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内視鏡とは?機器や検査方法から医院選びのポイントまでご紹介します

この記事の監修ドクター:
川上 剛 医師(医療法人川上医院 院長)

病気の早期発見や、時には治療をも行う内視鏡。聞いたことはあっても、実際にその仕組みや検査方法については意外と知らないもの。
今回は内視鏡機器の種類や仕組みから、気になる検査時の痛みや医院選びのポイントまでを解説したいと思います。


 

 内視鏡とは

内視鏡とは、主に人体の内部を観察するために用いられる医療機器のことです。
細長い管のような形状をしているものやカプセルタイプのものなどがあり、体内に挿入する部分に設置されている小型カメラによって体内の観察がおこなわれます。
また、カメラによる観察目的以外に手術や標本採取が可能な内視鏡もあり、人体内部のさまざまな疾病の診察や治療に広く用いられています。

 

 タイプ別に見る内視鏡機器の構造と仕組み

前述のとおり、医療目的で使用される内視鏡はその形状や構造によっていくつかのタイプに分類することができます。
以下に、内視鏡の構造やその仕組みを機器のタイプ別に解説いたします。

 

 硬性鏡

硬質な素材でつくられた細長い筒の先端にカメラなどの機器が設置されているタイプです。
尿道や膀胱などに使用される膀胱鏡や、胸腔内の観察および治療に使用される胸腔鏡、腹腔内部に使用する腹腔鏡などがあります。

 

 軟性鏡

硬質な素材でつくられる硬性鏡に対して、柔軟な素材からつくられたチューブの先端にカメラなどの機器が設置されているタイプです。
多くの場合、軟性鏡にはカメラによる監察機能以外にも、気体や液体の注入・吸引や薬剤散布に加えて、専用のデバイスによる処置をおこなうことができる経路が併設されています。
また、軟性鏡ではその柔軟な性質を活かして機器の先端の向きを外部から自在に操作することができるタイプのものも多く見られます。
この特性によって、気管支鏡や上部消化管内視鏡など経口もしくは経鼻によって挿入されるものや小腸内視鏡・大腸内視鏡など、機器の侵入経路が曲がっている部位に対しても使用することができます。

 

 カプセル内視鏡

デジタルカメラと光源を内蔵した小型カプセルタイプのものです。
経口によって飲み込むことで消化器官内部を撮影し、撮影した画像を送信し体外のモニターに映し出すことで観察がおこなわれます。

 

 内視鏡を使用しておこなわれる検査について


機器に設置されたカメラによって人体内部を観察することができる内視鏡。
ここからは実際に内視鏡を使用しておこなわれる検査について、一般的に胃カメラと呼ばれている軟性の内視鏡を使用した「上部消化管内視鏡検査」を中心に詳しく解説してまいります。

 

 内視鏡検査は痛い?

各種検査においてまず最初に気になるのが、検査時の痛みの問題だという方も多いのではないでしょうか。
人体にとっておおきな役割をつかさどる器官である消化器系の検査が重要なものであることは言うまでもありませんが、できることならなるべく痛みや苦痛を感じずに受けたいもの。
上部消化管内視鏡検査には内視鏡の挿入箇所ごとに経口内視鏡・経鼻内視鏡と二種類の検査方法がありますが、果たしてどちらの検査方法のほうが痛みや苦痛が少ないのでしょうか?
https://medicaldoc.jp/content/endoscopy-pain/

 

 経口内視鏡と経鼻内視鏡ではどちらが楽?

上部消化管内視鏡検査において経口・経鼻のどちらを希望するかについてのアンケートでは、回答者の約6割の方が鼻から機器を挿入する経鼻内視鏡を希望するというアンケート結果が出ています。
この結果の理由には、「鼻からの方がラク」という体験者からの、経口挿入時に生じるケースがある「オエッ」という"えづき"が経鼻の場合には少ないという意見があるようです。
しかし、鼻炎患者や鼻の粘膜が弱い方の場合には経鼻による挿入は望ましくないため、経口内視鏡が使用されるケースがあります。


 

