歯をメンテナンスする必要性とは?むし歯・歯周病から歯を守るために大切なこと
更新日:2024/04/05

正しい歯磨きの指導や歯ブラシ・歯磨き粉の技術発展などによって、子どものむし歯は減少傾向にあります。 反対に大人のむし歯が増えており、平成28年の厚生労働省による歯科疾患実態調査によると、歯を多く持つ高齢者が増えたことにより高齢者のむし歯の増加が報告されています。 歯は痛みが出てから治すのではなく、日頃のメンテナンスによってむし歯や歯周病に罹患しないようにすることが大切です。 歯のメンテナンスの重要性についてまとめましたので、参考にしていただけますと幸いです。

監修歯科医師:
大桑 雄太(YUTADENTALCLINIC)
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2006年3月 三重県私立高田高等学校 卒業
2007年4月 愛知学院大学歯学部歯学科 入学
2013年3月 愛知学院大学歯学部歯学科 卒業
歯科医籍登録(登録番号 第172308号、平成25年3月25日)
2014年4月 愛知学院大学大学院歯学研究科 入学(機能形態構築口腔外科学専攻)
2018年3月 愛知学院大学大学院歯学研究科 修了(機能形態構築口腔外科学専攻)
2018年3月 博士(歯学)の学位取得
2007年4月 愛知学院大学歯学部歯学科 入学
2013年3月 愛知学院大学歯学部歯学科 卒業
歯科医籍登録(登録番号 第172308号、平成25年3月25日)
2014年4月 愛知学院大学大学院歯学研究科 入学(機能形態構築口腔外科学専攻)
2018年3月 愛知学院大学大学院歯学研究科 修了(機能形態構築口腔外科学専攻)
2018年3月 博士(歯学)の学位取得
目次 -INDEX-
歯のメンテナンスを行わないリスク
日本では20歳以上の9割以上がむし歯の罹患経験を持っています。国民病ともいえるむし歯や歯周病は、歯磨きが足りていなかったり、きちんと歯磨きをしていても磨ききれていなかったり、合わない歯ブラシを使用していたりなどで罹患することもあります。歯のメンテナンスを行わないとどうなるか、リスクをまとめました。
むし歯・歯周病が進行して歯を失うリスク
むし歯は細菌感染症の一つです。ミュータンス菌が作り出す酸によって歯が溶けることをいいますが、このミュータンス菌は糖分をエネルギーに変える過程で酸を作り出します。この酸は歯を溶かすほど強力なものであり、それが歯質を侵すことによってむし歯が発生します。ミュータンス菌の活動が活発化するためには、その原料として糖分が必要です。糖分の摂取量が多いほど酸の生成も増え、結果的にむし歯になるリスクが増大します。歯周病は、歯と歯茎の隙間である歯周ポケットから侵入した細菌が歯茎に炎症を引き起こした状態かつ、歯を支える歯槽骨が溶けて歯がグラグラになった状態を合わせた症状です。むし歯と違ってズキズキ感が無いため自覚症状がほとんどなく、気が付いたときには症状が進行している場合があります。成人日本人の約8割が歯周病、もしくは歯周病予備軍といわれており、国民病ともいえるでしょう。初期症状は歯茎の腫れや変色ですが、次第に出血するようになり歯茎が痩せ細っていきます。歯茎が細くなると歯を支えることができなくなり、やがて歯が抜けてしまうのです。歯周病には歯周病原菌が関わっていると考えられていて、歯磨きが不十分であることで歯周ポケットに歯垢(プラーク)が溜まり、細菌による歯茎の炎症とともに歯周ポケットが広がり症状が進んでいきます。
歯周病による全身疾患が発生するリスク
歯周病による炎症によって出てくる毒性物質は、歯茎の血管から全身へと運ばれます。この毒性物質が体の中で悪さを起こし、様々な全身疾患に影響を及ぼします。具体的な病気をいくつかご紹介します。糖尿病
糖尿病の人は歯肉炎や歯周炎にかかる人が多く、歯周病は糖尿病の合併症の一つといわれています。また、歯周病になると糖尿病が悪化するという逆の関係性もあるといわれているのです。つまりお互いに影響を与えており、歯周病治療をすることは糖尿病の改善にも繋がります。血管の動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞)
動脈硬化になると血管が狭くなったり塞がったりしてしまい血液を送りにくくなりますが、歯周病原菌によって動脈硬化を誘導する物質が出るといわれています。血圧やコレステロールが高めの場合、これらを防ぐためにも歯周病治療が重要となります。誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎の原因となる細菌の多くは、歯周病原菌であるといわれています。食べ物などと一緒に細菌を飲み込み、それが誤って気管や肺に入ることで誤嚥性肺炎を引き起こしてしまいます。 歯周病と関係があるといわれている全身疾患は、この他にも骨粗鬆症や早産・低体重児出産、メタボリックシンドロームなどがあるといわれています。 歯周病の予防・治療を行うことは、これらの病気のリスクを下げるためにも重要なのです。歯のメンテナンスを行う必要性
