【NEWS】皮膚を撮影で病気発見!? 東京医科歯科大学が皮膚ガスを検知する「探嗅カメラ」開発 (医師コメント3件)

東京医科歯科大学の三林教授の研究グループは12月25日、「皮膚から放出される血中成分ガスを検知し、かつ、リアルタイムに画像化できる映像装置」の開発に成功したと発表した。この装置を用いれば、糖尿病や皮膚がん、乳がん、シックハウス症候群などに伴う皮膚ガスの可視化も可能とのこと。

実証実験としてアルコールを飲んだ健常被験者の皮膚ガス中からエタノールやアセトアルデヒドが検知され、対象となる皮膚表面域の濃度分布を映像化できたという。この装置の応用範囲は医療分野に限らず、青果類などの成熟度検査にも期待の目が注がれている。

従来、血中に含まれる揮発性ガスの検知には、主に「呼気」が利用されてきた。しかし、マスクや測定用の袋といった特殊な装置を必要とするばかりか、被験者の積極的な協力が欠かせなかった。一方、同グループの開発した「探嗅カメラ」なら、被験者が無意識かつ恒常的に排出する皮膚ガスを探知するため、非侵襲性と経時的な観察に優れている。なお、同装置によって得られるデジタル画像には、皮膚表面の凸凹を補正する機能が付いている。構造が複雑な耳などの部位からでも、客観的なデータを取得できる仕組みだ。

医師のコメント

 

  • 加藤 智子(産婦人科医)

尿でがん検診ができたり、今までより低侵襲の治療や健診が増えています。この件もその1つと言えます。
検査に抵抗があり受診が遅れたりするケースも未だに少なくありません。臨床的に実用化され、価格も安定し、医療に幅広く貢献されていただきたいと思います。

 

  • 山口 征大(内科医)

今回のように、医療分野にとどまらず健康管理や予防などのヘルスケア業界の課題解決に向けて、医療機器関連市場が拡大する動向は日本でもますます高まってきています。

 

  • 武井 智昭(内科医・小児科医)

皮膚のガスを用いた新たな方法は、皮膚の所見が類似して鑑別が難しい疾患、また、癌の早期発見など、様々な臨床的な応用が可能となり、今後は医療機関に浸透していくと思われます。