 麻酔について

経口内視鏡・経鼻内視鏡のいずれの場合でも挿入時の苦痛を軽減するために麻酔を使用することができます。
経口内視鏡の場合には、挿入前に数回に分けて液状の麻酔薬をのどにしばらく溜めることで、挿入時の喉の不快感や痛みが軽減されます。
経鼻内視鏡の場合には、挿入前に数回に分けて鼻腔に麻酔薬を塗布することで挿入時の鼻腔への不快感や痛みが軽減されます。
https://md.medicaldoc.jp/endoscope-inspection-anesthesia/
https://medicaldoc.jp/content/endoscopy-sedative/

 

 上部消化管内視鏡検査は痛い?

前述のとおり挿入経路や麻酔の効果によって、上部消化管内視鏡検査の痛みや苦痛を軽減することができるので、その痛みなどについてはあまり気にする必要は無いと言えるでしょう。
不安な方は担当医師にしっかりとご自身の要望などを伝え、ご自身の体質にあわせた最適な方法を選ぶとよいでしょう。

 

 上部消化管内視鏡検査を受けるうえでの注意点

上部消化管内視鏡検査をうけるうえでの注意点について、検査前・検査中・検査後に分けて解説いたします。

 検査前の注意点

    • 検査前日の夕食は午後9時までに済ませ、以降の飲食は控えるようにしましょう。水分摂取は問題ありません。
    • 検査当日の食事は控えましょう。水以外の水分も避けるようにするとよいでしょう。薬の服用を必要としていたり、下記の図のような方は医師と事前に相談をおこない、指示を仰ぐとよいでしょう。

  • 病院へ行く際には身体を締め付ける衣類は避け、楽な服装を選びましょう。
  • 事前に検査費用についてしっかりと確認しておくとよいでしょう。上部消化管内視鏡検査には保険が適用され、費用は保険の負担割合によっておおむね約2,000円~約6,000円程度と考えられます。

上記の検査費用はあくまで内視鏡検査の費用であり、初診料や診察料などがこれに加わります。また、内視鏡で組織の一部分を採取しておこなわれる生検(せいけん)などの検査が併せておこなわれた場合にもその費用が加算されます。

 検査中の注意点

  • 検査中は肩・首・のどの力を抜くようこころがけましょう。
  • 経口内視鏡による検査の場合には、つばは呑み込まず口から吐き出すとよいでしょう。
  • いずれの検査方法においても、げっぷは我慢するよう心がけましょう。

 検査後の注意点

  • 検査にあたって鎮痙剤や鎮静剤を使用した場合は、当日の車の運転は避けるようにしましょう。
  • 食事や水分の摂取は医師の指示に従って再開するようにしましょう。通常の上部消化管内視鏡検査の場合にはおおむね30分~1時間程度で飲食を再開できるケースが多く見られます。
  • 検査終了後に万が一吐き気や腹痛、便の異常などが見られた場合には検査をおこなった医療施設に速やかに連絡を取り、指示に従って行動しましょう。


 

 内視鏡を使用しておこなわれる手術

内視鏡は検査で使用されるカメラによる撮影以外にも、スネアと呼ばれる組織をくくって捉える器具や電気メスなどを使用しておこなわれる「内視鏡的切除」と呼ばれる手術をおこなうことができ、主として食道や胃壁・大腸などにできたポリープや早期癌の摘出に使用されます。
従来までの開腹手術を必要とする術式とは異なり、内視鏡的切除による手術は回復の必要がないため身体的な負担を大きく軽減することができるというメリットがあります。
一般的に内視鏡的切除による手術は事前の検査や事後の経過観察が必要となるため入院が必要となりますが、近年では大腸内視鏡による大腸癌・ポリープの除去などは日帰り手術によっておこなわれるケースも増えてきています。
https://md.medicaldoc.jp/polyp-naishikyou-kensa/

 

 内視鏡検査における医院選びのポイント

前述した注意点を心がけることで安心して受けることができる内視鏡による検査・手術ですが、検査や治療の精度や確実性をより向上させるためには的確な医師と医療施設選びが重要であることは言うまでもありません。
ここでは、内視鏡による検査や手術を検討するときに抑えておきたい医師・医療施設選びのポイントとなる、日本消化器内視鏡学会が定める各種認定制度について解説いたします。

