【漫画付き】マスクの長時間使用は、肌に悪影響!? 肌荒れ対策はどうしたらいいの?

公開日:2020/08/05
【漫画付き】マスクの長時間使用は、肌に悪影響!? 肌荒れ対策はどうしたらいいの?

新型コロナウイルス感染症対策に欠かせないマスクですが、長時間使用することによる肌への影響が気になっている方も多いのではないでしょうか? 紫外線が強い季節のマスク日焼けや、マスクによる肌荒れ対策について、皮膚科専門医の木村有太子先生にお話を伺いました。

木村 有太子

監修医師
木村 有太子(順天堂大学医学部附属浦安病院 准教授)

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医師、医学博士。2003年獨協医科大学医学部卒業。順天堂大学医学部附属浦安病院皮膚科所属。2013年より准教授。2016年ドイツ ミュンスター大学病院皮膚科へ留学。2016年順天堂大学医学部附属浦安病院皮膚科 准教授。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本皮膚科学会認定 美容皮膚科・レーザー指導専門医、日本医真菌学会認定専門医

マスクによって生じる摩擦が肌荒れの原因

マスクによって生じる摩擦が肌荒れの原因

編集部編集部

マスクのせいで肌が荒れるということはあるのでしょうか?

木村先生木村先生

あると思います。肌荒れが起きる大きな理由として、物理的刺激が考えられます。マスクが肌にふれている状態で、顔の表情筋が動くことによって、マスクと皮膚に摩擦が生じてしまい、肌荒れが起きるのです。口元は顔の中で一番動きがあるパーツですから、マスクをしていれば摩擦でカサカサになってしまう場合もあります。

編集部編集部

マスク肌荒れがしやすい方の特徴はありますか?

木村先生木村先生

普段からニキビができやすい方にとっても、マスクはあまりよくありませんね。ニキビとマスクで摩擦が起きると、ニキビが炎症を起こして悪化しやすくなります。また、常に蒸れた環境が続くので、細菌が繁殖しやすくなってしまいます。

編集部編集部

ニキビが大きな悩みになっている思春期世代にとっては、マスクは大敵ですね……。

木村先生木村先生

そうなのです。皮脂の分泌が多い年齢の方たちには、長時間のマスク使用は酷だなと思います。

編集部編集部

ほかに、マスク肌荒れしやすい方の特徴はありますか?

木村先生木村先生

やはり、アトピー性皮膚炎の方は、マスクの長時間使用で悪化しやすくなります。肌のバリア機能が弱くなってしまっているので、少しの摩擦でも刺激になってしまうのです。また、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)の方も、マスクが悪影響を与えてしまいます。脂漏部位という皮脂の分泌が盛んな部位にマスクをすることで常に蒸れてしまって、菌が繁殖するなどの肌トラブルを招きやすくなります。

編集部編集部

蒸れるということは、乾燥しにくいということなので、乾燥肌の方にとってはよさそうに感じます。

木村先生木村先生

確かに、乾燥肌の方にとって保湿効果のあるマスクはよさそうですが、乾燥による肌荒れがある場合は、マスクの保湿力よりも摩擦の悪影響のほうが強いかもしれません。荒れた肌に異物があたり、こすれることで、炎症を招いてしまうのです。

夏のマスク、蒸れ対策と紫外線防止効果は

夏のマスク、蒸れ対策と紫外線防止効果は

編集部編集部

水着素材や冷感タイプのマスクが話題になっていますが、少しでも蒸れを防ぐ方法があったら教えてください。

木村先生木村先生

理想は、使い捨てタイプのものをこまめに交換することです。ところが、費用面を考えると、難しいと感じる方もいらっしゃるでしょう。そこでおすすめなのが、マスクの中に布を1枚入れて使用し、布が湿ってきたら取り替える方法です。ガーゼタイプのものだと通気性がよくてよいと思います。

編集部編集部

インナーマスク布をこまめに取り替えれば清潔ですし、蒸れも軽減できるのですね。

木村先生木村先生

そうですね。マスク本体が湿気を含む前に交換するのがポイントです。

編集部編集部

紫外線対策はどうでしょうか? マスクをしていると日焼け防止になりますか?

木村先生木村先生

UVカット効果がある布を使用しているマスクだと、日焼け防止になると思います。一般的な不織布やガーゼ素材のマスクだと、紫外線をすべて防ぐことはできませんので、ある程度は日焼けしてしまいます。マスクをする部分にも日焼け止めをきちんとぬってお出かけされたほうがいいでしょう。日焼けムラはなるべく避けたいですから。

自分の肌に合ったマスクを選ぼう

自分の肌に合ったマスクを選ぼう

編集部編集部

不織布、ガーゼ、絹、水着素材と、マスク選びで迷っている方も多いと思いますが、肌荒れしにくいタイプはどれでしょうか?

木村先生木村先生

何が一番というのは正直、言い切れません。肌のタイプは人それぞれですので、自分の肌に合ったものを選んでいただくことが肝要です。衛生面を重要視するのであれば、不織布の使い捨てのものを使用し、こまめに取り替える。不織布の硬さで肌荒れしてしまう方は、やわらかいガーゼ素材を選ぶ。このような工夫が大切です。

編集部編集部

実際につけてみて、心地よい素材を選ぶのがベストということですね。

木村先生木村先生

はい。また、サイズも重要です。ゆったりしているもののほうが肌にあたりにくいと思われがちですが、大きければいいというものではありません。ご自身の顔にフィットしているものを選んでください。さきほどもお話ししましたが、マスクと肌に摩擦が起きないようにすることも大事なので、口を動かすたびにズレてしまうサイズのものは避けるべきです。

編集部編集部

実際にマスクで肌が荒れてしまった場合はどうしたらよいのでしょうか?

木村先生木村先生

肌荒れの症状によって対処は変わってきます。赤みが出ている、かゆみが出ている、カサカサになってしまっているなど、それぞれに合った治療が必要かもしれませんので、皮膚科を受診することをおすすめします。肌の一番上には皮脂が乗っているのですが、マスクとの摩擦によって皮脂がはがれがちになります。普段は肌が丈夫な方でも、マスクによって皮脂が取れてしまい、肌トラブルを招きやすくなっているのです。以前よりこまめに、ご自身の肌をチェックしてみてください。

編集部まとめ

肌荒れの原因はマスクによる物理的刺激と、蒸れることで細菌が繁殖しやすい環境にあるということでした。そして、肌荒れを防ぐためには、自分にあった“素材”と“サイズ”のマスクを探すことが肝要とのこと。少しでも快適にマスクを使用し、新型コロナウイルスの感染リスクを下げるようにしましょう。

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順天堂大学医学部附属浦安病院

順天堂大学医学部附属浦安病院
所在地 〒279-0021 千葉県浦安市富岡2丁目1番1号
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診療科目 内科系全般、外科系全般