

上田先生
彦摩呂さんは以前、粉瘤の手術を受けられたとのことですが、現在も手術痕は残っていますか?
彦摩呂さん
粉瘤ができたのは首でしたが、手術痕は残っていません。
上田先生
きれいですね。
彦摩呂さん
しこりや違和感もありませんが、これは完治と思ってよいのでしょうか?
上田先生
そうですね。触って何もなければ、手術は大成功だと思います。発覚当時の状況について教えてください。
彦摩呂さん
最初はニキビだと思い、市販薬で様子を見ていました。芯が出た後も徐々に腫れて、押すと痛みがあり色も紫色に変化してきて、まるで熟したフルーツかと思いましたね。
上田先生
匂いは感じましたか?
彦摩呂さん
匂いはありませんでした。
上田先生
白い内容物は出ましたか?
彦摩呂さん
何も出ませんでした。
上田先生
その後はどうなりましたか?
彦摩呂さん
受診して結果的に粉瘤だと診断されました。
上田先生
最初に発覚した時の大きさはどのくらいでしたか?
彦摩呂さん
最初は5mmほどでしたが、放置しているうちに1cmほどに大きくなりました。
上田先生
どのくらいの期間で1cmになりましたか?
彦摩呂さん
2週間〜1ヵ月くらいだったと思います。
上田先生
早いですね。炎症が起きて大きくなるスピードも早まったのかもしれません。
彦摩呂さん
放置するとさらに大きくなる可能性もあるのでしょうか?
上田先生
はい。腫れや痛みがない状態で、卵や拳サイズに成長することもあります。
彦摩呂さん
そんなに大きくなるのですね。
上田先生
思い当たる原因はありましたか?
彦摩呂さん
振り返っても特に思い当たることはなく、強いて言えば揚げ物を食べ過ぎていたことくらいでしたね。粉瘤とはどのようなものなのでしょうか?
上田先生
粉瘤とは皮膚の下にできた袋状の腫瘍で中に垢が溜まっていく疾患です。最初は小さいですが、次第に大きくなり、押すと特有の匂いを伴う白い内容物が出てくることがあります。炎症や感染を起こすと赤く腫れることもあり、顔をはじめ全身どこでもできるのが特徴です。
彦摩呂さん
年齢や性別は関係ありますか?
上田先生
中年以降の方はできやすい傾向にありますが、10代でも発生する可能性があり、性別に関係なく誰にでも起こり得ます。
彦摩呂さん
原因は分かっているのでしょうか?
上田先生
一説には、皮膚に傷がつくような外傷、手のひらや足の裏にできる粉瘤はウイルスが原因と言われていますが、はっきりした原因は分かっていません。
彦摩呂さん
粉瘤とニキビの違いは何ですか?
上田先生
そうですね。粉瘤は袋の中に垢が溜まる腫瘍であるのに対して、ニキビは毛穴に皮脂が詰まり炎症を起こす疾患です。皮膚科でよく見られる腫瘍には、ほかにも脂肪腫や頭部に発生しやすい外毛根鞘性嚢腫などがあります。
彦摩呂さん
それらを区別することはできますか?
上田先生
外から見て区別するのは難しいと思うので、しこりを自覚したら早めに専門医へ相談してください。

彦摩呂、切開手術の裏側を明かす。放置で悪化する「粉瘤」の恐怖とは