 

 日本消化器内視鏡学会について

日本消化器内視鏡学会とは、内視鏡機器や手技の促進や向上を通じて内視鏡による消化器疾病研究の推進をはかり、広く人類の福祉に貢献することを目的として設立された一般社団法人です。
内視鏡学全領域において全世界に対する指導的役割を担うこの団体は、機関誌発行や研修会・講習会の開催などの活動を通じて内視鏡技術の向上や普及の活動をおこなっており、その活動の一環として専門医制度や技師制度などの臨床技術者に対する各種認定制度を定めています。
https://md.medicaldoc.jp/endoscope-certified-technician/

 

 日本消化器内視鏡学会が認定する専門医について

日本消化器内視鏡学会は、医療の水準を高め消化器内視鏡の進歩をはかることを目的として、幅広い知識と高い技術力をもつ消化器内視鏡専門医を養成するために専門医制度を定めています。
専門医として認定されるためには、その知識や技術力・経験において非常に高い基準の審査を通過する必要があることから、制度の認定を受けた専門医の知識・技術力・経験には一定の信頼性が担保されていると考えられます。
https://md.medicaldoc.jp/endoscope-specialist/

 

 日本消化器内視鏡学会が認定する検査技師について

上記の専門医制度と同様に、消化管内視鏡検査において治療の介助や補助業務に携わる看護師や医療技術者を対象とした消化器内視鏡技師の認定制度も設けられています。
この制度においても非常に高い基準の認定試験をクリアする必要があり、制度の認定を受けた検査技師には専門医同様に一定の信頼性が担保されていると考えられます。

 

 認定専門医・認定技師による内視鏡検査の信頼性

このように、日本消化器内視鏡学会による認定を受けた専門医・検査技師はその高い基準をクリアしており、知識・技術力・経験において一定の信頼性が担保されていると考えられます。
さらに、一度認定を受けたら永続的に資格を保持していられるわけではなく定期的な更新が必要であるため、認定を受けた専門医・検査技師は常に最新の知識や高い技術力が維持されていると考えられます。
もちろん認定を受けた専門医・検査技師だけが優れた技術者であるというわけではなく、認定を受けていない医師のなかにも優れた技能を持つ方はいますが、一定の信頼性が担保されている認定を受けた専門医・検査技師を選ぶことは質の高い内視鏡検査・治療を選択するためのひとつのポイントとして大変有効であると言えるでしょう。

川上 剛 医師 医療法人川上医院 院長監修ドクターのコメント
医学技術の進歩により、内視鏡も細径化され口からの胃カメラ検査も苦痛が少なくなり受けやすくなりました。そして鼻からも胃カメラ検査が受けられるようになり今や新規患者様の数は経鼻胃カメラ検査が経口胃カメラ検査を上まっております。しかし経口胃カメラ検査の利点が有りますし、経鼻胃カメラ検査にも鼻出血や鼻の痛み等引き起こす欠点もあります。
そのため当院では患者様と相談した上胃カメラ検査をどのように受けてもらうか選んでもらいます。口の胃カメラ検査に慣れている人はわざわざ違う方法を勧めたりしませんし、以前胃カメラ検査で嫌な思いをした人には鼻からの胃カメラ検査や眠くなる薬を使って受けられる胃カメラ検査等また違った胃カメラ検査を受ける方法を提案いたしますので悩まれている方は一度ご相談下さい。
 
監修ドクター:川上 剛 医師 医療法人川上医院 院長




 

 この記事の監修ドクター

川上 剛 医師 医療法人川上医院 院長

出典:http://osaka-1114.com/
川上 剛 医師
医療法人川上医院 院長


 

PROFILE

【2001年】
埼玉医科大学卒業し同年医師国家試験合格後、関西医科大学附属滝井病院にて研修。
【2002年】
関西医科大学第三講座入局。
その後奈良社会保険病院、洛西ニュータウン病院勤務
【2016年9月】
医療法人川上医院院長に就任。