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マウスピース型矯正で歯が動かないと感じたら?原因や対処方法を解説

 公開日:2026/01/16
マウスピース型矯正で歯が動かないと感じたら?原因や対処方法を解説

目立ちにくいことから選ばれることも多いマウスピース型矯正装置ですが、治療中に歯が動かないと感じ、不安を覚える方も少なくありません。
この矯正法は、アライナー(マウスピース)の正しい装着と定期的な交換が患者さん自身に委ねられている特性上、装着時間の不足や自己管理の不徹底が治療の遅延に直結しやすいという側面があります。加えて、マウスピースが現在の歯に適合していないといった技術的な問題も原因として考えられます。
そこでこの記事では、マウスピース型矯正装置で歯が動かないと感じる主要な原因と、不安に直面した際の具体的な解決策を詳しく解説します。

中山 雄司

監修歯科医師
中山 雄司(おとなとこどもの歯並び 中山矯正歯科・小児歯科 西大寺)

プロフィールをもっと見る
所属先:おとなとこどもの歯並び 中山矯正歯科・小児歯科 西大寺
出身大学:大阪歯科大学歯科矯正学講座
経歴: 2012年3月 大阪歯科大学卒業
    2018年3月 大阪歯科大学大学院歯学研究科博士課程終了
    2019年4月 大阪歯科大学 歯科矯正学講座 助教
    2021年4月 大阪歯科大学 附属病院矯正科 診療主任
    2024年6月 おとなとこどもの歯並び 中山矯正歯科・小児歯科 西大寺 開院
    2025年1月 大阪歯科大学大学院歯学研究科(歯科矯正学)講師(非常勤)
取得資格:日本矯正歯科学会 認定医
所属学会:日本矯正歯科学会/ 近畿東海矯正歯科学会 / 日本舌側矯正歯科学会 / 日本顎変形症学会 / 近畿矯正歯科研究会

マウスピース型矯正の基礎知識

マウスピース型矯正の基礎知識

マウスピース型矯正装置とはどのような治療ですか?

従来の歯列矯正は、ワイヤーやブラケットを使用した取り外しのできない矯正装置による治療法が主流でした。
それに対し、マウスピース型矯正装置は、アライナーと呼ばれるプラスチック製の取り外し可能なカバーを歯全体に装着して行う歯列矯正方法です。

アライナーは、装着時点の歯並びよりも少しだけ理想に近い歯並びになるような形状をしていて、装着しているだけで歯に一定の力が加わり、歯並びを動かすことができます。
1枚のアライナーで0.25㎜程度歯を動かすことが可能で、複数のアライナーを定期的に交換していくことで理想的な歯並びを目指します。

マウスピース型矯正のメリットを教えてください

マウスピース型矯正におけるメリットの一つ目は、目立ちにくいことです。
透明なプラスチック製であるため、ワイヤー矯正に比べて周囲に気付かれにくく、ほかの方からバレずに歯列矯正を進めていくことができます。

ほかの大きなメリットとしては、取り外しが可能なため、お口の中の衛生環境を維持しやすいことが挙げられます。マウスピースの場合は、矯正装置と自分の歯を別々に清掃できるため、きれいな状態を保ちやすく、歯列矯正中のむし歯や歯周病のリスクを抑えることができます。

マウスピース型矯正のデメリットを教えてください

マウスピース型矯正のデメリットとして挙げられる点の一つが、マウスピース型矯正で改善できる歯並びと、改善が難しい歯並びがある点です。
マウスピース型矯正は、歯の前後のズレの改善等は得意としますが、一方で、歯の大きな移動(歯根の移動)や歯のねじれの改善、埋伏(歯が骨の中に埋まっている状態)といった、より複雑で立体的な歯の移動が必要な歯並びの矯正は難しい場合があります。

また、取り外しが可能な手軽さがあるゆえに、患者さんがマウスピースの装着を忘れてしまったり、自己判断で装着時間を守らなかったりするケースが多く、歯科医師の治療計画通りに進まないことが起こりやすい点もデメリットといえます。

マウスピース型矯正で歯が動かないと感じるケース

マウスピース型矯正で歯が動かないと感じるケース

マウスピース型矯正で思うように歯が動かないことはありますか?

