「毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆい」時の対処法は?主な原因も医師が解説!

毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆいのを治すには?メディカルドック監修医が対処法や考えられる原因・病気・何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

監修医師:
池澤 優子(あい皮ふ科・アレルギー科クリニック)
目次 -INDEX-
毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆい症状で考えられる病気と対処法
ひげや腕、すねの毛を剃ったあとに、赤いポツポツがみられるという経験をしたことがある方はいらっしゃるでしょうか。
皮膚は平坦にみえても、実は毛穴があり、カミソリなどで毛を剃ることで小さな傷が生じ、皮膚に異常が生じる場合があります。今回の記事では、剃毛後に皮膚に赤いポツポツが生じる原因や対処法について解説します。
毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆい症状で考えられる原因 と対処法
カミソリによる摩擦や刃の刺激によって、刺激性接触皮膚炎を起こすことがあります。特に脇やデリケートゾーンなどは皮膚が薄く敏感なため、剃毛後に生えてくる毛が皮膚を刺激して赤みやかゆみが出やすい部位です。また、上肢や下腿では乾燥やアトピー性皮膚炎のある方が剃毛によって表皮バリアを損ない、乾燥やかゆみ、湿疹を起こすこともあります。
適切に治療を行わないと、肌の黒ずみや傷跡が残るケースもあります。症状が改善するまでシェービングを避けるようにしましょう。そして、そる時には毛の方向に行うとよいでしょう。
皮膚の赤みやポツポツ、かゆみが続くときには皮膚科での診察を受けることをおすすめします。
毛をそったあと赤いポツポツが出て痛い、痛痒い症状で考えられる原因と対処法
カミソリによって肌が傷ついたことで、毛孔(毛穴)に一致した毛包炎(毛のう炎)が起こることがあります。皮膚の赤みやポツポツ、かゆみが現れます。毛穴の浅い層にのみ、細菌感染が起こった状態です。
また、偽毛包炎といって、生えている毛の先が他の部分の皮膚に入り込み、真皮のなかで成長を続け、炎症反応を起こした場合も考えられます。これは、巻き毛の方や毛が太い方で起こりやすいとされています。こちらは、毛が肌のなかにとどまることで炎症反応が起こっている状態です。
痛み伴うケースでは、毛包炎が悪化している場合や、偽性毛包炎に細菌感染を伴っている状態などが考えられます。毛包炎のなかでも、須毛部(すもうぶ)(口ひげ、顎ひげ、頬ひげ)に生じたものを、尋常性毛瘡(じんじょうせいもうそう)と呼びます。毛包炎が進行し、皮膚の深い場所にも炎症が及ぶと痛みを伴うこともあります。
炎症が起こっている部位が小さい場合には、患部を清潔に保つ、抗菌薬の外用剤を使用するといった対応が適切です。しかし、病変部が多発する際には、尋常性毛瘡の場合は、抗菌薬の外用や内服を行う必要があるかもしれません。皮膚科を受診しましょう。
一方、口の周りなどに赤いポツポツができ、かゆみや痛みを伴う場合には、単純ヘルペスなどの病気の可能性も考えられます。単純ヘルペスウイルス感染症は、毛をそった後に限ったものではありませんが、単純ヘルペスウイルスが口や性器に感染し、水疱(すいほう:液体で満たされたできもの)を引き起こすものです。唇や口の周りの皮膚にチクチク感やかゆみ、熱っぽさを感じ、その後に水疱ができたときには単純ヘルペスウイルス感染症かもしれません。単純ヘルペスウイルス感染は治癒するものではなく、ウイルスが身体に潜み、ときに水疱を作るといった症状が出るものです。アトピー性皮膚炎患者さんでは口唇のまわりのみでなく、顔面や頸部、体幹にも単純ヘルペスによって水疱がでることがあります。治療法は、抗ウイルス薬です。もし単純ヘルペスかもしれないと感じた際には、皮膚科を受診するようにしましょう。
すぐに病院へ行くべき毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆい関連症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆく皮膚の赤みが続く症状の場合は、皮膚科
毛をそった後、赤い発疹が出た場合、カミソリ負けや、毛包炎になっているかもしれません。しかし皮膚の赤みがひろがり、数日経っても自然に消えない場合には医療機関を受診しましょう。
皮膚科での適切な治療を受けることで、傷跡を残さずに治すことも可能となるでしょう。
毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆい症状が特徴的な病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆい」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
刺激性接触皮膚炎
カミソリの刃による摩擦や刺激で角質層が削られ、皮膚のバリア機能が一時的に低下すると、汗や生えてくる毛の刺激でかゆみやヒリつき、赤みが出ることがあります。
特に脇やデリケートゾーンなど皮膚が薄い部位では、湿疹のような発疹が広がる場合もあります。
症状が軽い場合は、患部を冷やして保湿することで改善しますが、かき壊して悪化した場合には、皮膚科でステロイド外用薬などの治療が必要になることもあります。
再発を防ぐためには、シェービング前後の保湿と摩擦を減らすケアが重要です。
カミソリ負け(尋常性毛瘡)
尋常性毛瘡は、男性の髭が生えている部分などに生じた毛包炎のことを指します。
小さな赤いブツブツがかさぶたを伴いながら広がり、いくつかがくっついて一つの赤い炎症のかたまり(局面)になることがあります。髭を深剃りしたり、切れにくい、或いは清潔ではない刃を使ったりすることでトラブルが生じやすいため、注意が必要です。
毛のう炎(毛包炎)
毛のう炎(毛包炎)は、毛根を包む毛包の浅い部分に限局した細菌感染症のことです。
皮膚の赤みを伴う、赤みを伴った小さな膿(うみ)をもったブツブツができることがあります。通常は、皮膚のボツボツは数日で跡を残さずに治ります。しかし、症状が悪化すると、より深い部分に炎症が広がり、「できもの(せつ)」や「おでき(よう)」のように腫れが大きくなることもあります。
毛穴にカミソリなどでつけられた小さな傷や、毛穴の閉塞、かきむしり、ステロイド外用薬などが原因となり、毛穴に黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などが感染し、毛包に炎症が起こります。
毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆい・痛い時の正しい対処法は?
