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誰でも受ける可能性がある白内障手術!手術の種類と費用は?

 更新日:2023/03/27

高齢化社会の現代、白内障は誰もがなる可能性がある眼の病気です。視力が落ちてきて生活に支障をきたすようになってしまうと、いよいよ手術が必要になります。手術は日帰りでも行うことができて、痛みもあまりなく短時間で終わります。でも、どういう手術が行われるのか、手術の費用がいくらくらいになるのかが気になります。そこで、気になる白内障の手術の種類と費用について、Medical DOC編集部がお届けします。

この記事の監修ドクター:
石﨑 英介 医師(石﨑眼科医院 院長)

白内障の手術の方法

おおまかな手術内容

白内障は薬では治すことはできず、現段階では治療方法は手術しかありません。手術は日帰り手術で可能で、進行しすぎないうちに行うと時間も10分ほどで終わります。費用もあまりかかりません。手術内容は濁った水晶体を取り出し、眼内レンズを移植するという方法で行います。ただし、白内障が進行しすぎていて水晶体の核が固くなっている場合は、核ごと取り出さなければならないため、手術時間や視力が回復するまでの時間がかかる場合があります。白内障と診断されたら少しずつ進行していきますので、がまんせずになるべく早く手術をしたほうが、見えにくい時間が少なくクリアな視界を取り戻すことができます。

白内障の手術は保険適応?

保険適応の白内障手術

保険適応の白内障の手術は単焦点眼内レンズの手術になります。この手術ではピントが1点にしか合わすことができないので、術後も眼鏡が必要になることが多いです。例えば遠くを見えるようにした場合、老眼が残ってしまうので、近くの文字などを見る場合に老眼鏡が必要になります。逆に近くの物を見えやすくした場合、遠くを見る時にぼやけてしまうので、眼鏡が必要なことがあります。乱視の強い場合には乱視矯正の眼内レンズを選択することもあります。

保険適応の場合の費用の目安

保険適応による白内障の手術費用は、個人によって、受ける病院によって、また処方される薬によって少し差が出てきますので、あくまでも目安の費用となります。1割負担の方で片目が15,000円、両目で30,000円が目安になります。1割負担で片目が15,000円ですので2割負担の方であれば片目が30,000円、両目が60,000円、そして3割負担の方は片目が45,000円、両目で90,000円となります。

保険適応外の白内障の手術

先進医療指定手術

保険適応外の白内障手術は多焦点眼内レンズを使う先進医療指定手術になります。単焦点眼内レンズではピントが一点にしか合わせることができませんが、多焦点眼内レンズでは老眼、近視、遠視を一度に治療することができて、手術後は眼鏡やコンタクトレンズが不要の生活を送ることが可能です。多焦点眼内レンズには先進医療対象外のものもありますが、先進医療指定手術であれば、先進医療をカバーする民間の保険に加入している場合、ほぼ全額が負担されることがあります。

保険適応外の場合の費用は?

保険適応外の白内障手術の費用は、使用するレンズによって、また病院によってまちまちです。保険適応より高額にはなりますが、先進医療をカバーする民間の保険に加入していると費用が戻ってくることもあり、一概に高額ということも言えません。ここであげるのは、目安としての費用となります。多焦点レンズを使う先進医療指定手術の一例は片目で466,000円ですので、両目だとその倍額になります。また片目360,000円の例もあり、病院によって差があるというのが現状です。多焦点眼内レンズは誰にでも合うというわけではありませんので、手術前にしっかりとしたカウンセリングと検査が必要です。

費用の負担を少なくしたい白内障の手術

高額療養費制度

1カ月の医療費が限度額を超えたら、超えた額を支給してくれる制度が高額療養費制度です。医療費が家計の負担にならないための制度で、限度額は年齢や所得に応じて決められています。白内障の手術は高額になることが多いので高額療養費制度によって、限度額を超過した分が返ってくる可能性があります。しかし1カ月の間に片目の手術しかしなかった場合は返ってこないこともあります。両目を一度に手術することはあまりなく、1カ月の間に両目の手術を受ければ、個人によって額に差がありますが、限度額の超過分が戻ってくることになります。費用が高額であっても多焦点眼内レンズの手術はこの制度の対象にはなりませんので、注意が必要です。

保険会社のの先進医療給付金

先進医療対象の多焦点眼内レンズを使う白内障の手術の費用は、保険対象外となり、高額になることで、この手術を受けることを躊躇する人もいます。しかし民間の保険会社には先進医療にかかる費用をカバーするプランや特約を設けているものがあります。先進医療のをカバーする医療保険や生命保険の特約に加入していると、費用のほとんどがカバーできる場合があり、費用の負担もなく安心して手術を受けることができます。ただし手術の直前に急いで保険に加入しても対象にはなりませんので注意が必要です。

白内障は誰でもかかる可能性がありますので、満足がいく治療をしたい場合には、白内障にかかっていない時期から先進医療の費用をカバーできる保険に加入しておくことを検討してみるようにしたいものです。

保険会社の手術給付金

民間の生命保険に加入している人は、医療特約をつけることが多いです。特約には入院をすれば支払われるもの、手術をすれば支払われるものがありますが、白内障の手術の場合は手術給付金として支払いの対象になることがあります。この場合は保険適応の単焦点眼内レンズの手術、多焦点眼内レンズの手術ともに給付の対象となります。ただし保険会社、また契約内容によって支給されるのか、金額はどうなるのかが変わってきますので、わからない点は必ず保険会社に問い合わせをするようにしなければなりません。

悪化する前に受けたい白内障の手術

白内障は加齢によるものがほとんどですが、先天性のものや外傷性のもの、薬剤によるものなどがあり、決して高齢者だけが発症するものではありません。

白内障になってしまうと薬などで進行を抑えることはできますが、手術以外で完治させることはできません。少しずつ進行していきますので、徐々に視力が落ちていき生活に支障が出てきます。白内障の手術は早ければ早いほど時間も短く済みます。悪化すると時間も費用もかかってしまいますので、できるだけ悪化する前に手術をしてクリアな視界を取り戻したいものです。

手術には大きく分けて保険適応の単焦点眼内レンズの手術、保険適応外の多焦点眼内レンズの手術があります。費用は高額療養費制度や民間保険会社の給付金などで負担を減らすこともできます。誰もがかかる可能性がある白内障に備えて、まだ症状が出ないうちからいろいろと備えておきましょう。

石﨑 英介 医師 石﨑眼科医院 院長監修ドクターのコメント

白内障手術のタイミングはそれぞれの生活環境や必要な見え方によって違いますので、とくに決まりはありません。以前は見えにくくてもしばらく辛抱していよいよがまんできなくなれば手術、という考え方が主流でしたが、現在では手術方法や器械の進歩により手術のタイミングは早くなってきており、少しでも見えにくさを感じるようになればがまんせずに医師に相談されることをお勧めします。

 

監修ドクター:石﨑 英介 医師 石﨑眼科医院 院長

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石﨑眼科医院

出典:http://ishizakiganka.jp/

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0120-834-113(コンタクトレンズ専用)
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コンタクトレンズ外来:木曜日
Pickup 【資格】
・日本眼科学会認定 専門医
・眼科PDT研究会認定医
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URL http://ishizakiganka.jp/

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