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「胸が張る」のは「乳がん」が原因?医師が徹底解説!

「胸が張る」のは「乳がん」が原因?医師が徹底解説!

胸の張りは生理前生理中に感じやすい症状の1つで、実際生理前後に胸の張りを感じる人も多いのではないでしょうか。

ですが胸が張る原因は、生理だけではありません。生理以外にも、放置すると危険な病気が潜んでいる可能性があります。

胸が張る原因をしっかり認識することは、病気のサインを見逃さないためにも重要なことです。

本記事では、胸が張る症状が出る病気・受診するタイミング・対処法などについて紹介します。

胸の張りに関してよく挙げられる質問に対しての解説もしているので、ぜひ参考にしてください。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

胸が張る原因・対処法

生理用品を持つ女性

胸が張る原因は、生理だけではありません。胸の張りの程度も様々で、張りが強く痛みを感じることもあるでしょう。ここでは、胸が張る原因・胸が張った時の対処法について説明します。

生理前は胸が張ることが多い

女性ホルモンにはエストロゲン・プロゲステロンの2種類ありますが、そのうちプロゲステロンが胸の張りに大きく関与しています。
プロゲステロンとは排卵後に分泌されるホルモンで、水分を体に溜め込みやすくしたり妊娠した時に手助けしたりする役割があります。また乳腺に働きかけ胸の中に水分を蓄えるだけでなく、乳腺の血管を拡張させる働きもあるので、胸の張りや痛みを感じやすいのです。
プロゲステロンは排卵後7日前後に分泌量がピークになり、その後徐々に分泌量は減少していきます。生理の3〜4日前に胸の張りや痛みを自覚しやすいですが、プロゲステロンの量が減ると溜め込んだ水分が経血や尿と一緒に排出されるので元の状態に戻ります。
症状を緩和する方法は、規則正しい生活を送り運動を習慣的に行うことが大切です。不規則な生活をしている人の方が、生理前に不快な症状が出やすいといわれています。
また運動している人の方が不快な症状は感じにくい傾向にあるので、週3回程度有酸素運動を取り入れ、十分な睡眠と栄養バランスが取れた食事をとることで症状がある程度緩和できるでしょう。
また乳房マッサージをすることで血流が良くなり、胸の張りを多少和らげることができます。セルフケアをしても胸の張りが辛い場合は、婦人科や乳腺外科に相談しましょう。

胸が張って痛い場合

胸が張って痛い時に考えられる原因として、初産婦で授乳している人が母乳を出し切れずに母乳が乳房内でうっ滞することで、胸の張りだけでなく痛みを感じる場合もあります。その場合には、まず母乳を出し切ることが重要なので頻回に赤ちゃんに母乳を吸わせ、それでも出し切れていない場合は搾乳をしてください。
吸わせ方や、搾乳のタイミングなど授乳に関して分からないことがある時は母乳外来へ相談するのがおすすめです。とにかく母乳を溜め込まないことが重要です。
もし母乳が出し切れずにいると、乳腺炎を発症するリスクが高くなります。もし乳腺炎を発症した場合、十分な休息や適度な運動乳房マッサージである程度症状が緩和できることもありますが、重症な場合は医療機関への受診も必要になります。
細菌が乳房内に侵入して乳腺炎を引き起こしていることも考えられるので、母乳を出し切っても症状が緩和されない場合は医師へ相談してください。感染が原因で乳腺炎を発症している場合、授乳を中止し抗生剤を内服する必要があります。

胸が張る症状で考えられる病気

虫メガネを持つ女性

胸が張る原因は、生理だけではありません。病気が原因となっていることもあり、その中には放置すると命に関わる危険な病気も潜んでいます。ここでは、胸が張る症状で考えられる病気を3つ解説します。

