小児歯科の選び方のポイントは?子どもの歯科医院デビューのステップについてご紹介
歯はある程度生え始めた1歳頃から定期的に診てもらうと、むし歯や歯周病予防に効果があります。
また、早い段階から矯正や口腔習慣の改善などを行うと、歯並びを整えられるでしょう。
専門性が高く、安心感がある小児歯科であれば不安なく通院できますが、どのように選べば良いのでしょうか。
本記事では、小児歯科の選び方のポイントや子どもの歯科医院デビューのステップについて紹介します。
これから初めて子どもを歯科医院で診てもらおうと考えている方、どのような治療を受けられる小児歯科医院を選べば良いのか悩んでいる方は参考にしてください。
監修歯科医師:
中野 啓子(なかの歯科医院)
福岡県立九州歯科大学 卒業
九州大学小児歯科専門課程 修了
茨城県ひたちなか市 なかの歯科医院 開業
現在に至る
目次 -INDEX-
小児歯科の選び方のポイント
数多くある小児歯科からかかりつけを選ぶのは難しいでしょう。また、歯科医院を苦手に感じている子どもが多いため、安心感があると定期的なメンテナンスも嫌がらずに通院できます。小児歯科の選び方について具体的には下記の3つのポイントがあります。
- 小児歯科を得意としているかどうか
- 優しく丁寧に治療を行ってくれるかどうか
- 女性スタッフが在籍していると安心
それぞれのポイントについて、詳しくみていきましょう。
小児歯科を得意としているかどうか
小児歯科の選び方として、1つ目は小児歯科を得意としている歯科医院を選びましょう。子どもがかかりつけとしてかかる歯科医院は、子どもの歯について専門的な知識や技術をもった歯科医師が在籍していると的確にアドバイスしてもらえます。
例えば、日本小児歯科学会に所属している医師であれば、小児歯科の高度な専門性と技術を兼ね備えているので安心して受診できるでしょう。
小児歯科を専門として行っている歯科医院であるかどうかは、、公式ホームページなどで確認できます。小児歯科を行っているか、どのような治療を取り扱っているか、治療方針などを事前に確認しておくと安心でしょう。
優しく丁寧に治療を行ってくれるかどうか
小児歯科の選び方の2つ目は、優しく丁寧に治療を行ってくれるかどうかです。子どもが歯科医院を苦手になるきっかけとして、治療の時に鳴る機器の音であったり、歯から伝わる刺激であったりがトラウマになるケースが多いです。
治療している様子が患者さん側からは見えないので、いつ何が起きるのか分からない不安が苦手意識につながっていると考えられます。治療の都度、事前に優しく声をかけてもらってから治療が進むと、今からどのような刺激がくるのかが前もってわかるので、不安を和らげる効果があります。
また、子どもにもわかるように歯がどのような状態で、治療が必要なのかを説明してくれると歯科医院に対する苦手意識の解消にもつながるでしょう。
女性スタッフが在籍していると安心
小児歯科の選び方の3つ目は、女性スタッフが在籍していると安心して受診できる点です。歯科治療では歯科医と患者さんの距離が近いため、子どもは男性の歯科医に対して圧迫感をもってしまう可能性があります。
女性スタッフが在籍していると、やり取りや何気ない会話から子どもの緊張も緩んで雰囲気に馴染んでいきます。また、乳幼児であれば母親と同性である女性に声をかけてもらうと安心感を抱きやすいでしょう。
小児歯科医院デビューのステップは?
