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嵌頓包茎の症状や原因、治療方法とは?

嵌頓包茎(読み方:かんとんほうけい)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長

嵌頓包茎とは

嵌頓包茎は、めくれた包皮を亀頭にかぶせることができなくなった状態です。最もよく起こるのは、医療上の処置(カテーテル挿入など)の後や子どもの陰茎を清潔にした後、包皮をめくったままにしていた場合です。亀頭が腫れ、めくれた包皮にかかる圧力が増して元に戻らなくなります。圧力が増すとやがて陰茎への血流が妨げられ、包皮を引き戻さなければ陰茎組織が破壊されるおそれがあります。応急処置としては、手で亀頭を圧迫して収縮させ、包皮をかぶせます。この方法がうまくいかなければ、陰茎に麻酔を施し、包皮に切れ目を入れて締めつけを緩和します。その後、包皮環状切除を行います。

引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/21-男性の健康上の問題/陰茎と精巣の病気/包茎と嵌頓(かんとん)包茎

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長ドクターの解説
亀頭を無理に露出し、包皮を戻せなくなった状態を嵌頓包茎(かんとんほうけい)と呼びます。狭くなった包皮が陰茎を締め付ける為に亀頭と包皮はうっ血して次第に腫れあがってきます。そのまま放置をすると、ペニスの末端は壊死(えし)してしまうため急いで整復をする必要があります。自分で包皮をもとに戻せない場合には至急医療機関を受診してください。

嵌頓包茎の症状

包皮を引っ張って無理におちんちんの頭を出そうとすると,狭い皮膚で締め付けられて,亀頭がひどく腫れてしまうようになります

引用:日本小児外科学会
http://www.jsps.gr.jp/general/disease/gu/df4ubw

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長ドクターの解説
嵌頓包茎の病態を分かりやすく例えると、『ペニスを輪ゴムで強く締め付けた状態』です。包皮の強い締め付けによって陰茎や亀頭部に循環障害がおこり包皮はリング状に膨れ上がります。この状態が長時間続くと亀頭や包皮が壊死を起こします。思春期の包茎の男の子が自分で無理やり亀頭を露出させてしまうことで、元に戻らなくなってしまったケースは泌尿器科の外来でよく見かけます。嵌頓包茎は、時間が経過すればさらに悪化するため早急に整復をする必要がありますが、思春期の子は恥ずかしがって親にも話したがらないため治療が手遅れになりがちです。包皮の先端が狭くて気になる場合には嵌頓包茎になる前に泌尿器科の専門医へ相談をしてみると良いでしょう。

嵌頓包茎の原因

通常幼少時のペニスの状態は包茎で、ペニスの先端は狭くなっています。
この狭い部分は、第二次成長期の頃より、勃起を繰り返すうちに広げられ、 亀頭は露出されるようになりますが、この過程において十分この包皮口(先端)が拡げられないと包皮先端が狭い為に亀頭を露出することが出来ない真性包茎となり、お風呂場でペニスを洗っている時や他の行為などの何らかの拍子で無理に亀頭が露出されてしまったことが原因となります。

引用:医療法人社団美幸会
http://www.men-o.com/hokei/disease/kanton.html

嵌頓包茎の検査法

包皮輪による絞厄と包皮の浮腫を認めれば診断は容易である。包皮が翻転しているので通常は陰茎亀頭部が明らかになっている。乳幼児では,包皮が柔らかいため包皮の浮腫が著明となって亀頭部が見えない場合もある。
鑑別診断として,1)包皮亀頭炎,2)心不全,腎不全,低蛋白血症による浮腫,3)悪性腫瘍等による骨盤腔内リンパ管閉塞によるリンパ浮腫,4)真性包茎に発症した陰茎癌,などがあげられる。いずれも包皮の浮腫が著明になる場合があるが,包皮輪による絞厄は見られず鑑別は容易である。

引用:嵌頓包茎の診断と治療-仙台市立病院(pdf)
https://hospital.city.sendai.jp/pdf/p173-174%2022.pdf

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長ドクターの解説
嵌頓包茎の診断は、視診や触診だけでわかるので特に検査を必要としません。『包皮を剥いた場合に開口部が狭く亀頭が完全に露出できない』、『包皮を剥くときに激しい痛みを感じる』、『亀頭を露出した状態で勃起すると痛みが出る』等の症状がある方は嵌頓包茎の予備軍と考えられるので注意が必要です。

嵌頓包茎の治療方法

このような嵌頓包茎(かんとん包茎)の症状になった場合、その多くは元に戻すことができず、そのまま放置した場合、浮腫んだ包皮やうっ血した亀頭部が壊死 (血流が阻害され、その組織が死んでしまう)する可能性が高い為、早期に外科的な処置(包茎の手術など)が必要となります。

引用:医療法人社団美幸会http://www.men-o.com/hokei/disease/kanton.html

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長ドクターの解説
嵌頓包茎は、早期であれば自分で整復が可能です。応急処置の方法を記載しますので試みてください。①左手でペニスを握り、②右手の親指で亀頭を押し込みながら左手を引っ張り上げます。包皮が浮腫んで皮膚から組織液が染み出ている場合は手が滑ってうまくいかない事があります。この場合には滑らないように左手にタオルを持ち、同様に行ってみると良いでしょう。それでもうまくいかない場合は早急に泌尿器科、もしくは救急外来を受診してください。用手での整復を試みても包皮が戻らない場合には、腫れた包皮に小さな切開を入れて浮腫んだ組織液を抜いた上で再度整復を試みます。それでも整復不可能であれば外科的処置(背面切開術、または環状切除術)を行います。


この記事の監修ドクター

名城 文雄 医師 なしろハルンクリニック院長名城 文雄 医師
なしろハルンクリニック 院長

PROFILE

●略歴
平成3年 琉球大学医学部卒業、琉球大学医学部附属病院
平成4年 鹿児島県 新村病院
平成5年 嶺井医院
平成6年 中頭病院
平成7年 沖縄県立 北部病院
平成8年 琉球大学医学部附属病院
平成9年 沖縄赤十字病院
平成12年 沖縄第一病院
平成13年 中頭病院
平成20年 おもろまちメディカルセンター
平成25年 同仁病院
平成26年6月 なしろハルンクリニック開院
●資格
日本泌尿器学会専門医
日本透析医学会専門医
●その他
同仁病院非常勤医師(毎週木曜日午前・午後外来)