月経前症候群

月経前症候群とは生理前3〜10日間の間に身体的・精神的な症状が出ることをいい、生理が始まったと同時に症状が軽快もしくは消失します。原因はまだ解明されていませんが、女性ホルモンであるエストロゲンプロゲステロンが低下することで、脳内ホルモンや神経伝達物質へ影響を与えていることが原因だと考えられています。
しかし、脳内ホルモンや神経伝達物質への影響は女性ホルモンの低下だけではありません。ストレスでも影響を受けるので、月経前症候群は多くの要因があって発症するといわれています。
症状も様々で個人差があります。身体的な症状でよく挙げられるのは頭痛・腹痛・腰痛・乳房の張りです。精神的な症状はイライラ・抑うつ・集中力の低下・睡眠障害・食欲不振・めまいがよくみられます。
治療法は排卵を抑える薬や、症状に対する対症療法などの薬物療法があります。ですが自分自身で生活リズムを整えたり、ストレスを溜め込まないようにしたりすることも大切です。症状が酷い場合は無理せず、医療機関へ受診し治療を受けてください。

乳がん

乳がんは乳房の中にできるがんで、女性の中でも発症率が高いがんです。初期のうちに発見し治療できれば5年生存率は比較的良好ですが、発見が遅れほかの部位へ転移が進行すると最悪命に関わる危険性があります。乳がんにはホルモンやがんの増殖スピードの違いで、種類が異なります。
また男性でも乳がんを発症することがありますが、確率はわずか1%と発症率はかなり低いです。男性が乳がんを発症するのは、女性化乳房が起因していると考えられます。甲状腺機能亢進症・肝硬変・男性性線機能低下・薬物などがよく挙げられる原因です。
乳がんの初期症状としてよく乳房のしこりが挙げられますが、ほかにも胸の表面の凹凸・皮膚のただれなどが初期症状として発見しやすいでしょう。
がん検診でエコー検査をした際にがんを発見することもありますが、自身のセルフチェックで違和感を感じる人の方が多いです。乳がんの治療法はがんの種類によって異なりますが、手術・放射線治療・化学療法・分子標的療法などが挙げられます。
しこりなど乳房に何かしらの違和感を感じたら、早急に医療機関へ受診しましょう。治療法もそれぞれ治療期間やリスクが異なるので、医師や家族としっかり相談して決めることが大切です。

乳腺炎

乳腺炎は急性のものと慢性のものに分けられます。その中でも症状が激しく出る急性乳腺炎は、急性うっ滞性乳腺炎急性化膿性乳腺炎の2種類に分類されます。
急性うっ滞性乳腺炎は初産婦に多くみられる乳腺炎です。母乳が乳腺内に溜まることで発症し、胸の張りや痛みを自覚します。授乳中に痛みを感じますが、授乳をやめてしまうとさらに母乳が溜まり痛みが増してしまいます。
出産後数日内に多く発症し、赤ちゃんの吸う力が弱いことや乳管が十分に開いていないことが原因です。急性化膿性乳腺炎は乳管から細菌が侵入することで乳腺が炎症を起こし、乳房が赤く腫れ、高熱などの症状がでます。
また陥没乳頭の人は、稀に乳腺炎を引き起こすことがあります。急性うっ滞性乳腺炎の治療法は軽症の場合、十分な休息と栄養バランスの取れた食生活、乳房をマッサージしながら授乳を続ければ症状は回復します。
母乳がまだ出し切れていない時は搾乳をして、乳房の中に母乳が残らないようにすることが重要です。急性化膿性乳腺炎は授乳を中止し、直ちに抗生剤の内服治療を行います。
重症化して膿が乳房に溜まってしまった場合は、膿を出す処置が必要になることもあります。授乳は母親の産後回復だけでなく赤ちゃんへの栄養としても大事な役割があるので、乳房の腫れだけでなく痛みを感じたら、放置せず早めに医療機関へ受診してください。

胸が張る場合に治療が必要か見極めるポイントとは?

