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逆流性食道炎とはどんな病気?気になる症状や治療法について 2018.10.25

胸やけがしたり、すっぱい胃液が口の中まで上がってくる感じがあったり、ゲップがよく出たりといった症状でお悩みの方は少なくないかと思います。
その症状は、もしかしたら逆流性食道炎の症状かもしれません。
逆流性食道炎という名前を聞いたことがある方も多いのではないかと思います。しかしよく耳にはするけれど、どのような病気かあまり知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、その逆流性食道炎の基礎知識や原因・症状・治療法など、逆流性食道炎について気になることをMedical DOC編集部がお届けします。
この記事の監修ドクター:
北山 尚也 医師 荻窪かえでクリニック 院長

 逆流性食道炎の基礎知識

胃酸の逆流で起こる病気を胃食道逆流症と言います。胃食道逆流症は3つの病態の総称のことであり、そのうちの1つが逆流性食道炎なのです。
その逆流性食道炎とはどのようなものなのでしょうか。ここでは以下に逆流性食道炎の基礎知識・しくみ・検査や診断について紹介していきます。

 逆流性食道炎とは

逆流性食道炎とは、胃酸や十二指腸液が食道に逆流することで食道の粘膜を刺激して粘膜にびらん(ただれ)・炎症を引き起こす病気です。
中高年男性・肥満の方・高齢女性に多くみられる病気とされていますが、最近では若い人にも増えてきています。

 逆流性食道炎が起こるしくみ

食道と胃の間にある噴門と呼ばれる開閉部。ここにある下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)という筋肉や横隔膜が噴門の開け閉めをコントロールしています。
この働きによって通常では胃酸や食べた物が胃から逆流することはないのですが、なんらかの原因でその下部食道括約筋が衰える等によって噴門の開閉がうまくコントロールできずに胃酸などが逆流してしまうことがあります。
胃の粘膜のように酸を防ぐ働きのない食道に強い酸性である胃酸が逆流すると粘膜を刺激してびらんや炎症を引き起こしてしまいます。
これが逆流性食道炎の起こるしくみなのです。

 逆流性食道炎の検査・診断

検査方法としては、胃酸などの逆流の有無を知るために食道内pH測定・内圧測定が推奨されていますが、患者さんの負担が大きいことに加え、どの病院でも検査できるというものではないので一般的ではありません。
そこで、上部消化管X線検査・内視鏡検査をおこなうことで、食道にびらん・潰瘍・腫瘍などがないか検査しています。
診断方法としては、患者さんが申告する症状を重視して逆流性食道炎であると診断されることが多いようです。問診により逆流性食道炎であると診断された場合は薬の服用による治療を先におこない、内視鏡検査はおこなわずに様子をみることもあります。内視鏡検査には逆流性食道炎の有無を判別する役割の他に重症度を判別するという役割もあります。

 逆流性食道炎が起こる原因

逆流性食道炎が起こるしくみをご紹介しましたが、その原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは以下に逆流性食道炎を引き起こす原因について説明していきます。

 加齢による筋力の衰え

前述のように逆流性食道炎は、食道と胃の間にある噴門の開閉がうまくおこなわれていないため起こってしまう状態です。
加齢によってその開閉をコントロールする下部食道括約筋の筋力が衰えることで逆流性食道炎が起こる場合があります。

 食道裂孔ヘルニア

食道裂孔ヘルニアとは、噴門にある横隔膜の穴から胃の一部が食道の方に飛び出してしまう病気です。
噴門部分に圧力がかかりやすく、横隔膜による噴門の開閉ができにくくなるため逆流性食道炎が起こりやすくなります。

 ストレス・飲酒・喫煙

ストレスの増大や飲酒・喫煙など生活習慣の悪化により過剰な胃酸が分泌されてしまうことに加え、ストレスによって下部食道括約筋の働きが落ちるためその過剰な胃酸が食道に逆流しやすくなってしまいます。

