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「痛くないけど喉に違和感」を感じることはありませんか?医師が原因も解説!

喉に違和感があるが痛くはないとき、症状が出ている箇所が喉なだけに心配になりますよね。ここでは、すぐに病院へ行くべき症状の特徴やのどに違和感・異物感があるときにすぐにできる対処法などをMedical DOC監修医が紹介します。

「喉に違和感があるけど痛くない」場合に考えられる病気と対処法

喉に違和感があるけど痛くない場合、喉に原因があると思いがちですが、意外と原因は胃酸の逆流や、ストレスなど、喉以外が原因となることも多くあります。ここでは少し他の症状を交えながらどんな病気が考えられるか、原因や対処法なども説明していきます。

喉に違和感があり、咳や痰が止まらない場合に考えられる原因と治し方

喉がイガイガするなどの違和感があることに加えて、咳や痰が続いている状態のことを指します。吐き気や胃からこみ上げてくる感じがあることもあります。
のど飴を舐めることや温かい飲み物を飲むことで、咳がおさまり、痰を出しやすくなる効果は期待できます。
このような症状の場合、胃食道逆流症、慢性副鼻腔炎、咳喘息などが考えられます。胃食道逆流症は、胃酸が逆流することで喉の違和感、咳を起こしやすくしてしまうことがあります。横になっている時や、食後すぐに横になることで症状が悪化することがあります。高齢の方などは内視鏡検査も検討されるため消化器内科受診をおすすめします。
慢性副鼻腔炎は、風邪などをきっかけに鼻粘膜の炎症が慢性化して発症します。副鼻腔内に膿汁や滲出液がたまり、それらが喉に流れ落ちてたまる後鼻漏という症状は、慢性的なせきの症状の原因となります。主な診療科は耳鼻咽喉科です。
咳喘息は、喉の違和感よりも咳症状がしつこく続く気管・気管支の病気です。風邪症状が治っても咳が続きます。アレルギー体質の人に多くみられます。症状が改善しない場合には呼吸器内科を受診しましょう。

喉が詰まった感じがして、息苦しい場合の原因や治し方

咳が詰まる感じがするとともに息苦しさがある、声がかすれるなどの症状がみられることがあります。
このような場合、喉頭炎や喉頭がんなどが疑われます。
喉頭炎は、喉の粘膜に生じる炎症です。風邪によるものが多いのですが、ウイルス感染でも細菌感染でも起こりえます。発熱や声のかすれ、咳や痰の症状も出現します。喫煙者は禁煙して、声をあまり使わないようにして室内の湿度を乾燥しないように保つことが重要です。
喉頭がんは、喉仏付近にできるがんのことです。喉の違和感や声のかすれ、血混じりの痰などがみられます。硬い食べ物を飲み込んだ時に痛みが出ることもあります。初期には目立った症状は少ないこともありますが、進行すると息苦しさが出現します。
1ヶ月以上も咳が続いたり声がかすれたりする場合には、咽頭ファイバースコープ検査が必要となるため、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
関連記事:「喉が詰まるように息苦しい」

ストレスを感じたときに喉に違和感が生じる場合の原因や治し方

ストレスを感じたときに喉に違和感が生じることもあります。
このような場合は、咽喉頭異常感症の可能性が考えられます。
咽喉頭異常感症は、さまざまな検査をしても原因が見つからない時に診断されます。精神的ストレスが原因となって身体的症状が出現するとされます。そのため一番はストレスを減らす事が大事になります。睡眠、休息をとることや運動などで気分転換をすることで症状が軽減します。もし、息苦しさを感じる場合にも、深呼吸をしてみると少し改善する可能性もあります。余裕がある場合にはまずは試してみましょう。

歯医者の麻酔の後に喉に違和感がある場合の原因や治し方

麻酔を使った歯科治療後に、喉に違和感があることがあります。
このような場合は、麻酔薬の効果が依然として続いている事や、麻酔薬が喉に流れた影響が考えられます。麻酔が切れてくる処置2-3時間後には喉の違和感の症状が改善すると思われます。しかし、唇が腫れる、クラクラするようなめまいがするなどといった症状もある場合は、麻酔薬のアレルギー反応の可能性があります。受診された歯科・口腔外科に速やかに相談しましょう。