虫メガネを持つ医師

胸が張る場合に治療が必要かどうなのか、どのタイミングで医療機関に受診すれば良いのか悩まれる人も多いでしょう。
胸が張る1番の原因は恐らく、生理によるホルモンバランスの乱れによるものが大半です。もし生理前に胸の張りを自覚した場合は、規則正しい生活を送りカフェインやアルコールの摂取は控えるようにして様子をみてください。
胸の張りは生理の3〜4日前に症状を自覚しやすく、徐々に症状は落ち着いていきます。もし生理が終わっても胸の張りが続くようであれば、生理によるホルモンバランスの乱れではなく、別の原因がある可能性があります。もしそのような状態であれば、医療機関を受診する必要があるでしょう。
また月経前症候群も症状が軽症であれば、セルフケアである程度は対処できます。しかし症状が酷く、日常生活に支障をきたしているようであれば医師へ相談してください。
また胸の張りを感じた時に早急に医療機関へ受診が必要なのは、胸の張り以外に胸の痛み熱感発熱しこりなどの症状を自覚した時です。これらの症状を自覚している時は、乳腺炎や乳がんのように放置すると危険な病気である可能性も考えられるので、なるべく早めに医療機関へ受診してください。
胸の痛みに関して、授乳中の人であれば母乳が出し切れずに胸の張りと痛みを感じることもあります。その時は搾乳して母乳を出し切るようにし、それでも症状が治らない場合は医療機関や母乳外来へ相談するのも良いでしょう。

胸が張る場合の対処法

薬を飲む女性

胸の張りを感じる時に、自分で症状を和らげられたら少しは楽になるでしょう。医療機関へ受診する前に、自分でできる胸の張りの対処法を紹介します。胸の張りで悩まれている人は、ぜひ参考にしてください。

生活リズムを整える

胸が張る原因として、ストレスによってホルモンバランスが乱れることが要因となることがあります。そのため不規則な生活を送っている人の方が胸の張りを感じやすい傾向にあります。
ホルモンバランスを整えるために十分な睡眠時間を確保し、30〜60分の有酸素運動を取り入れると症状をある程度緩和することができるでしょう。栄養バランスの取れた食事を取ることも大事です。
また浮腫が胸の張りの原因となることもあるので、アルコール・カフェイン・外食などは控えてください。浮腫を取るために乳房マッサージも、効果的なのでお風呂上がりにクリームをつけて行うと良いでしょう。

カルシウム・ビタミンの摂取

カルシウムビタミンが不足しているとホルモンバランスが乱れ、生理前の不快な症状が出やすいといわれています。
カルシウムは骨や歯の構成成分になるだけでなく、細胞分裂・菌収縮・神経興奮の抑制・血液凝固作用の促進など様々な働きがあります。カルシウムは食事から摂取しやすい栄養素なので、意識して摂取すると良いでしょう。カルシウムは乳製品に多く含まれ効率よく摂取できますが、乳製品に含まれているトランス脂肪酸の過剰摂取は逆に胸の張りを助長しやすいともいわれているので、乳製品の過剰摂取には注意が必要です。
ほかには魚介類・藻類・豆類・野菜類・種実類などに多く含まれています。干しエビやごまには1,000mg以上のカルシウムが含まれているので、料理にも取り入れやすくおすすめです。
カルシウムだけでなく、ビタミンが不足するのも注意が必要です。特にビタミンB6が不足すると胸の張りを感じやすいといわれています。ビタミンB6は免疫機能の働きを維持し、皮膚の抵抗力の増進や神経伝達物質のサポート、ヘモグロビンの合成に関わる大事な栄養素です。ビタミンB6は赤身肉・鶏肉・マグロ・バナナ・カツオ・サンマなどに多く含まれていて、食卓によく並ぶ食材なので比較的取り入れやすいられるでしょう。

女性の「胸が張る」症状で考えられる病気と対処法

胸が張る症状は、多くの女性が経験する症状ではありますが、病気の症状の一つとして胸が張る場合もあります。今回は、胸が張る理由や、どんな時に医療機関を受診すべきなのかについて、詳しく解説します。

