「痛くなってから」では遅い?今こそ知りたい予防治療の大切さ
公開日:2025/11/19

歯科医院に通うタイミングは、歯に痛みや違和感が出たときだけだと思っていませんか?実は、むし歯や歯周病は自覚症状が出る前にすでに進行していることが少なくありません。症状が出る前に定期的にお口の状態をチェックし、専門的なケアを行うことでお口のトラブルを未然に防ぐためには、予防治療が大切です。 この記事では、予防治療の役割や具体的な内容、適切な通院頻度、そして予防治療がもたらすメリットについて解説します。
監修歯科医師:
石川 典弘(けいおう橋本駅歯科室)
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1992年 鶴見大学歯学部 卒業
2003年 けいおう橋本駅歯科室 開院
2003年 けいおう橋本駅歯科室 開院
目次 -INDEX-
予防治療とは?歯を「治す」から「守る」へ
歯科治療というと、痛みが出てから歯を削ったり抜いたりする対症療法をイメージする方も多いのではないでしょうか。しかし、近年の歯科医療では、トラブルが起こる前にお口の健康を守る予防の考え方が主流になってきています。
そもそも予防治療とは?
予防治療とは、むし歯や歯周病といった口腔トラブルが発生する前に、歯科医院で定期的に検診やクリーニングを受け、お口の中を健康な状態に保つための取り組みです。むし歯の原因となるプラーク(歯垢)を専門の機器でしっかり除去したり、歯茎の状態をチェックしたりすることでお口のトラブルの早期発見・早期対応につなげます。 予防治療の主な目的は、むし歯や歯周病の発症を防ぐだけではありません。お口の中の清潔さを維持することで、口臭の改善や歯の着色汚れの予防にもつながります。また、噛み合わせや歯並びの変化にも早く気づけるため、将来的な歯のトラブルを抑えることにつながります。「痛くなったら行く」はもう古い?
従来の歯科治療では、歯が痛くなってから受診するのが一般的でした。しかし、痛みを感じる頃には、むし歯がすでに神経近くまで進行しているケースも少なくありません。歯周病も同様で、歯茎の腫れや出血に気づいたときには、顎骨がダメージを受けている場合もあります。 痛みを感じるまで放置すると治療に時間もコストもかかり、場合によっては歯を失う結果にもなりかねません。予防治療を習慣化するとこうした事態を未然に防ぎ、歯を削らずに済んだり治療費を抑えられたりする可能性が高まります。歯を失わないための第一歩
歯を失う主な原因は、むし歯と歯周病だといわれています。特に歯周病は成人の多くが罹患しており、症状が進むと歯を支える骨が溶けてしまうため、早期発見が欠かせません。 定期的に歯科医院で検診を受けることで、むし歯の初期段階や歯周病の兆候を見逃さず、適切な処置を行えます。予防治療は、生涯にわたって自分の歯で噛み続けるための第一歩なのです。予防治療で行う主なケア内容とその目的
予防治療には、いくつかの代表的なケアがあります。どれも専門的な知識と技術を持った歯科医師や歯科衛生士が行うもので、自宅でのセルフケアでは取り除けない汚れや問題に対応します。
プロによるクリーニング(PMTC)
PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)とは、歯科医院で専用の機器を使って歯を徹底的にクリーニングする処置です。歯みがきだけでは落としきれない歯垢や歯石を取り除き、歯の表面を滑らかに仕上げます。 歯石は、プラークが唾液中のカルシウムと結合して硬くなったもので、通常のブラッシングでは除去できません。歯石を放置すると歯周病が進行しやすくなるため、定期的なクリーニングで除去することが大切です。また、たばこのヤニや茶渋といった着色汚れもプロのクリーニングなら効率的に落とせます。フッ素塗布・シーラントによる再石灰化促進
