お酒を飲むときに気を付けたいアルコールと虫歯の関係性

日頃からアルコールをたしなむ人は多いと思います。しかし、せっかくの美味しいお酒が虫歯の原因になっているとしたらどうでしょうか?誰しも虫歯にはできるだけなりたくないものです。しかしお酒も楽しみたい……。虫歯にはなりたくないけれど、アルコールは摂取したいという方へ、虫歯とアルコールの関係性について、Medical DOC編集部がお届けします。

この記事の監修歯科医師
村井 眞之 (村井歯科 院長)

虫歯の原因とアルコール

甘いものが虫歯の原因になるという話はよく耳にします。しかし、普段甘いものを口にしなくても虫歯になる人はいます。大人になってからの虫歯はお酒が原因?虫歯を予防するには禁酒が必要?ここでは、そんな疑問を解説していきます。虫歯の原因を正しく理解し、アルコールが歯にどんな影響を与えているのか、紐解いていきましょう。

虫歯になる仕組み

そもそも、なぜ人は虫歯になるのでしょうか?虫歯になりやすい人となりにくい人がいると言われていますが、それには歯の質が大きく関係しています。そして、その質を左右するのが口腔内環境だと言われています。虫歯とは、糖分を栄養に酸が作られ、歯の表面のエナメル質を溶かしていくことから始まります。そして、そこに虫歯菌が住み着くことで、虫歯を進行させていきます。つまり、虫歯を予防するには、糖分の摂取を控えるか、摂取した後に十分に取り除く必要があるのです。

気にすべきはアルコールより糖分

虫歯になる原因として、アルコール摂取が直接関係している可能性は低いと言われています。アルコールを多く飲めば飲むほど、虫歯になりやすいかというとそのような因果関係は認められていません。しかし、お酒を飲むことが虫歯の原因になるとすれば、考えられるのはお酒に含まれる「糖分」です。お酒の種類によっては、飲みやすいように砂糖が含まれていたり、甘いリキュールを使用して作られたりしているものが多くあります。また、お酒の席では何杯も続けて飲むこともありますので、摂取量を考えるとかなりの糖分が口腔内を通過していることになります。この糖分が酸を作り出すことで、虫歯を誘発している可能性があると言えるでしょう。

虫歯になりやすい飲酒習慣

アルコールが虫歯の直接の原因になる可能性が低いことは、前述の通りですが、虫歯になりやすい飲酒習慣というのがあると言われています。お酒が好きな人なら、一つは心当たりのあるものが見つかるのではないでしょうか。虫歯を作り出してしまう飲酒習慣を解説していきます。

長時間の飲酒によるだらだら食べに注意

虫歯になりやすい状態として、口の中が酸性でいる時間がどれほど長いかが関係しています。口の中に食べ物がある間は口腔内が酸性になります。これは、歯が溶けやすい状態になっていることを意味します。本来であれば、口の中に食べ物がない時間を作って口腔内をアルカリ性に戻す必要があります。ところが、飲み会などでは2~3時間かけて飲食することが多いでしょう。口の中に食べ物がある時間が長いと、酸が歯の表面のエナメル質を溶かし、虫歯になりやすい環境を生み出している可能性があります。飲み会の機会が多い人、晩酌の時間が長い人は、この状態が習慣化していますので要注意です。

アルコールで口の中が乾燥しやすくなる

アルコールを多めに摂取した帰り道や翌日に「のどがよく渇く」「やたらとトイレに行きたくなる」と感じたことがある人は多いと思います。これは、アルコールにある脱水作用や利尿作用が原因です。身体が脱水状態になると、口の中も乾燥してきます。これは、唾液の分泌量が減少しているということです。唾液には自浄作用があり、虫歯菌の増殖を抑制する働きがあると考えられています。十分な唾液量があると、虫歯の原因になるような汚れを洗い流してくれたり、抗菌作用で虫歯菌を抑制したり、再石灰化を促し虫歯に強い歯を作ってくれると言われているからです。つまり、口の中が乾燥している状態は、虫歯菌が活動しやすい状況にあると言えます。

飲みすぎ注意!吐き戻しは歯を溶かす

誰しも過去に一度はお酒を飲みすぎてしまったことがあると思います。その際に、気持ちが悪くなって思わず吐き戻してしまったことはありませんか?胃酸は、歯のエナメル質を溶かす力があります。胃酸が逆流することで歯の表面のエナメル質が溶けると、細菌が歯に留まりやすくなり、虫歯になりやすい環境ができあがってしまいます。ついつい飲みすぎて吐き戻すことが多いという人は、その胃酸が歯に悪影響を与えている可能性があるということを覚えておくとよいでしょう。

