【NEWS】 アルツハイマー病の新薬誕生、症状悪化を抑制する最初の治療薬へ(医師コメント3件)

医薬品メーカーのバイオジェン(本社・米国マサチューセッツ州)とエーザイ(本社・東京都)は10月22日、共同開発しているアルツハイマー病の新薬について、承認申請手続きを、2020年に米国でおこなうと発表した。商品名「アデュカヌマブ(aducanumab)」が承認された場合、「早期アルツハイマー病の症状悪化を抑制する最初の治療薬」となる見込み。

認知症のうち、アルツハイマー型の占める割合は6割強とされ、脳細胞に付着するタンパク質「アミロイドベータ」がアルツハイマーの原因という仮説のもと、作られたのがアデュカヌマブだ。同薬は、この「アミロイドベータ」を標的とする抗体だが、良好な治験結果が得られなかったため、開発中止となっていた。認知症薬開発を成長戦略の要と位置づけていたエーザイは、まさしく苦境に追い込まれていた。しかし、結果を再分析したところ、高用量の症例で有意な効果が得られていたという。米国食品医薬品局(FDA)とはすでに協議済みで、米国に次ぎ、欧州や日本国内でも申請手続きに入る予定。

この発表を受け、米株式市場ではバイオジェンの株価が急騰。国内市場でのエーザイ株も、23日午後の取引で、ストップ高水準にあたる6534円(前営業日比+18%)の値を付けた。

医師のコメント

 

  • 松浦 恵(小児科医)
    東京医科歯科大学

認知症の中でもアルツハイマー型認知症は、高齢化社会を迎えている日本においても頻度が多い疾患であり、臨床医にとっても根本治療となるこの治療薬への期待は大きいと思います。発症を遅らせることができれば医療費、介護費の削減にも繋がると考えられ、対費用面でも期待されていると思います。

 

  • 武井 智昭(内科医・小児科医)

アルツハイマー病の新薬としては、リファンピシンの点鼻などの案もあるが、本製品が治験などで認可されれば、今後は流通や治療ガイドラインに変化が見込まれます。

  • 山口 征大(内科医)

アルツハイマー型認知症のため、ADLまで低下して、独居で自立した生活ができない方も居ます。今回の新薬が有用であれば、ADL低下予防や、そういった介護者の負担の低減など、多くのメリットが期待されます。