胸が張って痛い症状の特徴の原因・治し方

胸が張って痛いとき、通常は両方の乳房が張って全体的に痛むことがほとんどです。
原因として、ホルモンバランスの変化や、経口避妊薬の服用、閉経後のホルモン療法などが挙げられますが、胸が張る時期や、他にどのような症状を伴っているかなどによって、考えられる病気は異なってきます。
張りが強くなると、肌へのちょっとした刺激でも我慢できないほどの強い痛みを自覚することがあります。痛みに対してすぐにできる処置としては、しめつけの少ない下着やワンサイズ上のブラジャーを着用するといった方法が挙げられます。

生理前に胸が張る症状の特徴の原因・治し方

生理前に胸が張る、痛みがあるという症状を指します。このような症状は、体のホルモンバランスの変化によって起こると言われています。人間の体は、排卵後にプロゲステロン(黄体ホルモン)の濃度が上昇し、プロゲステロンは、乳腺に作用し水分をため込む作用を持っています。
そのため、生理前にプロゲステロンの濃度が上昇すると、胸がむくんだような状態になるため、胸が張る症状が出現します。プロゲステロン濃度の上昇は、月経前症候群(PMS)の原因の一つとも考えられており、PMSの一症状として胸の張りが現れることもあります。
胸の張りが強くなると痛みを感じやすくなるため、できるだけ張りが増悪しないようにするために、飲酒や味付けの濃いものを控えるといった食習慣の見直しや、血行改善のためのマッサージなどは、比較的すぐにできる処置として挙げられます。胸の張りが強くどうしても痛みが取れない場合は、利尿薬や漢方薬を用いるときもあります。

生理前ではないのに胸が張る症状の特徴と原因・治し方

生理前ではないのに胸が張る症状は、ホルモンバランスの異常や、乳房の疾患などが原因の可能性があります。ホルモンバランスの異常は、生活習慣やストレスなどが原因となって生じる場合が多く、胸が張る以外にもさまざまな症状を伴うことが多くみられます。
乳房の疾患には、乳がんなどの悪性腫瘍から、乳腺線維腺種や乳頭腫などの良性腫瘍や、乳腺炎や膿瘍といった感染・炎症性疾患まで多岐に渡りますが、乳房の局所に症状が現れることがほとんどです。
乳房のしこり、血性の乳汁などがある場合は、乳がんなどの可能性があるため、乳腺外科を受診しましょう。発熱や、乳房の痛み、腫れなどがある場合は、乳腺炎の可能性があります。搾乳を行うことで症状が改善することもありますが、症状に応じて乳腺外科や産婦人科を受診しましょう。

胸が張るのに生理が来ない症状の特徴と原因・治し方

胸の張りが続くのに生理が来ないこともあります。このような場合、妊娠の可能性があります。
通常、プロゲステロンは生理開始後に濃度が低下していくため、それとともに胸の張りがおさまっていきます。しかし、妊娠するとプロゲステロン濃度が上昇した状態が持続しますので、胸が張るのに予定日になっても生理が来ないということが起こります。
このような場合は、生理予定日より1週間後以降に妊娠反応検査を行うことや、産婦人科への受診をお勧めします。

妊娠初期に胸が張る症状の特徴と原因・治し方

妊娠中のホルモン変化の特徴として、プロゲステロン濃度の上昇とともに、エストロゲン(卵胞ホルモン)濃度も上昇します。エストロゲンは、乳管という乳汁の通り道を増殖させる作用があるため、プロゲステロンの乳汁分泌を促す作用と相まり、妊娠初期は急激に胸が張る症状を感じる人もいます。
妊娠に伴うこの変化は、正常な経過であるため、過度に心配する必要はありません。しかし、妊娠初期は、つわりやイライラなど、胸が張る以外の症状も出現しやすいため、できるだけストレスがかからないような生活を送ることが重要です。

すぐに病院へ行くべき「胸が張る」症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

片方の乳房の熱感や痛み、腫れが強い場合は、乳腺外科・産婦人科へ

乳房や乳頭にくぼみやしこり、乳頭のただれ、乳頭から分泌物が出る場合は、乳がんが疑われます。見た目の変化や触ったときに気がつくこともあると思います。
乳房のしこりに痛みがある場合には、乳腺症も鑑別に挙がりますが検査をしないと区別がつきにくいことも多いと言われます。女性に多い病気ということで婦人科のイメージもあるかもしれませんが、主な診療科は乳腺外科です。気がついた段階ですぐに受診することをお勧めします。