カミソリ負けしたかもしれないと思った際には、患部に冷たいタオルを当てたり、保湿剤を塗ったりすることによって症状が和らぐことがあります。これらの処置によって、肌が落ち着き、治癒が促されるでしょう。肌が乾燥し炎症を起こしているときには、アフターシェーブや保湿ローションなどを塗りましょう。香料やアルコール、その他の刺激物を含むものは避けましょう。肌が赤くなっているときは、その部分の剃毛はやめておきましょう。
カミソリ負けを防ぐためには、シェービング前に肌を湿らせ、柔らかくしておきましょう。
シャワーを浴びた直後には、肌から古い角質や余分な皮脂が取り除かれているので、カミソリの刃の詰まりを予防することができます。この状態で石鹸、シェービングクリーム、シェービングジェルなどの潤滑剤を使い、肌とカミソリ刃の間にバリアを作り、毛をそるようにしましょう。毛の成長方向に沿ってそる、同じ部分を何度もそらない、カミソリの刃を清潔にしておくことにも気をつけましょう。そった後の皮膚は、冷水で洗い流すか湿らせたタオルを肌に当てるようにします。そして、保湿ローションやジェルを使い、肌を保湿しましょう。
もしカミソリ負けを繰り返すようであれば、自身に合った電気シェーバーの使用や、医療脱毛を検討してみてもよいかもしれません。
「毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆい」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆい」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
カミソリ負けで赤いブツブツが出てかゆい場合、どのように治せば良いでしょうか?
池澤 優子(医師)
症状が軽い場合は、患部を清潔に保つ、冷却することなどが効果的なこともあります。市販の保湿薬なども、剃毛後の乾燥を改善するために役立つでしょう。しかし、セルフケアでも症状が改善しない場合は、皮膚科を受診しましょう。
剃毛後の赤いぽつぽつとかゆみをそのまま放置したら痕が残りますか?
池澤 優子(医師)
強い炎症や掻き壊しがあると、色素沈着として跡が残ることがあります。進行するとしこりの様な皮疹が残ることもあります。早めの保湿と炎症ケアが大切です。
ムダ毛の処理で肌荒れしやすいです。カミソリ負けしにくい方法はありますか?
池澤 優子(医師)
剃毛前に、しっかりと皮膚を保湿しておく、シェービングジェルなどを使う、毛の流れに沿ってそるといった対策が考えらえます。また、剃毛後も保湿や冷却を行うとよいでしょう。顔だけでなく、脇・下腿・デリケートゾーンの剃毛後にも炎症やかゆみは起こりやすいため、保湿と清潔を意識したケアを心がけましょう。カミソリ負けしやすい方はかぶれがないことを確認しつつ、脱毛クリームや脱色剤などの使用もおすすめです。肌荒れしやすい方はベースにアトピー性皮膚炎などの皮膚病がある方も多いため、皮膚科で適切な治療を受けることをお勧めします。
シェーバーで体毛を剃った後の赤いブツブツに効く市販薬はありますか?
池澤 優子(医師)
カミソリ負けを防ぐためには、グリチルリチン酸などが有効とされていますが、毛嚢炎をおこしにくいノンコメドジェニックタイプの保湿剤であれば問題ありません。市販薬では、痒みのある場合はオイラックスクリームなどの鎮痒外用薬、痛みのある場合はドルマイシン等の外用抗菌薬があります。 しかし、強い炎症を伴っているような場合には、皮膚科での診察を受け、抗生物質などの処方が必要となるケースもあります。
まとめ 毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆいときは早めのケアをしよう
剃毛後の赤いポツポツやかゆみ・痛みは、毛包炎やカミソリ負け(尋常性毛瘡)、さらには刺激性接触皮膚炎などが原因となる可能性があります。最近は男女を問わず、若い方を中心にすねや腕の毛ぞりをする方が増えており、特にアトピー性皮膚炎などいわゆる皮膚のバリアが弱い敏感肌の方はトラブルが起きやすいです。自身の肌の性質を知り、肌の弱い方は特に患部を清潔に保ち、冷やす・保湿する・刺激を避けることが基本です。症状が強い場合や繰り返す場合は、皮膚科で適切な治療を受けましょう。日頃から自身に合った除毛方法を心掛け、保湿を心がけることで、肌トラブルを未然に防ぐことができます。
「毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆい」症状で考えられる病気
「毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆい」から医師が考えられる病気は4個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
皮膚科系の病気
- 毛のう炎(毛包炎)
- 尋常性毛瘡
- 埋没毛
- 単純ヘルペスウイルス感染症
剃毛後の皮膚に赤いポツポツが現れたときには、これらの病気が考えられます。症状が良くならないときには、皮膚科での診察を受けることが大切です。
「毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆい」に似ている症状・関連する症状
「毛をそったあと赤いポツポツが出てかゆい」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 皮膚の痛み
- 膿が出る
- 皮膚が固くなる
- 皮膚に色素沈着する
剃毛後の皮膚の症状が悪化すると、これらのような症状がみられることもあります。症状が軽いうちに、適切なケアや治療を受けることが重要です。