フッ素塗布は、むし歯予防に効果的な処置のひとつです。フッ素には、歯の表面を強化し、初期むし歯の進行を抑える働きがあります。特に、お子さんの乳歯や生え始めの永久歯はエナメル質が未成熟でやわらかいため、フッ素を塗布することでむし歯になりにくくします。 シーラントは、奥歯の溝を樹脂で埋めてむし歯を予防する処置です。奥歯の溝は複雑な形状をしており、ブラッシングで完全に磨くことが難しい部分です。シーラントで溝を物理的に塞ぐことで、食べかすやプラークが溜まりにくくなり、むし歯のリスクを減らせます。 どちらも痛みを伴わない処置なので、成人の方だけでなくお子さんでも受けることができます。歯茎の健康チェック・噛み合わせ確認
歯周病は沈黙の病気とも呼ばれ、初期には自覚症状がほとんど現れません。そのため、定期検診で歯茎の状態をチェックし、歯周ポケットの深さを測定することが重要です。歯周ポケットが深くなっていると、歯周病が進行している可能性があります。 また、噛み合わせの状態も予防治療で確認すべきポイントです。噛み合わせが悪いと特定の歯に過度な力がかかり、歯が欠けたり歯周病が悪化したりする原因になります。噛み合わせの不具合を早期に発見し、必要に応じて調整を行うことで、歯の健康寿命を延ばすことにつながります。どのくらいの頻度で通うのが理想?年齢別の目安を紹介
予防治療をどのくらいの頻度で受けるべきかは、年齢やお口の状態によって異なります。ここでは、年齢別の通院頻度の目安を紹介します。
成人は3〜4ヶ月に1回のペースが理想
成人の方は3〜4ヶ月に1回、口腔内の状態が良好な方でも少なくとも半年に1回は定期検診を受けるのが理想的です。歯周病のリスクが高い方や、過去に治療経験が多い方はより短い間隔での通院が望ましいでしょう。 プラークは毎日の歯みがきである程度除去できますが、どうしても磨き残しが発生します。プラークが固まった歯石はおよそ2〜3ヶ月で再び形成されるので、定期的にクリーニングを受けることで歯石の蓄積を防ぎ、むし歯や歯周病のリスクを抑えることができます。また、定期検診でむし歯の初期段階や歯茎の変化に気づくことができれば、早期対応につなげられるでしょう。お子さんは年齢に応じてケアを強化
お子さんの場合、乳歯が生え始めた時期から定期検診を受ける習慣をつけることが大切です。乳歯はむし歯になりやすく、進行も早いため、3ヶ月に1回のペースでチェックするのが理想です。 特に、小学校低学年まではむし歯のリスクが高い時期です。奥歯の溝をシーラントで埋めたり、フッ素塗布を定期的に行ったりすることで、むし歯の発生を減らせる可能性があります。また、仕上げ磨きの方法やお子さん自身の歯みがき指導も、歯科医院で受けられるサポートのひとつです。 永久歯が生えそろう中学生以降も継続して定期検診を受けることで、健康な歯を維持しやすくなります。保護者の方が予防治療の大切さをお子さんに伝え、一緒に通院することも、お子さんの健康意識を育てるよい機会になるでしょう。高齢者こそ定期ケアで健康寿命を延ばす
高齢になると歯周病のリスクが高まるだけでなく、唾液の分泌量が減少し、口腔内の自浄作用が低下するため、むし歯や歯周病が進行しやすくなります。 また、歯を失うと噛む力が低下し、食事の質が落ちることで全身の健康にも影響が及びます。定期的に歯科医院でケアを受けることは、歯の健康を保つだけでなく、全身の健康寿命を延ばすことにもつながります。 高齢者の方も3ヶ月に1回程度の頻度で定期検診を受けることで、入れ歯の調整や口腔粘膜の健康維持につなげることができるでしょう。予防治療がもたらすメリットと将来への投資効果
予防治療を続けることで得られるメリットは、単にむし歯になりにくくなることだけではありません。ここでは、予防治療のさまざまなメリットを解説します。
むし歯・歯周病を未然に防ぐ効果
予防治療を習慣化して歯科医師や歯科衛生士が定期的にお口の状態をチェックすることで、異常を早期に発見でき、むし歯や歯周病のリスクを下げられます。 歯周ポケットの深さや歯茎の状態を確認してもらうことで、自覚症状がない歯周病の初期段階にも気付ける可能性が高まり、早い段階で適切な治療を受けられるでしょう。見た目と口臭ケアにもつながる
