あなたの「熱中症」知識、正しいですか? アンケート結果から見える理解度の傾向と医師の見解

猛暑が続く昨今、やはり気になるのは「熱中症」です。「症状・対策は知っているつもり」と思っていても、実は重要ポイントを見落としているかもしれません。メディカルドックが実施したアンケートでは、「よく知っている」と答えた人はわずか2割ほど。重症症状や持病などのリスク要因の認知は低く、大坂貴史先生は「知らなければ予防や対策ができない」と警鐘を鳴らします。いったいどのようなリスク要因があるのか、詳しくお話を伺いました。
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監修医師:
大坂 貴史(医師)
Q1.熱中症の原因や症状について、どの程度理解していますか?

編集部
熱中症について『よく知っている』と回答した人が21.5%にとどまっています。この結果について、医師としてどのように感じますか?
大坂先生
Q2.熱中症の症状として、あなたが知っているものをすべてお選びください。

編集部
比較的軽度の症状(めまい・気分が悪いなど)の認知率は高い一方で、けいれん・意識障害といった重篤な症状の認知が限定的です。医師としてこの傾向をどう見ますか?
大坂先生
重症項目についても認知が低いですが、筋肉痛についても特に知られていないのも気になります。また、先程80%以上の人が「知っている」と答えた割には知られていない項目も多く、「知っているつもり」と思っている人もいるのではないかと思っています。
Q3.熱中症になりやすい状況として、あなたが知っているものをすべてお選びください。

編集部
『高温多湿な気候』や『直射日光』などの環境要因は多くの人に知られている一方、『持病のある人』や『肥満』などの個人要因の認知度は低めです。医師としてこの傾向をどう捉えますか?
大坂先生
患者要因には、肥満、運動不足、脱水、屋外労働、過度なスポーツ活動、高齢者、小児、心疾患、がん、精神疾患、糖尿病などがあるとされています。
この環境要因と患者要因は掛け算ですので、複数あればそれだけリスクが高くなりますので注意が必要です。持病がある人は特に熱中症をおこしやすい環境を避ける事が重要です。また、当日の体調も重要ですが、「体調が悪い・寝不足・二日酔い」も50%弱の人がリスクであると認識していませんのでご注意ください。
編集部まとめ
今回の調査では、熱中症の軽い症状は多くの人が認識している一方、けいれんや意識障害などの重症症状、持病や体調不良などのリスク要因は十分に知られていませんでした。大坂先生が指摘するように、熱中症は正しい知識が予防の第一歩。こまめな水分・塩分補給に加え、暑さや体調に応じた行動調整が命を守ります。「知っているつもり」から一歩進んだ対策を心がけましょう。