歯のメンテナンスを行うことは、健康な歯を守るだけではなく、全身疾患の予防にも繋がります。治療した歯は元に戻るわけではなく、あくまで詰め物などで補修しているに過ぎません。一度削った歯は二度と元には戻らないため、歯のメンテナンスは健康的な生活を送るためにも必要なのです。
歯の疾患を早期発見し、歯を失うリスクを防止
歯の疾患の早期発見には、日頃の歯磨き方法だけではなく定期的な歯科医院のメンテナンスも欠かせません。毎日歯磨きをしっかり行っているから自分は大丈夫だと思っている方もいるかもしれません。しかし歯並びは人それぞれですし、歯の磨き方や歯磨きの際の力の入れ方、歯ブラシの当て方にも個人差があります。歯並びによってはどうしても歯磨きだけでは磨ききれないところも出てしまいます。そうした磨き残しなどを発見するためにも、歯科医院のメンテナンスが必要となるのです。
もちろん、歯科医院に通うだけで日々の歯磨きを怠っていては歯の疾患は防げません。毎日の歯磨きによるセルフケアと歯科医院のメンテナンスの双方が必要です。
自覚症状として歯茎から血が出る・歯茎の腫れ・歯のぐらつきなどがある場合は、早めに歯科医院を受診するようにしましょう。
正しい知識を得てセルフ予防対策
正しくセルフ予防をするためには、自身がどのような歯並びをしているのか、それに対してどのように歯磨きすればいいのか、どのような歯ブラシが適切なのかをきちんと知る必要があります。歯科医院では、歯科医師や歯科衛生士から正しい歯磨きのアドバイスなども行っています。加えて、現状の口の中の状況も確認することが可能です。
歯科医師や歯科衛生士による指導のもと正しいケアの方法を知り、自宅で毎日しっかり予防対策を行うことが重要となります。
口腔内をきれいに保つことで健康的な身体に
まず大事なことは、口腔内をきれいに保つために丁寧な歯磨きを心がけることです。歯磨きは、正しい知識を持つ歯科医師や歯科衛生士でも完璧にすることが難しいものです。自分の歯磨きでは奥の隅々までしっかりと歯垢を除去できないことがあるため、定期的に歯科医院で磨き残しの発見や歯磨き指導などを受けることで、より効果的にむし歯ケアができるでしょう。糖分の摂りすぎを抑えることも口腔内をきれいに保つには有効です。冒頭で述べた通り、糖分はむし歯の原因であるミュータンス菌の活動を活発化させます。糖分は、砂糖だけでなくご飯やパンなどの炭水化物にも含まれるため、食後も歯磨きをすると良いでしょう。また、間食は口腔内が酸性に傾き続けることで歯の表面が溶けやすくなるため、注意が必要です。
喫煙も口腔内に大きな影響を与えます。タバコの煙や成分が口腔内の粘膜や歯茎へ浸透し、血管を収縮して歯茎の血流量を減少させるためです。歯茎に十分な血流が行き渡らなくなると、歯周病の原因となる細菌が発生しやすくなります。そのため、喫煙者は非喫煙者に比べて、歯周病にかかりやすいといわれています。喫煙はほかにもさまざまな悪影響をもたらすことで知られていますので、受動喫煙や健康などの観点から禁煙することをおすすめします。
歯科医院の歯のメンテナンスでできること
歯科医院では、さまざまな歯のメンテナンスを行っています。メンテナンスを受けることはどのような効果があるのかみてみましょう。正しい歯磨きのアドバイス
いくら歯磨きをしていても、正しいやり方でなければ歯垢が残ってむし歯や歯周病のリスクが高まってしまいます。日々丁寧に歯磨きをしていればある程度の歯垢は除去できますが、歯並びによって磨きにくいところや歯周ポケットの奥深くなど、歯ブラシが届きにくいところに入り込んだ歯垢は自分で除去することは難しいです。歯科医院では、患者さん一人ひとりに合わせた歯磨きの方法や歯ブラシ選びなどを提案してくれます。毎日の歯磨きを正しく行うためにも、歯科医院による歯磨きのアドバイスを受けましょう。
歯の症状に合わせた予防対処
歯科医院では、一人ひとりの口腔内の状態に合わせてプロフェッショナルケアを行います。口腔内の状態や歯周ポケットの深さなどは一人ひとり異なるため、予防のためにはどのような方法が有効なのか歯科医師がきちんとチェックする必要があります。そのうえで、適切な予防対処を行うのです。