すぐに病院へ行くべき「喉の違和感」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

息苦しい、飲み込めない症状の場合は、耳鼻咽喉科へ

喉の違和感とともに、息が苦しい、飲み込めない、声がかれるなどの症状がみられることがあります。これが徐々に悪化している場合は注意が必要で、緊急性があります。
この場合は喉頭蓋炎が疑われます。喉頭蓋炎は、空気の通り道にある喉頭蓋が腫れて窒息の危険を伴う場合があります。そのため、息が苦しいなどの症状のほかにも、発熱や物を飲み込みにくいなどの症状がある場合は、すぐに耳鼻咽喉科を受診してください。夜間休日でも救急病院に連絡して受診しましょう。

「喉の違和感」が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、喉の違和感に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような痛み方なのか、喉の他に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

咽喉頭異常感症

咽喉頭異常感症は、喉のあたりに異常な感覚がある病気です。喉の違和感があるけれど、明らかな原因がみられない場合に診断されます。心身症の一種と考えられており、環境からの精神的なストレスや心理要因が原因となり、喉の違和感の症状が出現します。まじめな人や責任感が強い人、ストレスを抱え込みやすい人などが発症しやすくなります。
心理的負荷がかかる状況や、特定の時間(人によって異なる)に喉の違和感がより強まることもみられるため、このような経験をしたことがあれば、この病気の可能性はあります。
必要に応じてカウンセリングや薬物療法などが行われますが、まずは自分のストレスの元となる要因を減らすことや休息を十分にとること、運動などの気分転換を行うことなどが重要です。症状が改善しない場合には、耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。

逆流性食道炎

胃食道逆流症は、主に胃酸が食道へ逆流することによって、胸やけや呑酸などの不快な自覚症状を感じたり、食道の粘膜がただれたり(食道炎)する病気です。胃食道逆流症も喉の違和感の原因となります。胸やけの症状などがなくても逆流性食道炎の可能性は否定できず、喉の違和感を主訴に原因検索をしていたら胃食道逆流症であることも十分にあり得ます。
本来胃酸は食道に逆流しないようになっていますが、肥満や寝る直前の食事などが原因で逆流しやすくなります。食後に胸焼けや酸っぱい液体がこみ上げてくる感じ、喉の違和感をを強く感じるなどの場合は胃食道逆流症かもしれません。対策としては、食後すぐに横にならないことや脂っこい食事を控える、甘い食べ物を控える、肥満の解消などが効果的だといわれています。これらでも改善しない場合は消化器内科を受診しましょう。

「喉に違和感がある」ときに飲んでも良い市販薬は?

市販薬は、症状を和らげることに使われますのであくまでも原因を取り除けることではないことにご注意ください。
比較的元気があり、喉の違和感もそこまで強くない場合には市販薬を試してみてもいいでしょう。この場合は、アレルギー要素が強ければ抗アレルギー薬(アレグラ、アレジオン、クラリチンなど)、風邪のひきはじめであれば総合感冒薬(ルル、パブロンなど)は飲んでみるのはいかがでしょうか。ただし、飲んでいてもよくならない場合は医師の診察を受けてくださいね。
呼吸が苦しい、声がかれるなどの症状がある場合には市販薬ではなくすぐに病院受診をしてください。

「喉に違和感があるが痛くない」症状で考えられる病気と特徴

考えられる病気は9個ほどあります。
各病気の詳細はリンクからご覧ください。

主に一般内科で対応する病気

いわゆる風邪症状がみられたり、加齢に伴う嚥下機能低下によるものがあります。

  • 咽頭炎
  • 扁桃炎
  • 喉頭炎
  • 嚥下障害

主に耳鼻咽喉科で対応する病気

咽頭から喉頭にかけての腫瘤性病変は咽頭ファイバースコープ検査での診断を必要とします。

  • 咽頭がん
  • 喉頭がん

主に消化器内科で対応する病気

胃や食道の病気も喉の違和感症状がみられることがあります。

  • 胃食道逆流症

主に心療内科や精神科で対応する疾患

精神的なストレスでも喉を始め身体症状が出現することがあります。

  • 不安障害
  • 気分障害

まとめ

喉に違和感があるが痛くない、というテーマで考えられる病気や市販薬の使用、すぐに病院を受診した方がよい症状などについて医学的観点からお答えしました。
喉の症状って声とか呼吸とか大事な部分であるからこそ不安になる方も多いと思います。そんな時こそ、他の症状はどうだろう、症状はどんな時に出ているだろうなど注目してみてください。そして、呼吸の苦しさや声がかれてしまうことなどが見られている場合は医師の診察を受けてくださいね。