プロのクリーニングを受けることで、歯の表面の着色汚れやヤニなども効率的に取り除けます。歯がきれいになると見た目の印象もよくなり、笑顔に自信が持てるようになるでしょう。 また、プラークや歯石は口臭の原因にもなるため、定期的にクリーニングを受けることで口の中が清潔に保たれ、口臭の予防にもつながります。口臭が気になっている方は、予防治療を受けることで改善できる可能性があります。定期ケアが将来の医療費を抑える
むし歯や歯周病が進行すると、治療にかかる時間や費用が増えます。特に歯を失った場合には、インプラントや入れ歯といった補綴治療が必要になり、高額な費用がかかることもあります。定期的に予防治療を受けることで、こうした大がかりな治療を避けられる可能性が高まります。 予防治療はお口の健康を守るだけでなく、将来の医療費を抑えるための選択ともいえるでしょう。予防治療ならけいおう橋本駅歯科室にご相談を
相模原市緑区橋本にあるけいおう橋本駅歯科室は、JR 横浜線・京王線・相模原線の橋本駅構内に位置する歯科医院です。ここからは、定期検診やPMTC、ブラッシング指導などで患者さんのお口の健康を守る予防治療に注力しているけいおう橋本駅歯科室の特長を紹介します。
定期的な歯科検診で患者さんのお口の健康をサポート
けいおう橋本駅歯科室では、一般歯科や小児歯科、口腔外科、矯正歯科など幅広い診療を提供しています。なかでも予防治療に力を入れており、定期検診や歯のクリーニング、ブラッシング指導を通じて、患者さんのお口の健康を長期的にサポートしています。 むし歯や歯周病を未然に防ぐためには、患者さん自身が予防の大切さを理解し、定期的に通院する習慣を身につけることが欠かせません。そのため、けいおう橋本駅歯科室では患者さんに予防の重要性をわかりやすく説明し、一人ひとりの生活スタイルに合わせたケア方法を提案するよう心がけているそうです。 クリーニングでは専用の機器を使って歯垢や歯石を丁寧に除去し、日常のブラッシングでは落としきれない汚れもきれいにします。施術後は歯の表面が滑らかになりプラークが付きにくくなるため、むし歯や歯周病のリスク軽減につながります。国家資格を持つ歯科衛生士による担当制
予防治療の質を高めるために、けいおう橋本駅歯科室では、国家資格を持つ歯科衛生士が患者さんごとに担当制でケアを行っています。歯科衛生士が継続して担当することで、お口の状態の変化を細かく把握し、適切なアドバイスやケアにつなげるよう努めているそうです。
また、患者さんとの信頼関係を大切にし、「どうしていきたいのか」「どうするのがより適切か」を一緒に考えながら治療を進める姿勢を大切にしており、お口の悩みや不安を気軽に相談できる環境づくりにも注力しているそうです。
通いやすい環境で患者さんの幅広いニーズに対応
けいおう橋本駅歯科室は、年中無休で診療し、平日は夜21時まで、土日祝日も18時まで診療しているため、仕事や学校で忙しい方でも無理なく通院できるでしょう。 また、女性の歯科医師が在籍しており、小さなお子さんからご高齢の方まで幅広い年齢層の患者さんに対応しています。お子さんの治療や予防ケアに関しては、特に優しく丁寧に対応するよう心がけられているため、子どもと通える歯科医院を探しているという方にも安心感があるのではないでしょうか。 むし歯や歯周病の治療だけでなく、セラミック治療やホワイトニング、入れ歯治療、矯正歯科など幅広く診療し、保険診療を基本に希望に応じて自費診療にも対応しています。 予防治療を習慣化し、生涯にわたって自分の歯で噛み続けたいと考えている方は、一度相談してみてはいかがでしょうか。けいおう橋本駅歯科室の基本情報
アクセス・住所・診療時間
JR 京王線・横浜線、相模原線 橋本駅より徒歩1分
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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| 10:00〜13:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● |
| 15:00〜21:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ★ | ★ | ★ |
参考文献