まずは、口腔内の精密検査を行い、むし歯や歯周病の状態だけでなく、噛み合わせや生活習慣の確認などもします。そして、歯や歯茎・歯周ポケットの状態に合わせて歯石除去(スケーリング)を行ったり、細菌や着色などの汚れを取り除いたりします。
このように歯科医院によるメンテナンスによって、口腔内の環境を整えることが大切です。定期的に歯科医院でメンテナンスを行うことは、そのときどきの症状に合わせて適切な対処を受けられます。
治療しない口腔環境に
治療しない口腔環境にするためには、正しい歯磨きによる毎日のセルフケアと、定期的な歯科医院によるプロフェッショナルケアが必要となります。歯科医院では、奥歯の溝のむし歯を予防するためにシーラントというフッ素が含まれている樹脂で溝を埋めたり、フッ化物を歯の表面に塗ったりなどの予防治療も行っています。
むし歯や歯周病が発生しにくい口腔環境を作ることは、歯の健康を守り全身の健康を守ることに繋がります。
歯科医院の歯のメンテナンス方法・通院頻度
大切な歯をむし歯や歯周病から守るためには、痛くなってから治療するのではなく、日頃から気をつける必要があります。歯科医院で行われるメンテナンスにはどのような種類があるのか、改めて確認しましょう。
- 歯のクリーニング・歯垢の除去
- 歯磨き指導
- フッ素の塗布
- 歯周病のスクリーニング
- 歯のシーリング
メンテナンスの頻度は、症状や口腔内の状態によって異なりますが、3ヶ月〜半年に一回が望ましいといわれています。メンテナンスは継続して行い、改善してきたら頻度を減らすなど、歯科医師と相談しながら進めましょう。
歯のメンテナンスならYUTA DENTAL CLINICにご相談を
YUTA DENTAL CLINICは2023年10月に開業した、患者さん目線に立った医療の提供を常に心がけている歯科医院です。親身なカウンセリングや丁寧な治療計画の説明など、患者さんへの対応を大切にしています。
ここからは、YUTA DENTAL CLINICについてご紹介します。
患者さんと繋がりライフスタイルに歯の予防が入るようなチーム医療
YUTA DENTAL CLINICでは、歯科医師・歯科衛生士・歯科技工士が連携して、チーム全体で医療を提供しています。患者さんとの繋がりを大切に、歯が痛くなってから歯科医院に通うのではなく、ライフスタイルに歯の予防が入るように、「予防」と「治療」を分けて普段から通いやすい環境を整えているといいます。また、疑念や不安があるまま治療を進めないよう、セカンドオピニオンを受けることは重要だと考えています。YUTA DENTAL CLINICは、患者さん一人ひとりに適した医療の提供やメンテナンス方法の提供を心がけている歯科医院です。
メンテナンス方法の提供や豊富なメンテナンス材で予防をサポート
YUTA DENTAL CLINICでは、歯磨き粉や歯ブラシ、フロス、マウスウォッシュなど、大人用から子ども用まで豊富なメンテナンス材を取り揃えています。歯磨きは、自分で磨けているつもりでいても磨けていない部分があるものです。また、自分に合っている歯ブラシがどのようなタイプなのか、自分で探すのと歯科医師に探してもらうのとでは結果が異なることもあります。YUTA DENTAL CLINICは豊富なメンテナンス材から患者さんにぴったりのものを紹介しています。もちろん、それぞれの適した使い方の指導までしっかりとサポートしてくれます。
歯は一生の問題ですので、安易に自分で判断せずに専門である歯科医師のアドバイスを聞いてみてはいかがでしょうか。
「一致すること」を理念に患者さんに寄り添った治療を提供
YUTA DENTAL CLINICでは、患者さんと病院双方が納得したうえで治療を進めることを徹底しているといいます。意見の食い違いによる治療の進行は予期せぬ結果に繋がりかねないため、治療前のカウンセリングをしっかり行い、治療計画を策定しているそうです。患者さんが希望する治療と病院が提供できる治療が一致してこそ、心地よい治療時間が提供できると考えられています。 患者さんのライフスタイルなども考慮したうえで、患者さんの目線に立った丁寧な説明のもと治療や予防を受けられる歯科医院を探している方は、YUTA DENTAL CLINICに相談してみてはいかがでしょうか。
YUTA DENTAL CLINICの基本情報
アクセス・住所・診療時間
名鉄豊田線 日進駅から車で7分
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10:00~13:00 | ● | ● | ● | - | ● | ★ | - | - |
| 14:30~18:30 | ● | ● | ● | - | ● | ▲ | - | - |
▲:14:30~16:00
※休診日:木曜日・日曜日・祝日
参考文献