歯が生え始めたら、かかりつけの歯科医院を決めて定期的に検診を受けることをおすすめします。なぜなら、乳幼児といえども離乳食が進むにつれ歯磨きが重要になり、正しい歯磨きができていないとむし歯や歯周病のリスクが高まるためです。
では、子どもの小児歯科医院デビューのステップとして、どのように進めていけば良いのか詳しくみていきましょう。
歯医者が怖くなくなるように雰囲気に慣れる
歯医者に行くのが怖いと感じている子どもは多いです。そのため、歯医者が怖くないと思ってもらえるよう、雰囲気に慣れるようにしましょう。
歯科医院に限らず、病院へ行くと子どもが苦手とする注射や薬などがあるというイメージを持ってしまうと怖さが出てしまい、行きたくないと思ってしまうことがあります。まずは、治療をスタートする前にキッズコーナーがあればおもちゃや本などで緊張を解きほぐしてから診察台に座ってみるなど、歯科医院の雰囲気に慣れてもらうと良いでしょう。次第に歯科医院が楽しい場所と思ってもらえると、定期的に通院するのも嫌がらなくなります。また、担当する歯科医やスタッフと軽く会話できると、親しみも感じやすくなります。
練習しながら歯科医院の機械やスタッフに慣れていく
歯科医院の雰囲気に慣れてきたら、実際に診察台に座って練習しながら、歯科医院の機械やスタッフに慣れていきましょう。歯科医院で使用する機械や器具は初めて見聞きするものなので、普段聞き慣れない音であったり、違和感のある感触であったりで驚いてしまう可能性があります。
始めは普段使う機械がどのような音がするのか、どのような感触なのかを体験してみると子どもは怖さがなくなり、楽しいと思ってくるでしょう。具体的には診察台を下げて実際の治療時の姿勢と同じようにしたり、口にエアーやバキュームを当ててみたりします。徐々に治療の場面に近づけていくと子どもも不安に感じることなく、安心して治療に臨めるようになります。
できるだけ楽しく治療を受けられるようにする
子どもができるだけ楽しく治療を受けられるように工夫されていることが大切です。子どもは歯科医院で治療すると思ってしまうと、治療に対し不安に感じてしまいますので楽しい雰囲気で治療が受けられると通院するのも楽しくなります。
例えば、1つ治療が進んだらポイントシールが貼れるなどゲーム感覚で治療が進められるような仕組みがあったり、子どもが好きな音楽や映像を流したりしていると良いでしょう。また、歯科医院のスタッフが優しく話しかけてくれるところであれば、子どもも安心して楽しく治療が受けられるでしょう。
小児の予防治療メニューが充実している小児歯科がおすすめ
ここまで小児歯科の選び方やデビューの流れなどを解説しました。かかりつけの小児歯科医院は長い付き合いとなるため、子どもにとって楽しい雰囲気があるところが良いでしょう。
それと同時に気になるのは、対応している小児の予防治療メニューではないでしょうか。具体的にどのような小児の予防治療メニューがあるのかみていきましょう。
フッ素塗布
小児の予防治療で主に行われるメニューの1つがフッ素塗布です。歯が生えてまだ硬くなる前の段階だとむし歯ができやすいです。通常は唾液に含まれるカルシウムが歯を次第に硬くしていきますが、歯が硬くなる作用があるフッ素を定期的に塗布すると、むし歯にも強い歯になっていきます。また、フッ素は歯周病予防にも効果的です。
歯周病の原因であるプラークにフッ素が取り込まれると歯を溶かす酸の生成を抑えられます。フッ素塗布は年に2回以上行うことで効果があらわれます。乳幼児健診と同時もしくは誕生日を迎える頃に健診のお知らせがあり、定期健診と一緒に塗布してもらえるところが多いです。定期的にフッ素塗布している子はむし歯が半減したとの報告もあり、歯が生え始めたら早い段階でフッ素を塗布することをおすすめします。
MIペースト
MIペーストには、歯に含まれているカルシウムやミネラルなどの成分が多く配合されています。このMIペーストを歯磨きの後に塗布すると、歯質を強くする効果があり、むし歯予防に効果があります。
歯磨きをする毎に塗布するとより効果を発揮できますが、毎回塗布するのが難しい場合は、就寝中がむし歯を生み出しやすいため、就寝前に塗布すると良いでしょう。
シーラント
シーラントはむし歯ができやすい奥歯の溝に入れて凹凸を滑らかにしてむし歯がつきにくい歯を生成します。また、シーラント材に含まれるフッ化物によって歯の再石灰化を促進する効果があります。
シーラント治療によるむし歯予防効果は、4年以上で約60%の効果が認められており、フッ化物との併用で、よりむし歯予防効果が期待できるでしょう。このシーラントは永久に保たれているわけではなく、取れてきたり欠けてきたりするのでその場合は歯科医院にて再度塗布してもらいます。
