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【NEWS】「肥満ワクチン」開発前進 マウスの腸内細菌操作で体重抑制に成功(医師コメント3件)

大阪市立大学と東京大学からなる研究チームは8月23日、肥満や糖尿病を抑制するワクチンのマウス実験に成功したと発表した。同チームが注目したのは、昨今、よく耳にするようになった「腸内フローラ」。腸内細菌のバランスは、生活習慣病やがんといったさまざまな疾患の一因とされている。今回開発したワクチンをマウスに投与したところ、肥満や糖尿病の原因となる腸内常在細菌が、フンとして体外へ排出された。また、ワクチンを接種したマウスのグループは、接種していないマウスのグループと比べ、体重増加が約12%抑制された。
こうした特定の腸内細菌を標的としたワクチン療法は、新たな予防法・治療法として、さまざまな疾患に応用できる可能性がある。研究者の一人である東京大学の藤原康介助教は、「常在微生物に対しても効率的な免疫応答を誘導することが可能となりました」とコメントし、コレラ毒素や肺炎球菌、ノロウイルスなどの制御も期待できるとしている。腸内細菌のゲノム解析技術が進歩したため、特定の細菌だけを排除しやすくなったからだ。
食べても太りにくい体質、あるいは、特定の病気にかかりにくい体質は、「腸内フローラ」で獲得できるのか。治療法としての確立が待たれる。

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医師のコメント

  • 山崎 ゆか(麻酔科医)

腸内細菌をコントロールしちゃうなんて、面白い発想ですね。ヤクルトとか、飲みやすい取りやすいもので、注射という形ではないもので腸内細菌を変えて、病気をへらすことができたら、もっと役立つし、面白いと思います。肥満という生活習慣病だけでなく、こんな方法で、後進国の病気も減らすことができたら、夢のようですね。

生活習慣病において、腸内細菌の詳しい働きはまだわかっていませんが、体重増加などに影響していることがわかり、興味深い研究結果です。糖尿病や脂質異常症については、今後腸内細菌をターゲットにした薬が開発されるかもしれません。

  • 武井 智昭(小児科医・内科医)

食欲増進を抑えるなど、中枢神経への作用による薬効もあるように思われます。このワクチンが応用されれば、将来的には心筋梗塞や脳卒中などの生活習慣病の頻度も下がり、平均寿命のさらなる上昇に期待できます。

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