マウスピース型矯正で歯が動かないと感じる場合、いくつかの原因が考えられます。
まず、装着時間が足りていないことです。歯科医師が指定したとおりの時間をしっかりと装着できていないと、歯がなかなか動かないという状態になる可能性があります。
次に考えられるのが、不適切なマウスピースの使用です。マウスピースの装着方法が間違っていたり、そもそもマウスピースが現在の歯並びに合っていなかったりすると、歯が動かない状態となり、歯列矯正の効果が思うように出ません。

歯が動かないと感じやすいのはどのような人ですか?

実際は歯が動いているのに、動かないと感じてしまう方は、治療前の状態をあまりよく覚えておらず、現在の状態と正しく比較できていない可能性があります。
歯並びの変化は一気に起こるのではなく、毎日少しずつ動いていくものです。
歯が動かないと感じたら、歯科医院で撮影している歯科用CTの写真などで治療経過ごとの変化を見せてもらうとよいでしょう。
また、自分でも定期的に歯の写真を撮って、変化の経過を視覚的に見えやすくするのがよいでしょう。

一方で、実際に歯が動いていなくて、不安に思う方もいます。その場合は、マウスピース自体が歯に合っていなかったり、完全に装着できていなかったり、矯正装置に何らかの不具合があったりなど、さまざまな原因が考えられます。
まずは一度、ご自身のケア方法や装着方法などが間違っていないか確認するとよいでしょう。また、歯科医院に相談してもなかなか歯が動かないと感じる場合は、セカンドオピニオンなどを利用して、治療方法や経過が適切なのかを矯正専門医院でも診てもらうのがよいでしょう。

思うように歯が動かない場合、転院を検討すべきですか?

同じ歯科医院に通い続けるか、転院をすべきかの判断は、とても難しい問題です。
歯が動かない原因が、歯科医院の治療計画やマウスピース装置の調整不足によるものであれば、歯科医院を変えることで解決できる可能性はあります。
しかし、歯が動かない原因が、患者さん自身のケア方法や、装着時間の短さなど患者さん側にある場合は、転院しても結果は同じになるでしょう。
不安に思ったとしてもいきなり転院を決めず、まずは主治医にしっかりと相談したうえで、必要であればセカンドオピニオンなども活用しながら、慎重に転院を考えるとよいでしょう。

歯が動かない場合の対応方法

歯が動かない場合の対応方法

歯が動かないと感じたらまずはどうするべきですか?

歯が動かないと感じたら、まずはかかりつけの歯科医院に相談しましょう。
必要に応じて矯正器具の調整やマウスピースの作り直しなど、適切に歯が動くような対応を受けることができるでしょう。
治療内容や器具に問題がない場合は、使用方法の確認などで動かない原因をしっかり分析することができます。

破損したマウスピースは修理できますか?

マウスピースを発注し直すか、次の順番のマウスピースを装着することになります。
費用は歯科医院によって異なります。気になる方は、矯正治療を行う前に契約内容や費用についての確認を事前にしておくことが賢明でしょう。

マウスピースがはまらなかったり浮いたりする場合はどうすればよいですか?

マウスピースのはまりが悪いと感じたり、浮いたりする場合は、マウスピースの調整や新しいマウスピースの発注を行う必要があります。マウスピースの調整は歯科医院で行うことができますが、場合によっては歯科医院からマウスピースを製造する会社などに依頼をしないといけないこともあります。
マウスピースのフィット感がよくないなど、違和感がある場合には早めに歯科医院に相談しましょう。

歯が動かないと感じたらワイヤー矯正などに切り替えるべきですか?

歯が動かないとご自身で思っていても、実際には少しずつ動いていることもありますので、自己判断ではなく、必ず歯科医院で検査と診断をしてもらいましょう。
今通っている歯科医院でのマウスピース型矯正で変化を感じないという場合は、ほかの矯正専門医院でセカンドオピニオンを受けて、違う歯科医師の意見を聞いてみるのもよいでしょう。

編集部まとめ

編集部まとめ
マウスピース型矯正で歯が動かないと感じるとき、まず確認すべきは指定された装着時間を守れているか、そして正しくアライナーを装着できているかという自己管理の部分です。
装着時間などの問題がない場合は、歯科医師による治療計画や装置の調整に原因があるかもしれません。
不安を抱えたまま治療を続けるのではなく、まずはかかりつけの歯科医院に相談し、納得できる説明が得られない場合はセカンドオピニオンも検討しましょう。積極的に原因を探り、後悔のない矯正治療を進めることが大切です。

この記事の監修歯科医師

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