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八重歯の矯正は必要?八重歯を放置するリスクや矯正方法・八重歯の矯正で抜歯が必要なケースも解説

 更新日:2023/08/16
八重歯

日本では、八重歯をかわいいものと認識している方が意外に多いといわれています。しかし、八重歯は矯正治療をする必要はないのでしょうか。

八重歯は、悪い歯並び状態の1つです。実は放置していると様々な健康リスクを抱えてしまう恐れがあります。

今回は、八重歯による健康リスクや矯正方法、及び抜歯が必要になるケースなどについて紹介をします。

これまで八重歯を放置してきた方も、早めに治したいと考えている方も、ぜひ参考にしてみてください。

熊谷 靖司

監修歯科医師
熊谷 靖司(歯科医師)

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熊谷歯科医院 院長

八重歯の矯正は必要?

歯をみせる
そもそも、八重歯の矯正は必要なのでしょうか。八重歯の生え方によっては、かわいいと感じる方もいるでしょう。
しかし、八重歯を放置することでトラブルにつながる可能性は十分にあります。八重歯に限らず、歯並びが悪い状態で生活をしていると、身体の至る所に不具合が生じてしまう可能性があります。
八重歯を始めとした不正咬合は、健康を維持するために矯正をするべきです。矯正治療には長期の時間を要するため、早めに対処するのが良いでしょう。
身体全体の健康を維持するために、八重歯は放置することなく矯正治療により対処することをおすすめします。

八重歯を放置するリスク

指ではをさす
八重歯を放置すると、どのようなリスクがあるのでしょうか。しっかりとリスクを理解して、早めの治療に臨むことをおすすめします。
八重歯を放置することによるリスクについて、代表例を以下に4項目紹介します。

  • 虫歯・歯周病になりやすい
  • 見た目の印象が悪い
  • 口の中を傷つける
  • 他の歯に負担がかかる

見た目の問題だけではなく、身体の健康にも大きく影響してしまいます。これまで八重歯を放置してきた方も、リスクについてしっかりと理解して今後の対策を検討しましょう。

虫歯・歯周病になりやすい

歯痛い
八重歯を放置していると、虫歯や歯周病になりやすくなると考えられています。八重歯に限らず、歯並びが悪い状態では、歯磨きをしても汚れを取り除くのが困難です。
歯ブラシが届かない隙間ができてしまい、汚れが溜まっていってしまいます。汚れが蓄積し、歯垢や歯石となり、虫歯や歯周病につながってしまうケースが多いです。
また、八重歯があることでしっかりと口を閉じられない場合もあるでしょう。口が空いている状態が継続すると、口の中が乾燥してしまい、口腔内の唾液量を保てなくなってしまいます。
唾液は、口の中を殺菌し、虫歯や歯周病の発生・進行を軽減する役割を持ちます。唾液の働きを活かすためにも、八重歯の矯正には意味があるといえるでしょう。

見た目の印象が悪い

二重顎
八重歯を放置しておくと、見た目の印象が悪いままになってしまいます。日本では、八重歯をかわいいと表現することもありますが、海外では「ドラキュラの歯」を印象付ける見た目で、嫌われるケースが多いです。
きっちりと口を閉じられず、常に隙間がある状態になってしまうケースも多いでしょう。八重歯があると、安心して笑うこともできないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
八重歯を治して、見た目の印象を変えたいと希望している方も多いでしょう。八重歯は、矯正治療によって改善を図れるため、気になっている方はぜひ検討してみてください。

口の中を傷つける

八重歯を放置していると、口の中を傷つけるケースが増えてしまいます。唇を八重歯で噛んでしまったり、口の中を八重歯で噛んでしまったりして、傷が付きやすいです。
口の中の傷は、口内炎の原因となりやすく、辛い痛みを伴うでしょう。また、無意識のうちに八重歯を舌で触っているうちに、舌自体が傷ついてしまうことも少なくありません。
口の中の傷から細菌が入り込んで、思わぬ病気にかかってしまう可能性もあります。八重歯を治療すれば、傷がつくリスクを軽減できるでしょう。

他の歯に負担がかかる

八重歯を放置することで、他の歯への負担が増えてしまう点も見過ごせません。歯全体で噛むことで、歯やあごにバランスよく負荷がかかります。
しかし、八重歯などの歯並びが悪い箇所があると、その部分でしっかりと噛むことが難しくなり、他の歯への負担が増えてしまいます。
他の歯が虫歯になりやすくなったり、バランス悪く負荷があごにかかることによって顎関節症を引き起こしたりするリスクも高まるでしょう。

八重歯の矯正方法

模型
八重歯の矯正方法には、どのようなものがあるでしょうか。現在は複数の方法が選択できるため、自分に合った治療方法を採用しましょう。
八重歯の矯正方法のうち、代表的な治療法を以下に3種類紹介します。

それぞれの方法について、以下で説明をしますので参考にしてください。

ブラケット矯正

ブラケット矯正とは、矯正歯科治療として昔から実践されてきた方法です。ブラケットと呼ばれるプラスチックの装置を歯1本1本に装着し、ワイヤーを通します。
ワイヤーの力によって歯列を連携させ、徐々に形を整えていく手法です。ブラケット矯正は、八重歯を始め様々な箇所の歯に用いられます。
歯の前面に装置が取り付けられるため、見た目を気にする方も多いでしょう。最近は、自然な歯と見た目が似ているブラケット装置などが取り入れられるようになってきています。