乳房のくぼみやしこり、乳頭のただれなどがある場合は、乳腺外科へ

乳房や乳頭にくぼみやしこり、乳頭のただれ、乳頭から分泌物が出る場合は、乳がんが疑われます。
片方の乳房の熱感や痛みがある、腫れが強い、発熱があるなどの症状がある場合は、乳腺炎が考えられます。乳汁が乳房にたまることで炎症が起こる場合や、さらに細菌感染が起こって炎症が広がってしまう場合もあります。乳腺炎は急に発症することが多く、悪化していくと乳房の中に膿が溜まって石灰が必要になることもあります。すぐに乳腺外科や産婦人科を受診しましょう。

「胸が張る」症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「胸の張り」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

月経前症候群

月経前症候群(PMS)は、生理前3-10日間の黄体期後期に発症します。この時期にプロゲステロン濃度が上昇することは原因の一つと考えられています。多種多様な精神的あるいは身体的症状で生理開始とともに症状は緩和されていきます。
胸が張る症状の他に、精神症状(イライラ、のぼせ、怒りっぽくなるなど)、身体症状(下腹部膨満感、下腹部痛、腰痛、頭重感など)がみられます。主な診療科は、内科、産婦人科、心療内科、精神科です。
PMSの治療には、生活習慣や運動習慣の見直しを行います。特に身体症状に対しては鎮痛薬を、精神症状に対しては、カウンセリング、抗不安薬などが挙げられます。症状に応じてビタミン剤、漢方薬、低用量ピルなどのホルモン療法、選択的セロトニン再取り込み阻害薬、認知行動療法などの治療も組み合わせることもあります。
症状が改善せず生活に支障をきたすような場合には、早めに受診されることをお勧めいたします。

「胸が張る」症状と乳がんの関係は?

日本人女性の乳がんの罹患率は、がんの中でも最も高く、長期的にも増加傾向にあり、30歳代から増加し、40歳から50歳の間にピークを迎えます。比較的若い年齢で罹患しやすく、早期に発見、治療をすれば十分に治癒できる可能性もあるため、乳がんの症状にいち早く気づくことは、非常に大事なことです。
乳がんの症状としては、早期には無症状で検診でしかわからない場合もありますが、乳房のしこり、乳頭から分泌物が出る、乳頭のただれ、乳頭や乳房表面のくぼみなどの変化が出現します。乳がんのできる場所や、大きさななどによっては、胸が張るような異変が起こる場合もあります。このような症状が起こる場合には、すぐに乳腺外科を受診しましょう。

「胸が張る」ときに飲んでも良い市販薬は?

胸が張るときに、痛みの原因や程度によっては、市販薬で痛みを抑えることも可能です。タイレノールなどは比較的安全に使える市販薬になるでしょう。一方で、ロキソプロフェンやイブプロフェンといった非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を主成分とした鎮痛薬については、妊娠中や特定の抗生剤との併用はできませんので、使用する際には十分な注意が必要です。

「胸が張る」症状で考えられる病気と特徴

「胸が張る」症状から医師が考えられる病気は10個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedicalDOCの解説記事をご覧ください。

まとめ

胸に手を当てる女性
胸の張りを感じる要因は生理だけでなく、乳腺炎月経前症候群乳がんなどの病気が原因となっている可能性があります。

また男性であっても発症率は稀ですが、女性化乳房や乳がんを発症する可能性もあります。

胸の張りがあるからといって必ずしも医療機関へ受診が必要なわけではありませんが、症状が長引いたりほかにも自覚症状があったりする場合は注意が必要です。

十分な休息・適度な運動・乳房マッサージ・栄養バランスの良い食事をとるなどのセルフケアで、ある程度胸の張りを緩和できるでしょう。

それでも中々張りが引かない、ほかに自覚症状がある場合にはなるべく早めに医療機関へ受診してください。

この記事の監修医師