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インプラント治療1本あたりの相場はいくら?費用の内訳と抑える方法

 公開日:2026/02/23
インプラント治療1本あたりの相場はいくら?費用の内訳と抑える方法

第二の永久歯とも呼ばれているインプラント治療は、失った歯の機能と見た目の美しさを取り戻す治療方法としてとても有効です。しかし、入れ歯やブリッジといったほかの治療法に比べて、治療費用が高いため、やりたいが躊躇するという方は多いことでしょう。
この記事では、インプラント治療の1本あたりの治療費用の相場や、その費用の内訳などに関する疑問についてお答えします。さらに、費用を抑えるための方法についても紹介します。

松浦 明

監修歯科医師
松浦 明(歯科医師)

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職場
医療法人 松栄会 まつうら歯科クリニック

出身大学
福岡歯科大学

経歴
1989年福岡歯科大学 卒業
1991年松浦明歯科医院 開院
2020年医療法人松栄会まつうら歯科 理事長就任

資格
厚生労働省認定研修指導医
日本口腔インプラント学会認定医
ICOI (国際インプラント学会)Fellowship認定医

所属学会
ICOI(国際口腔インプラント学会)
日本口腔インプラント学会
日本臨床歯科学会(SJCD) 福岡支部 理事
日本顎咬合学会 会員
日本臨床歯科CAD/CAM学会(JSCAD)会員

インプラント1本あたりの費用相場

インプラント1本あたりの費用相場

治療する歯によって1本あたりの相場は変わりますか?

どの歯でも1本あたりの相場にほとんど変わりはありません。しかし、見た目の自然さや美しさがより求められる前歯に関しては、審美性の高さを追求すると、奥歯に比べて費用が高くなる場合があります。

前歯のインプラント1本あたりの費用相場を教えてください

前歯のインプラント費用の相場は、1本あたり30万円から60万円程度です。これほど費用に幅がある理由の一つとして、インプラントは自由診療であるため、歯科医院ごとに独自の価格設定が可能であることがあげられます。
そしてもう一つの大きな理由は、選択する素材による違いです。特に前歯はほかの歯よりも目立ちやすいため、天然歯のような美しさや自然な仕上がりを追求すると、より高品質で審美性の高い素材を選ぶことになり、結果として費用も高くなる傾向にあります。

奥歯のインプラント1本あたりの費用相場を教えてください

奥歯のインプラント費用の相場は、1本あたり30万円から45万円程度です。前歯の相場が30万円から60万円程度であるのと比較すると、費用の幅はそれほど大きくありません。その理由は、前歯に比べて審美性への要求が抑えられる分、被せ物の費用などが高額になりにくく、上限費用が少し低くなる傾向にあるためです。
しかしながら、インプラント治療は健康保険が適用されない自由診療であるため、歯科医院によって価格設定には違いが生じます。また、奥歯を支える骨の厚みが足りない場合に、骨を補填するサイナスリフトなどの追加手術が必要になると、相場よりも費用が高くなるケースがあります。そのため、事前に検査を受け、提示された見積もりにどのような処置が含まれているかを確認することが重要です。

インプラントの数を増やすと1本あたりの費用相場は変わりますか?

インプラント治療において複数本の歯を同時に治療する場合、1本あたりの単価は割安になる傾向があります。その大きな理由の一つとして、同じタイミングで複数箇所の治療を行うことで手術や処置を効率化できることがあげられます。1本ずつ別々の時期に治療を進める場合に比べて、手術の準備や術後の管理といった手間が軽減されるため、結果として費用を抑えることが可能になります。また、治療前の精密検査や診断も一度にまとめて実施できるため、手術代以外の諸費用も節約できます。
さらに、複数の歯を連結する治療法を選択した場合も、1本あたりの費用は個別埋入より安くなります。理由としては、例えば3本の歯が欠損している箇所に対して、土台となるインプラント体を2本だけ埋入し、その上に3本分の被せ物を連結して固定する手法をとれば、インプラント体1本分の費用を削減できるためです。
ただし、奥歯などの部位で骨の厚みが不足している場合には、骨を補填する骨造成などの追加処置が広範囲にわたって必要になるケースもあります。このような追加手術の費用が含まれると、全体の支払い額が大きく増加することもあるため、事前の診査診断に基づいて総額を確認しておくことが大切です。

骨造成などが必要な難症例では1本あたりの相場は変わりますか?

インプラント治療の前処置として骨造成手術を行う場合の費用相場は、高くなる傾向があります。術式によっても異なりますが、インプラントの治療費とは別に1箇所につき3万円から35万円程の費用がかかります。

インプラントの費用相場について

インプラントの費用相場について

ほかの治療と比べてインプラントが高額なのはなぜですか?