部分矯正

矯正中
部分矯正とは、歯並びが気になる箇所だけに治療を施す手法です。矯正する箇所だけにのみ処置をして、位置の調整をしていきます。
部分矯正で用いる治療方法は、ワイヤー治療やマウスピース治療です。歯全体に設置することなく、八重歯の箇所及びその周辺に限定して装置を設置します。
短期間で治療が終えられるケースが多く、治療費を抑えやすいというメリットがあります。見た目があまり目立たないという点も見逃せません。

マウスピース矯正

マウスピースを付けようとする人
マウスピース矯正は、主に透明のマウスピースを歯に設置して位置を調整していく手法です。見た目には矯正治療をしていることがわかりづらいため、周囲の目を気にする方におすすめといえるでしょう。
ブラケット治療と異なり、自分で好きなタイミングで装置を外せます。食事をするときに外し、終わってから再度設置するなどの運用が可能です。
マウスピース治療は、進捗具合で設置するマウスピースを作り替えていかないと行けません。治療期間が長くなりやすい点はデメリットといえるでしょう。

八重歯の矯正で抜歯が必要なケース

歯を抜く
八重歯は、矯正治療を受けることで改善が見込めます。しかし、場合によっては抜歯による治療を受けることもあるかもしれません。
八重歯の治療において、抜歯をした方が良いケースとはどのようなものが考えられるでしょうか。以下に、抜歯が必要なケースを3例紹介します。

  • 八重歯が弱っているケース
  • 歯列・噛み合わせが改善されるケース
  • 歯周病のリスクが高いケース

矯正治療が適切であるのか、あるいは抜歯をした方がいいのか、判断する際の参考にしてみてください。

八重歯が弱っているケース

八重歯が弱っているケースでは、抜歯を検討したほうが良い場合があります。八重歯が弱るのは、以下のような要因があると考えられています。

  • 虫歯が進行している
  • 歯根が割れてしまっている

弱っている八重歯を放置していると、他の健康な歯にも悪影響が及ぶ可能性があるのです。八重歯の寿命が他の歯よりもかなり短いと判断される場合に、抜歯に踏み切ることが多いと考えられます。

歯列・噛み合わせが改善されるケース

八重歯を抜歯することで、歯列・噛み合わせが改善されると考えられるケースでは、抜歯を選択することもあります。矯正治療での改善を図るよりも、抜歯をした方が効率よくバランスを整えられるケースがあります。
八重歯が完全に歯列からはみ出しているケースや、八重歯以外の歯の歯列や噛み合わせに全く問題がないケースなどでは、矯正歯科よりも抜歯を選択する事例があるのです。
八重歯以外の歯に全く問題がない場合は、矯正治療を施す中でせっかく正常に保たれている歯並びが悪化してしまうことが懸念されます。
歯全体のバランスを優先して、八重歯の抜歯をする事例があることを理解しておきましょう。

歯周病のリスクが高いケース

歯周病のリスクが高いと判断されるケースでも、抜歯をした方が良いと判断される可能性があります。特に、八重歯と他の健康な歯が重なってしまっている状態では、抜歯を優先するケースが多いです。
八重歯の生え方にも様々な形状がありますが、その中でも特に他の歯との重なりがはっきりとみられる場合は、虫歯や歯周病のリスクが特に高いと考えられます。
歯磨きをしても汚れが十分に取れず、食べ残しが詰まりやすくなってしまうため、歯垢・歯石の発生リスクが高いです。
八重歯の状況によっては、歯周病発生のリスクを考慮して、抜歯を優先する事例があります。自身での判断は難しいため、信頼できる歯科医に相談しながら治療方法を決定しましょう。

八重歯の矯正を検討しているときは

歯科医院
八重歯の矯正治療を検討している場合には、まずは信頼できる歯科医に相談をしましょう。以上で紹介したように、矯正治療の種類はいくつかあります。
また、状況によっては抜歯をした方が良いケースも考えられるなど、自身での判断は難しいでしょう。最適の治療方法を決めるうえで、プロである歯科医の判断を仰ぐことは大変重要です。
相談する歯科医を決める際には、以下のようなポイントに注意しましょう。

  • 八重歯の矯正治療における実績を十分に持っているかどうか
  • カウンセリングに親身になった対応してくれるかどうか

矯正治療は、長丁場になるケースが多いです。信頼して相談できる歯科医でないと、長期の治療は難しいでしょう。自分に合った頼れる歯科医を見つけて、相談してみてください。

編集部まとめ

歯を提案される
八重歯があるものの、そのまま放置している方も多いかもしれません。しかし、八重歯には健康を脅かすリスクがあるため、治療を受けるのをおすすめします。

矯正治療には、いくつかの方法があります。いずれも長期間の治療を要する場合が多いため、自分の生活スタイルや歯列の状況を考慮して、納得の上で治療方法を選択しましょう。

また、八重歯の状況によっては抜歯をした方が良いケースもあり得ます。自分で判断するのは難しいため、必ず歯科医と相談しながら判断しましょう。

八重歯について悩んでいる方は、まず信頼できる歯科医に相談してみてください。きっと適切なアドバイスをもらえるでしょう。

この記事の監修歯科医師