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今年も始まる「熱中症警戒アラート」! 医師に聞く“夏本番に向けた正しい備え方”

 公開日:2026/04/23
熱中症警戒アラート運用開始!夏本番に向けた正しい備え方

地球温暖化に伴い、毎年記録的な猛暑が続くなか、今年の夏を無事に乗り切れるか不安に感じている方もいるのではないでしょうか。環境省は、4月22日~10月21日まで、今年度の熱中症警戒アラートおよび熱中症特別警戒アラートの運用を開始すると発表しました。この内容について中路医師に伺いました。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

環境省が発表した内容とは?

編集部

環境省が発表した内容を教えてください。

中路 幸之助先生中路先生

環境省は、4月22日から10月21日まで、「熱中症警戒アラート」および「熱中症特別警戒アラート」の運用を開始します。気候変動の影響により、熱中症警戒アラートの発表回数は2021年度の613回から、2025年度には1749回へと年々増加しています。 「熱中症警戒アラート」は全国58の地域を対象に、翌日または当日の暑さ指数(WBGT)※が33以上と予測される場合、前日17時と当日5時ごろにアラートが発表されます。
一方、2024年度から運用が始まった「熱中症特別警戒アラート」は、都道府県内すべての観測地点で翌日の暑さ指数が35以上と予測される場合、前日14時ごろに発表されます。ただし、2026年現在時点で発表実績はありません。

※暑さ指数(WBGT):人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目し、①湿度、②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、③気温の3つを取り入れ、熱中症の危険度を示す指標

熱中症について

編集部

熱中症はどういったときに発症するのでしょうか。予防や対策についても教えてください。

中路 幸之助先生中路先生

熱中症は、「環境」「体」「行動」の3つの要因が重なることで引き起こされます。気温や湿度が高い、風が弱いといった環境に加え、激しい運動や暑さに体が対応しきれない状態が続くと、体温調節がうまくいかず発症リスクが高まります。
熱中症予防には、室内ではエアコンや遮光カーテンを活用し、こまめに室温を確認することが大切です。屋外では日傘や帽子を使い、日陰でこまめに休憩をとりましょう。通気性のよい衣服を着用し、保冷剤などで体を冷やす工夫も効果的です。特にお子さんや高齢の人、障がいのある人は体温調節機能が十分でないため、周囲の人も見守りが必要です。のどの渇きを感じていなくても、こまめに水分を補給し、無理のない行動を心がけて、暑い季節を元気に乗り切りましょう。

内容への見解は?

編集部

環境省が発表した内容への受け止めを教えてください。

中路 幸之助先生中路先生

今回の取り組みは、単に暑さの情報を知るだけでなく、「今日はどこまでがまんをしてよい日なのか」を一人ひとりが考えるきっかけになるものだと感じています。医療の現場では、熱中症で運ばれてくる多くの人が「自分だけは大丈夫」「いつも通りなら平気」と思って行動していました。自分の感覚で判断するのではなく、一度立ち止まって行動を見直すためのサインとして、本アラートは大切です。
また、熱中症対策は自分自身が気をつけるだけでなく、周りの人にも目を向けることが重要です。特に高齢の人や持病のある人、屋外で仕事やスポーツをしている人は「しんどい」と言い出しにくいこともあります。だからこそ、家族や職場、地域の中で声を掛け合える環境づくりが大切になります。
アラートが発表された日には、「今日の予定は本当に今日でないといけないか」「時間や場所を変えられないか」と少し立ち止まって考えることが、重症の熱中症予防につながります
今回の発表をきっかけに、ご家庭や職場、学校などで、暑い日の過ごし方や連絡の取り方について話し合っておくことが、命と健康を守る大きな一歩になると思います。

編集部まとめ

熱中症警戒アラートは、危険な暑さが予測される際に環境省から発表される大切なお知らせです。日頃からエアコンや日傘を上手に活用し、のどの渇きを感じる前からこまめに水分を補給する習慣を身につけましょう。アラートを日々の行動の目安にして、無理のない過ごし方で夏を健康に乗り切ることが大切なポイントです。

この記事の監修医師