失った歯を補う代表的な治療法には、インプラントのほかに入れ歯やブリッジがあります。入れ歯やブリッジは、外科手術を伴いません。そのため、手術費や高度な滅菌管理費がかからないだけでなく、治療期間もインプラントに比べて短く通院回数も少なく済むことから、全体の診療費がインプラントに比べて低く抑えられます。また、これらは条件によって保険診療の対象となる点も、自己負担額が低くなる大きな要因です。
一方でインプラント治療は、顎骨に土台を埋め込むための外科手術が必要となります。この手術には歯科医師の高度な技術に加え、オペ室の確保や高価な機材、そして徹底した衛生管理コストが必要となります。さらに、インプラントが骨と結合するのを待つための数ヶ月にわたる治療期間や、その間の定期的な精密検査、メンテナンスに伴う診療費も発生します。このように、自由診療として高品質な材料と高度な処置を組み合わせるため、ほかの治療法に比べて総額が高くなる傾向にあります。

インプラントの費用が歯科医院ごとで異なるのはなぜですか?

インプラントの費用が歯科医院によって異なる大きな理由は、保険適用外の自由診療であり、それぞれの医院が独自に価格を設定できる仕組みになっているためです。
まず、使用する材料にかかるコストに違いがあります。世界中に多くのインプラントメーカーが存在しますが、長期的な実績があるメーカーを採用するか、安価な新興メーカーを採用するかで仕入れ価格が変わります。また、歯の部分にあたる被せ物の素材や、それらを作製する歯科技工士への依頼料によっても費用は左右されます。
次に、治療環境の質も影響します。精密な診断を行うための歯科用CTやシミュレーションソフトの導入、徹底した衛生管理がなされた手術室の維持など、安全性を高めるための設備投資が価格に反映されることがあります。
さらに、歯科医師の技術料も重要な要素です。インプラント治療には高度な技術や知識が求められるため、歯科医師の経験値や実績の有無などによって、診療費用に差を設けている歯科医院も少なくありません。このように、インプラントの費用には材料の質だけでなく、十分な安全性をたもって治療を完了させるための設備や技術の対価が含まれているため、歯科医院ごとに価格差が生じます。

インプラント1本あたりの費用を決める要素を教えてください

インプラント1本あたりの費用は、大きく分けて、すべての方に共通して発生する基本費用と、お口の状態に応じて必要となる追加費用の2つの要素で構成されています。
まず基本となる費用には、治療の適正を判断するための精密検査や診断料インプラント体や連結部分であるアバットメント、人工歯にあたる上部構造といった各種材料費、そして手術当日の技術料などが含まれます。これらに加えて、歯科医院によっては初診料やカウンセリング料が別途設定されている場合もあります。
一方で、患者さんの状況によって追加で発生するのが、土台となる顎骨が足りない際に行われる骨造成手術の費用です。また、安全性を保ちながら治療を進めるために優先して行うむし歯や歯周病の治療費、あるいは見た目や噛み合わせを維持するために必要な仮歯の作成費用なども、必要に応じて加算される項目です。
このように、インプラントの総額は一律ではなく、検査結果に基づいた治療計画や、使用する材料の選択、お口全体の健康状態によって決まります。

インプラント1本あたりの治療費用を抑える方法

インプラント1本あたりの治療費用を抑える方法

インプラント治療で健康保険や医療費控除は利用できますか?

インプラント治療では原則的には健康保険は利用できませんが、医療費控除は利用できます

インプラント1本あたりの費用を抑える方法はありますか?

インプラントの費用負担を軽減するには、まず医療費控除の活用が有効です。一年間に支払った医療費が一定額を超えた場合、確定申告を行うことで所得税の還付や住民税の軽減が受けられるため、実質的な自己負担額を抑えることができます。
また、一度に大きな金額を用意するのが難しい場合には、金利を抑えたデンタルローンや分割払いを利用することで、月々の支払い負担を調整しながら治療を受けることが可能です。
一方で、インプラントは基本的に自由診療であるため、健康保険を前提とした高額療養費制度は原則として対象外となる点に注意が必要です。支払額を検討する際は、複数の歯科医院で見積もりを依頼することをおすすめします。診断内容や使用するインプラントのメーカー、保証期間などは医院ごとに異なるため、総額と内容を比較検討することで、納得のいく費用で安全性の高い治療を選択することにつながります。

編集部まとめ

編集部まとめ

インプラント治療は、機能性と審美性の両面でとても優れた治療法ですが、自由診療であるがゆえに費用の仕組みが複雑に感じられることも少なくありません。1本あたりの相場は部位や症例によって異なりますが、その内訳には、精密な手術を支える高度な技術料や設備の維持費、そして一人ひとりに合わせた高品質な材料費が含まれています。

費用負担が気になる場合には、複数の医院で納得のいくまで相談し、見積もりを比較することが大切です。また、医療費控除やデンタルローンといった制度を賢く活用することで、月々の負担を抑えながら治療を受けることも可能です。目先の価格の安さだけでなく、将来的な耐久性やメンテナンス体制までを含めたトータルな視点で検討することが、後悔のない治療への近道となります。まずは信頼できる歯科医師を見つけ、ご自身にとって適切な治療計画を立てることから始めてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修歯科医師

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