飲酒後にはきちんと歯磨きを

虫歯の予防で最も忘れてはいけないのが、「歯磨き」です。しかし、人によってはアルコールを摂取することで気持ち良くなって眠たくなってしまい、そのまま寝てしまうということがあるでしょう。目が覚めてから歯を磨けばいいや、と思う人もいるかもしれませんが、寝ている間にも虫歯は着々と進行していきます。歯磨きをしないまま眠ってしまうことが常態化しているという人は注意が必要でしょう。お酒を飲んだ日でも必ず、寝る前にはきちんと歯を磨くことを忘れないでください。

虫歯治療中のアルコール摂取

ここまでは虫歯の「予防」とアルコールがどのように関係するかとお伝えしてきましたが、ここからは、虫歯になってしまった後の「虫歯治療」とアルコールの関係について解説していきます。

治療当日の飲酒は要注意

アルコールには、血行を良くする働きがあると言われています。アルコールを摂取すると血管が拡張するため、歯の治療で切開や抜歯を行った場合、必要以上の出血を促してしまいます。適切な処理をして止血した後でも、飲酒により血が止まらなくなり身体に負担がかかることが想定されます。治療当日の飲酒は控えた方が良いと担当医に言われることが多いでしょう。また、傷の治りを早くするという意味でも、過剰な出血は避けるべきと考えられています。治療の効果を最大限にするためにも、治療当日の飲酒は控えたほうが良いでしょう。

アルコール摂取が虫歯の痛みを増幅させる可能性も

飲酒をすると虫歯の痛みが増すと感じる人がいます。それは、アルコールを摂取して血行が良くなり、血管が膨張することで神経を圧迫し、痛みが増幅しているためです。アルコールがさらに虫歯を悪化させる原因になるわけではありません。しかし、虫歯の痛みはできるだけ最小限に抑えたいものです。もし虫歯になってしまったら、アルコール量を見直すことも考えたほうがよいでしょう。

虫歯予防とお酒の上手な付き合い方

以上、虫歯とアルコールの関係についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?アルコールが虫歯の直接的な原因になる可能性は低いと言われています。一方で、お酒に含まれる糖分や飲酒習慣によっては、虫歯を誘発する可能性があることがお分かりいただけたかと思います。虫歯になりたくないからといって、アルコールを辞めなければいけないことはありません。虫歯になる仕組みを正しく理解して、虫歯になりにくい状況を作りだしていくことが重要です。アルコールは適量を楽しみ、飲酒後はきちんと歯を磨くようにしましょう。お酒と正しく付き合っていくことが、虫歯を予防することにつながるかもしれません。

村井 眞之 歯科医師 村井歯科 院長監修ドクターのコメント
お酒にはアルコールの部分とそれ以外の部分(主に糖質)が含まれます。
特に糖質が多い醸造酒では、その糖質がむし歯に作用します。甘いお酒はそれ以外の甘いものと同じリスクがあります。お酒と一緒にとる事が多いおつまみも味が濃いものが多い(糖質も多い)ものです。糖質は口の中に瞬間的にあるぶんにはリスクは高くないのですが、すぐ歯を磨かなかったり、ダラダラと糖質と触れている時間が長いことがよくありません。

また「BBB」といって血液と脳の組織液の間に異物を通さないシステムがあるのですが、アルコールは通ってしまい、脳細胞にアルコールが作用して麻痺してしまいます。
麻痺が起こると人によって症状が出て、よい時はいい気分になるのでよいのですが、宵の度合いによって就寝前のブラッシングが疎かになったり、動機づけがしっかりされている方でも、歯磨きの、きっちり度が下がって、普段より良く磨けないということが多いものです。

たまになら飲酒も良いかもしれませんが、度が過ぎ、ブラッシングの低下が続くことでむし歯のリスクが高くなってしまいます。
甘いお酒はほどほどに。量は度を越えない。
以上に気をつけてください。

 
監修ドクター:村井 眞之 歯科医師 村井歯科 院長

虫歯治療でおすすめの歯医者さん 関東編

村井歯科

出典:http://www.dc-murai.com/

電話番号 0296-25-0871
住所 茨城県筑西市二木成981
アクセス JR水戸線 下館駅 徒歩11分
診療時間 【月〜土】9:00~12:00/14:00~17:00
休診日 木曜日・日曜日・祝日
※12月29日~1月3日、8月13日~8月16日は休み
URL http://www.dc-murai.com/

この記事の監修ドクター