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お子さまに負担の少ない小児歯科の治療を受けさせるために

 更新日:2023/03/27

歯医者さんで治療を受けることに強い不安や恐怖を感じるお子さまは少なくありません。そのようなお子さまの不安や恐怖を小さくするために、小児歯科の診療でさまざまな取り組みを行っている歯科医院が多くあります。

お子さまに大きな負担をかけずに治療を受けさせるうえで、親御さまに知っておいていただきたいポイントについて、石塚歯科の院長 石塚 亨先生に伺ってみました。

 

この記事の監修歯科医師
石塚 亨 (石塚歯科 院長)

スムーズな治療を難しくするお子さまの不安や恐怖

小さなお子さまは歯医者さんで治療を受けることに強い不安や恐怖を感じるケースが多く見られます。小児歯科の診療を行っている歯医者さんでは、そのようなお子さまに配慮した診療を行ってくれます。

できれば、お子さまのお口の健康や小児歯科の診療について、親御さまにも知っておいていただきたいポイントがありますので、ご紹介します。

診療チェアに座ることができないお子さまも

歯の治療に苦手意識を感じている方は少なくありません。大人でも歯医者さんで治療を受けることをためらってしまう方は多く見られますが、とくに小さなお子さまは治療に対して不安や恐怖を感じやすい傾向があります。

どのようなことをされるのかわからないことが不安や恐怖の原因となっているケースが多く、診療室に入ることが難しいお子さまや診療チェアに座ることが難しいお子さまも珍しくありません。そのような場合は、治療をスムーズに進めることが困難となってしまいます。

負担の大きな治療はお子さまのトラウマに

小さなお子さまの歯は大人と比べると歯質が弱く、いったん虫歯になってしまうと症状が早く進行してしまいます。虫歯による「う蝕(歯のエナメル質が溶けて欠損すること。いわゆる虫歯)」が歯の表層のエナメル質にとどまっていれば、歯を削ることなく治療を行うことが可能な場合がありますが、象牙質にまでう蝕が進んでしまった状態の治療では、歯を削る処置を行う必要があります。

お子さまが歯医者さんにかかることを嫌がってしまうと、治療が遅れて虫歯が進行するおそれがあります。そのため、できるかぎり早期に歯医者さんにかかって治療を開始することが望ましいといえるでしょう。虫歯が進行してから治療を行うとお子さまの負担も大きくなります。

痛みや恐怖の強い状態で治療を受けたお子さまは、歯の治療に対して強いトラウマを抱えてしまうケースも珍しくありません。そのような幼少期の体験はお子さまを生涯にわたって歯科医療の恩恵から遠ざけてしまうことに繋がるおそれがあります。お子さまの将来的なお口の健康のためにも、できるかぎり負担の少ない治療を受けさせることが大切です。

小児歯科の治療をスムーズに行うための歯医者さんの取り組み

お子さまの不安や恐怖を小さくするために、小児歯科の診療でさまざまな工夫や取り組みを行っている歯医者さんがあります。そのような工夫や取り組みは、歯医者さんを選ぶうえでぜひ知っておきたいポイントのひとつです。

治療前のトレーニングで不安や恐怖を小さくする

小児歯科の診療を行う歯医者さんのなかには、治療前にお子さまへのトレーニングを行うことに力を入れているところがあります。治療に向けたトレーニングを重ねることで、お子さまの不安や恐怖が小さくなり、よりスムーズに治療を受けられるようになります。

トレーニングでは危険性の少ない治療器具にお子さまが実際に触れてみることなどによって、ひとつずつ不安の原因を取り除いていきます。お口のなかに歯ブラシを入れることや歯に水や空気をかけることを通じて、お子さまは少しずつ先生や診療室の雰囲気に慣れていくことができます。また、大学病院などではTSD(tell-show-do)法によって治療経験の少ないお子さまの恐怖心の克服を目指したトレーニングを行ってくれる場合があります。

お子さまが楽しく治療を受けられる診療環境作り

お子さまが不安を感じにくく、親しみやすい診療環境作りに注力する歯医者さんや、子育て経験のあるスタッフが多く在籍している歯医者さんも多くなっています。また、おもちゃや絵本が充実したキッズスペースを備えた歯医者さんや、治療中には診療ユニットに設置されたモニターでアニメなどを見せてくれる歯医者さんも珍しくありません。

治療を頑張ったお子さまにはご褒美をくれる歯医者さんもあります。このような取り組みを、歯医者さんに通うきっかけ作りに繋げることで、お子さまも楽しい気持ちで通院しやすくなります。

日頃から歯医者さんに慣れ親しんでおくことの大切さ

治療前のトレーニングを重ねても、治療に対するお子さまの不安や恐怖を小さくすることができないケースがあります。院内に設置されたキッズルームなどの親しみやすい環境が整っていても、通院へのハードルが低くなりにくいお子さまも珍しくありません。そのため、治療が必要な状態にならないうちに、日頃から検診などで歯医者さんに慣れ親しんでおくことも大切です。

定期的にお口のチェックのために歯医者さんに足を運ぶ習慣を身に着けておくことで、心理的な抵抗感が小さくなるだけでなく、虫歯の早期発見と早期治療が可能となります。万が一、虫歯が見つかった場合にも規模の小さな処置で状態の改善をはかることができます。

大切なのはお子さまを歯医者さんの雰囲気に慣れさせること

幼少期のお口の状態は、生涯にわたる口腔環境の土台となります。お子さまのお口にとくに問題が見られなくても、日頃から歯医者さんに通ってお口の状態のチェックを行うことで、健康が保ちやすくなるだけでなく、歯医者さんに慣れ親しんでおくことができます。

万が一治療が必要となった場合には、治療前のトレーニングにしっかり時間を割いてくれる、親しみやすい環境の整った歯医者さんを選ぶことで、お子さまを歯医者嫌いにしてしまうリスクを小さくすることができます。また、過去の治療体験から、歯医者さんで治療を受けることに強い恐怖心を持っているお子さまも笑気麻酔鎮静法などの方法によって、治療の負担を小さく抑えることが可能な場合があります。

お子さまの不安や恐怖を小さくし、できるかぎり楽しく通院できる歯医者さんを選んでいただきたいと思います。

石塚 亨 歯科医師 石塚歯科 院長監修ドクターのコメント
まず第一に子供が楽しく治療を受けられる環境作りが大切だと思います。虫歯になる前に治療をしなければなりません。虫歯が進行すると麻酔をしたり神経を抜く治療にもなり恐怖心が大きくなり、次の治療が難しくなります。私は小学校の学校医として、17年間の経歴がありますが、学校の健診で虫歯がなければ大丈夫という考えは、大変危険なことです。なぜならば学校での健診は暗い場所(保健室や体育館など)で行なうため確定診断はできないのです。かかりつけ医決めて3ヶ月ごとに定期検診をして歯みがき指導・フッ素塗・シーラントなどの予防処置をすることが大切なことだと思います。

監修ドクター:石塚 亨 歯科医師 石塚歯科 院長

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石塚歯科

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