受けなければ、口腔内の状態に合わせた治療を行うことは難しいです。その場合、納得のいく治療結果にならない可能性があるでしょう。
矯正歯科を選ぶ際は、いくつかの歯科医院を比較・検討することがおすすめです。

矯正認定医がいるか

矯正認定医とは、大学病院などで歯列矯正について5年以上学び、審査に合格した医師のことをいいます。
矯正治療は、歯科医師免許を持つ医師であれば誰でも行えます。そのため、矯正治療を得意としていない医師から治療を受けることになるケースもあるでしょう。
安心して治療を受けたいのであれば、専門の知識と技術を身につけた矯正認定医を選ぶことが大切です。

自分に合った矯正方法を選ぼう

歯科衛生士と患者
歯並びを矯正する治療には、さまざまな方法があります。納得のいく治療結果を得るには、自分に合った矯正方法を選ぶことが重要です。
矯正治療には費用もかかります。治療が上手くいかなかったり、長期間に及んでしまったりすると、さらに費用がかさんでしまうでしょう。
自分に合った矯正治療を受けて、スムーズに治療が進められるようにしましょう。

歯科矯正の選び方で悩んでいるときは

歯医者の施術イメージ
どの治療を受けたら良いか悩んでいる方は、歯科医院を受診してみてください。患者さんの口腔内の状態や希望を踏まえた上で、適切な治療方法を提案してもらえるでしょう。
特に歯科矯正の知識を持たない方にとって、適切な治療法を選ぶことは難しいです。まずは専門の知識を持つ医師に相談して、自分に合った治療を受けられるようにしましょう。

編集部まとめ

鏡で歯をチェックする日本人女性
近年、大人の方でも歯科矯正治療を受ける方が増えてきています。矯正治療を受けることで、口元などの悩みを解消する効果が見込めます。

矯正治療にはさまざまな方法があるため、自分に合った治療を受けることが大切です。適切な治療を受けることで、治療がスムーズに進められます。

また、適切な矯正歯科を選ぶことも重要です。事前に矯正歯科の情報を調べて、治療を受ける歯科医院を選ぶようにしましょう。

矯正治療のことで悩んだら、歯科医院に相談してみてください。治療に関するアドバイスを受けて、納得のいく治療が受けられるようにしましょう。

この記事の監修歯科医師