 妊娠・便秘・肥満などによる腹圧の上昇

妊娠によって子宮がだんだん大きくなり胃を圧迫するようになります。
また、便秘によって溜まった便とガスにより腸が膨張することでも胃を圧迫するようになります。
肥満の方も胃をはじめとした内臓に常に圧力がかかっている(腹圧が上がっている)状態になっています。
このように、必要以上に胃が圧迫されることによって胃酸が逆流しやすくなってしまうのです。
また、姿勢が悪い方もお腹が圧迫されて胃酸が逆流しやすくなってしまうので注意が必要です。

 消化不良によるもの

脂肪分の多い食事は消化に負担がかかり、十二指腸からコレシストキニンという脂肪の消化に関わるホルモンが分泌されて下部食道括約筋がゆるんだり胃酸が増えたりと逆流性食道炎が起こりやすくなってしまいます。
また、タンパク質の多い食事も消化に負担がかかり、胃酸分泌が長く続いてしまい逆流性食道炎になりやすくなってしまいます。

 逆流性食道炎の症状

胸やけや口の中に酸っぱさを感じるといった症状がよく知られている逆流性食道炎ですが、他にはどのような症状がみられるのでしょうか。
ここでは以下に逆流性食道炎の諸症状について説明します。

 胸やけ・呑酸・胃もたれ・ゲップ・吐き気

呑酸とは胃の内容物が喉元まで上がってきて口の中に酸っぱさや苦みを感じる症状を言います。
胸のあたりが焼けるような不快感のある胸やけや、胃もたれなどの症状もみられます。またゲップが過度に出るようになり、ひどい時は戻してしまうこともあります。

 上腹部痛・胸痛・背部痛

胃と食道の間にある噴門は上腹部(みぞおち)にあり、逆流性食道炎でこの部分に炎症が起きている場合は上腹部や背部に痛みを感じることがあります。
胸が締め付けられるような狭心症に似た痛みを感じることもあります。

 喉の違和感・咳き込み・声がれ

逆流した胃酸により喉に炎症が起こり違和感や痛みを生じることがあります。慢性的な咳き込みや声がれがしてしまうこともあります。

 喉・胸のつかえ感

喉がつまって食べ物等が残っている感覚や出来物があるような感覚、また飲み込んだ後で胸につかえてしまい、なかなか胃に落ちていかないように感じることがあります。

 不眠・うつ症状

就寝中に起こる胸やけなどによって何度も目が覚めてしまいぐっすり眠ることができなくなるということもあります。
逆流性食道炎の主症状である胸やけや呑酸によって、食べたいものが食べられなくなったり、毎日気分がさえなかったり、仕事や日常生活に支障をきたすようになったりとうつ症状も引き起こしやすくなってしまいます。

 治療法とセルフケア・予防法

逆流性食道炎はさまざまな不快な症状を引き起こしてしまうことがわかりました。
これらの不快な症状は早く改善したいものです。ここでは以下に逆流性食道炎の治療法やセルフケア・予防法について説明していきます。

 逆流性食道炎の治療法

主に薬によって胃酸の分泌を減少させ胃酸逆流による食道の粘膜への影響を抑えるような治療がおこなわれています。治療で使われる薬には酸分泌抑制薬であるプロトンポンプ阻害薬(PPI)やヒスタミン受容拮抗薬(H2ブロッカー)があります。
症状が著しい場合には手術をおこなうこともありますが、日本においては一般的でありません。
一般的には投薬と生活習慣の改善によって症状を改善させていきます。