お口の筋肉トレーニング
小児の予防治療メニューにはお口周りの筋肉トレーニングがあります。一見、小児の予防治療には関係がないように見えますが、口周りの筋肉が衰えていたり歪んでいたりすると歯並びに影響します。例えば食事の際に片側だけで食べ物を噛んでいる癖があると、噛んでいる側だけ筋肉が発達し、反対側の筋肉は衰えていくのです。
また、舌の悪い癖があると歯を前に押し出してしまい、出っ歯などになりやすいです。これら片側だけで食べていたり、舌の癖であったりは本人も無意識のうち行われているので矯正で解消します。
他にも指しゃぶり・爪噛み・口呼吸など、子どもによくみられる動作をトレーニングすることでバランスの良い筋肉にできます。MFT(口腔筋機能療法)は、口周りの筋肉をトレーニングを通じて整えていく治療法です。子どものうちから取り入れると、影響が少なく済むでしょう。
歯磨き方法の指導
むし歯や歯周病予防には歯磨き方法が重要です。正しい歯磨き方法を指導してもらうと、予防効果が高まります。正しく歯磨きできているつもりでも、誤った方法で歯磨きしている人が数多くいます。そのまま誤った歯磨き方法を習慣化してしまうと、歯の汚れが落としきれず、プラークが生成されやすい状態が続く可能性が高いです。
そのため、子どものうちから正しい歯磨き方法を身につけることで大人になってもむし歯や歯周病ができにくい歯を保てます。子どもの場合は親が仕上げ磨きするため、仕上げ磨きで気をつけるポイントを指導してもらうのもおすすめです。
歯並びに不安があるなら小児矯正にも強い歯科医院を選ぶ
乳歯から永久歯に生え変わると、歯並びが気になってくるのではないでしょうか。もし、子どもの歯並びに不安があるなら小児矯正にも強い歯科医院を選ぶと良いでしょう。歯の状態によっては乳歯のうちから矯正を始めた方がいいケースも存在します。
また、成長によって歯が動いていく可能性があるため、子どもの歯並びを整えたいと検討している方は小児矯正専門の歯科医師に相談すると良いです。加えて、矯正は何歳からでも始められますが、歯茎や歯を支える歯槽骨が健康でなければできないため、若い頃から始めることをおすすめします。
小児歯科ならなかの歯科医院にご相談を
小児歯科は子ども特有の治療が必要になったり、大人とは異なる専門的な知識を要したりします。
そのため、専門性の高い歯科医院をかかりつけ医にすると安心して通院できます。
なかの歯科医院は日本小児歯科学会の会員である歯科医が治療に携わるので、子どもの歯について相談しやすい歯科医院です。
治療が難しい年齢の子どもが歯科医院に来られるようになる取り組み
通院するのも難しい3歳以下の小さな子どもは、治療や定期的なメンテナンスを受けるのも難しいです。まずは、歯科医院が楽しいところだと思ってもらう雰囲気が大切となります。
なかの歯科医院は、子どもの治療を始める際に歯科医院の雰囲気に慣れてもらうところからスタートするので、子どもも安心して通院できるようになるでしょう。
また、なかの歯科医院は相談された部分を治療するのではなく、お口全体のことを考えて、将来的に起こり得るリスクを取り除く治療を行っています。
小児歯科を得意とする院長が優しく丁寧な治療を行うので安心して通える
子どものかかりつけの歯科医としては、小児歯科専門の医師に携わってもらうと治療が難しいケースも対応してもらえます。
また、大人の治療とは異なる子ども目線の治療を受けられるので、長く付き合うことが可能です。
なかの歯科医院の院長は大学病院にて小児歯科に特化して治療してきた経験があるため、高度な技術と知識を持ち合わせています。
初めての歯科医院デビューを検討されている方はなかの歯科医院へご相談ください。
なかの歯科医院の基本情報
アクセス・住所・診療時間
JR常磐線 佐和駅 徒歩10分
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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9:00~12:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | - | - |
13:30~18:30 | ● | ● | ● | ● | ● | ※ | - | - |
※ 土曜は17:30までの診療となります。
【休診日】 日曜、祝日、第1・第3木曜、第2・第4土曜
参考文献