 食生活の改善

噴門の開閉に重要な役割を担っている下部食道括約筋。この下部食道括約筋の働きを弱める食事や胃酸を増やしてしまう食事を控えます。例えば、脂肪分やタンパク質の多い食材・カフェイン・アルコールなどです。
胃に負担がかかる食事の摂取も気を付けた方が良いでしょう。例えば、酸味の強い食材・香辛料・甘いものなどです。
毎日の食生活において消化の良い食べ物を腹八分目に食べるということが逆流性食道炎の大切な予防につながっています。
また、オリーブオイルは消化に負担をかけないとされているので食用油をオリーブオイルに変えることも逆流性食道炎の予防に効果的です。オリーブオイルには逆流性食道炎の原因にもなる便秘を改善する効果も期待できます。

 食事以外の生活習慣の改善

胃が圧迫されることによって起こってしまう逆流性食道炎。日常生活において胃を圧迫しないということも重要になってきます。
姿勢を正して前かがみにならないようにしたり、お腹をベルトなどで締め付けないようにしたりなど気を付けてみてください。
肥満も逆流性食道炎の原因となりますので、太りすぎには注意してください。

 就寝時に気を付けること

胃酸の逆流を予防するために就寝前・中に気を付けるべきことがふたつあります。
ひとつ目は、食後すぐに横になることはさけてください。すぐ横になると胃の内容物が逆流しやすくなってしまいます。
ふたつ目は、枕や座布団を重ねて上半身を少し高くして寝るようにしてください。上半身を高くすることで胃の内容物が逆流しにくくなります。

 つらい症状は放置せずにまずは医師に相談を

いかがでしたでしょうか?
今回は、逆流性食道炎についてその概要や原因と対策などについて解説してまいりました。
食後の胸やけや呑酸など、よくあることだし病院に行くほどのことではないからと気になる症状があっても放置される方がいらっしゃるかもしれません。
食事の度に不快な思いをしたり、食事以外の時も気分がすぐれなかったりと生活の質を下げてしまう逆流性食道炎。少しでも気になることがあれば医師の診断を受けてください。もしかしたら他の病気が潜んでいる可能性もあります。
放置すると食道がんのリスクが高まるとも言われている逆流性食道炎。
まずは内科・胃腸科・消化器科などを受診して医師に相談し、ご自身でも生活習慣に気を付けながら健康的で快適な毎日をお過ごしください。

北山 尚也 医師 荻窪かえでクリニック 院長監修ドクターのコメント
最近ではネットで見た情報や知識で逆流性食道炎ではないかと心配なさっている方が増えてきています。ただ来院されても、いざ内視鏡での検査となると、抵抗を感じる方が多いのも事実です。また所見はなくても炎症を起こしている場合もあります。
当院では、内視鏡検査は確認の為に必要ではあっても、症状が治まることがまず一番と考えております。そのためカウンセリングで症状や原因として考えられる背景を聞いて、他の大きな病気が隠れていないかも総合的に判断した上で、先にお薬の処方で効果があるか経過を見て、それでも症状が治まらない場合、逆流性食道炎の疑いがあるとして内視鏡検査を行なうことも多々あります。
まずは自己判断で悩まずに、信頼できる先生にご相談されることをおすすめします。
 
監修ドクター:北山 尚也 医師 荻窪かえでクリニック 院長


 この記事の監修ドクター

北山 尚也 医師 荻窪かえでクリニック 院長

出典:http://www.ogikubo-kaede-cl.com/
北山 尚也 医師
荻窪かえでクリニック 院長

PROFILE

プロフィール
1991年 順天堂大学医学部 卒業
1994年 順天堂大学医学部附属順天堂医院第二外科 入局
2002年 胃腸病院(四ツ谷) 勤務
2010年 行徳総合病院外科 勤務
2013年5月 荻窪かえでクリニック 開院
保有資格
日本消化器病学会 専門医
日本外科学会 専門医
日本医師会 認定産業医

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 荻窪かえでクリニック

出典:http://www.ogikubo-kaede-cl.com/

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休診日 木曜日・日曜日・祝日
対応検査項目 ・大腸内視鏡検査
・胃内視鏡検査
・経鼻内視鏡検査
・鎮静剤を用いた(静脈内鎮静法)内視鏡検査
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